2012年2月27日月曜日

アカデミー賞決定

作品賞「アーティスト」やっぱりね。
主演男優賞、監督賞も「アーティスト」。
主演女優賞はメリル・ストリープ(「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」)やっぱりね。
脚本賞はウディ・アレン(「ミッドナイト・イン・パリ」)イラン映画「別離」もノミネートされてたんだけどね。「ミッドナイト・イン・パリ」は先日、見せていただきましたが、私には苦手なタイプのアレンだった(「アニー・ホール」系。つまり、私には向いてないけどたぶん傑作。でも、ヘミングウェイとか有名人たちの描写がイマイチ、カリスマを欠いていたように思いますが)。
外国語映画賞は、誰もが予想したとおりイラン映画「別離」。

 実は、このところ、「別離」の記事へのアクセスが異常に多いのです。
 先週土曜日は1日のアクセス数が210もあり、しかも午後6時から7時の間に108もアクセスがあったのですが、アクセス数=訪問者数ではないとはいえ、この日の「別離」の記事へのアクセスは150を超えていました。
 つまり、それだけ、この「別離」という映画への関心が高いということです(私のブログへの関心が高いのではありません。念のため)。
 「別離」は本当に面白く、なおかつ優れた映画で、イランならではの部分と、普遍的な部分がみごとに合体融合していて、今一番おすすめの映画です。

 作品賞の「アーティスト」も試写会ですでに見ていますが、ブログには書いていません。これはもう、解説の必要などまったくない映画。見れば誰でも楽しめる。余計なことを言うのは野暮。
 フランス映画なのですが、アカデミー賞はたしか、ロサンゼルスまたはニューヨークで1週間以上公開された映画が対象、つまり、日本映画も公開されれば対象なのです(「千と千尋の神隠し」が長編アニメ部門受賞)。ただ、やはりある程度ヒットしないとノミネートはむずかしいので、どうしても英語圏の映画、それもハリウッド映画やイギリス映画になってしまう。イギリス映画の作品賞受賞は何度もあります(去年の「英国王のスピーチ」もそうだろう)。
 しかし、今回の「アーティスト」はフランス映画とはいえ、舞台はサイレントからトーキーに移る時代のハリウッド。登場人物もアメリカ人(演じてるのはフランス人だったりするが、英語圏の俳優も出演している)。そして、なんといっても、サイレント映画だから、言葉をあまり使わないでいいのですね。間に字幕が入るのと、あと、少しですがセリフもあります。その字幕とセリフは全部英語です。だから、フランス映画だけど言葉は英語。なので、外国語映画賞の対象にはならない作品です。
 この映画を見たとき、ああ、英語圏以外の映画がハリウッドで受けるにはこの手があったか、と思いました。字幕とわずかなセリフが英語なら、英語圏以外でもできる。しかも、昔のハリウッドを舞台にアメリカ人の話にして、そこにフランス的なエスプリを加える。「ミッドナイト・イン・パリ」じゃないけど、アメリカ人もおフランスには弱いのですわ。
 そんなわけで、うまくやったな、「アーティスト」、なのですが、こういうのはコロンブスのタマゴで、思いついてやった人が勝ち。もちろん、作品の出来や面白さもピカイチです。犬の演技が最高。

 イラン映画「別離」が脚本賞にノミネートされたのも、上に書いた基準を満たしていたからです。脚本賞ったって、脚本を読んで選ぶわけじゃないので、英語じゃなくても無問題なのだ。

2012年2月25日土曜日

ブログ騒動の顛末

ほぼ1週間ぶりにここに投稿できるようになりました。
 ブロガーは以前から、リニューアルするとしばらく投稿できなくなるということがありましたが、今回は日曜か月曜から投稿ができなくなり、急遽、以前のブログ、エキサイトの「さーべる倶楽部3」でお知らせし、月曜に書いたセイバーズとアジアリーグ関係の記事をそちらに投稿しました。
 その後、ブログの移転も考えていましたが、今さっき、投稿できることがわかったので、月曜の記事をこちらに移しました(下の記事です)。

 ブロガーは昨年、ブラウザは最新のバージョンとその前のものしか対応しなくなってしまい、うちはいまだにIE7なので、対応してもらえなくなったのですが、幸い、このブログはほとんど毎日アクセスしていたので、履歴からアクセスして投稿したりすることが可能になっています。
 が、IE7では投稿できなくなるのは時間の問題かもしれないと思っています。そろそろパソコンの買い替えの時期なので、新しいパソコンを買えば対応できますが、ブラウザはひんぱんにバージョンアップするので、新しいものにすぐ飛びつかないタイプの人間はブロガーは不向きかもしれないと思いました。また、3月1日からグーグルのプライバシー規定が替わるのも気になっています。
 ブロガーはブログの先駆者であったそうですが(ブロガーを作った人の1人がその後、ツイッターを作ったのだとか)、2003年にグーグルに買収されました。私がブロガーを始めたのは翌2004年で、当時はまだブロガーはグーグルとは連動していませんでした。しかし、その後、グーグルと連動するようになり、IDもグーグルのさまざまなサービスと共通になるなど、便利なのか不安なのかわからない状態です。
 そんなわけで、非常に愛着のあるブロガーなのですが、日本語ユーザーが非常に少ないこともあり、フォローがイマイチな部分もあります。そういうことを考えると、やっぱり移転かなあ、と。
 しかし、移転するとなると、どこにするかがまた悩ましいところがあり、しばらくは様子を見たいと思っています。

2012年2月20日月曜日

久々、セイバーズのネットラジオ

昨夜は深夜午前2時半からセイバーズのデーゲームの中継があった。相手はピッツバーグ・ペンギンズ。こりゃボロ負けするな、とは思いましたが、今季は一度もセイバーズのネットラジオ聞いてないし、全部聞くと午前5時になってしまうから途中で寝ればいいや、と思って聞き始めました。
 すると、なんと、しょっぱなポマンヴィルとロイが立て続けにゴール! その後、今度はゴースタッドがゴール! これで3対0。ペンギンズは前日試合して移動してのデーゲームなのでお疲れか? ゴーリーもバックアップのジョンソンでしたが、これでジョンソンKO。フルーリーを引っ張り出す。すると、ペンギンズが2点を返す。ありゃりゃ、またしても3点リードを守れないのか、と思ったら、すぐにスタッフォードが4点目を入れる。しかもゴール裏からのシュート。これは大きい。そして、ロイがこの日2ゴール目で5対2。そういや昼間のアジアリーグも2試合とも5対2だったなあと思い、これで札止めかと思ったら、最後に来ました、エニスのすごいゴール! フォアハンドで打ってバックハンドでゴール? 掲示板が盛り上がってたんですが、ハイライト見たけどそんな感じ?
 というわけで、6対2でセイバーズ勝利です。ラジオ聞いていても、この試合はセイバーズが終始圧倒していたのがわかりました。セイバーズはただ今、東の下から2番目。プレーオフをあきらめ、ドラフト上位ねらいに入っているのですが、掲示板では、「こんなところで勝つとドラフト上位が…」「いやいや、まだ負ける試合はたくさんあるよ」と書かれております。ゴールしたポマンヴィル、ロイ、ゴースタッド、スタッフォードは「トレードしろ!」とファンに言われてるのですが、ゴールすると「トレード・バリューが上がった」とか言われています。この辺は私がセイバーズをフォローし始めた頃に新人で出てきた選手ですが、いつのまにか古株になっていますね。ポマンヴィルはキャプテンだってよ。

 土日のアジアリーグ北海道決戦は、土曜に苫小牧でブレイズがシュートアウト負けした時点でバックスのプレーオフ進出が決定。その頃、釧路ではバックスがしょっぱな5分で3点も取られ、福藤を一度引っ込めて落ち着かせ、また出場させるという策をとって、その後はバックス盛り返したようですが、負けてプレーオフ進出。一方、ブレイズが負けて、2勝すればよくなったクレインズは2連勝と行きたかったところですが、盛り返したバックスに日曜はやられてしまったようです。日曜は開幕当初の強いバックスが戻ってきたらしい。私は開幕当初の強いバックスを見てなくて、開幕当初の弱いクレインズも見てないので、バックスが強いとかクレインズが弱いとか言われても今ひとつピンと来ません。王子は2連勝ですが、ブレイズも粘りましたね。
 苫小牧は接戦でいい試合してたのに、入場者数は土曜も日曜も1100人あまりと寂しい限り。釧路は日曜は1800人近く入り、今季最高の入りだったそうです。
 この結果、バックスの3位以上が決定。王子はあと1ポイントでレギュラー首位決定。クレインズは3ポイントでプレーオフ進出、場合によっては2ポイントでもいいとのこと。というわけで、東伏見最終戦が消化試合にならずにすみました。

2012年2月18日土曜日

ケンブリッジ・ファイヴ

「裏切りのサーカス」の記事で、イギリスのスパイはみんな中産階級出身と書きましたが、それと関連して思い出したのが「アナザー・カントリー」。
 1980年代、「モーリス」とともに若い女性の間で大ヒットした英国美青年同性愛映画、ですが、実はこの「アナザー・カントリー」は実話を元にした舞台劇の映画化で、ルパート・エヴェレットの演じた主人公、パブリック・スクールの同性愛の青年のモデルは、ケンブリッジ・ファイヴと呼ばれる英国情報部内のソ連のスパイ(「裏切りのサーカス」で言うともぐらたち)の1人、ガイ・バージェスがモデルなのです。
 「裏切りのサーカス」、というか、ル・カレの原作「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」ですが、この中で、ティンカー、テイラー、ソルジャー、プアマンという暗号名で呼ばれる4人のほかに、スマイリーがベガマンという暗号名で呼ばれ、スマイリーを含む5人が容疑者になっているのですが、これが英国情報部のソ連のスパイ、ケンブリッジ・ファイヴが元になっているらしい。
 ケンブリッジ・ファイヴと呼ばれるソ連のスパイたちはみな、1930年代にケンブリッジ大学で共産主義にひかれ、ソ連のスパイになった人たちだそうです。彼らはみな、中産階級出身の裕福なエリートで、パブリックスクールから名門ケンブリッジ大学に入った人たちなのでしょう。
 ケンブリッジ大学といえば、「モーリス」の原作者E・M・フォースターもケンブリッジ大学出身です。彼は大学時代、アポストルズというグループに入っていましたが、上のスパイたちの中にもこのアポストルズのメンバーだった人がいて、「アナザー・カントリー」の主人公のモデル、バージェスもそうだったようです。
 フォースターがゲイであったように、「アナザー・カントリー」の主人公がゲイであったように、パブリックスクールやケンブリッジ大学でゲイの関係を結ぶ男性はめずらしくなかったようです。だから、「裏切りのサーカス」(とその原作)にもゲイの要素が出てくるのは別に驚くことではない。「アナザー・カントリー」のように、同性愛への抑圧から共産主義になるかどうかは別として、要素としてそういう部分があり、同性愛を抑圧するイギリス社会への反発が、こうしたゲイの人々の中にあったのは事実でしょう。
 だから、「アナザー・カントリー」を、同性愛と共産主義を結びつけるのはいかにも少女漫画的、などと言うのはイギリスの文化を知らないと言われてもしかたがない。スパイと中産階級とゲイは、ある意味、イギリスの文化としてあるものなのだから(この辺、本当は私の専門分野とダブルので、もっと研究しないといけないんですが、してません、すみません。これから勉強します)。
 このケンブリッジ・ファイヴのスパイたちについては、映画やテレビドラマがいくつも作られているようです。このファイヴの1人、キム・フィルビーも有名で、「裏切りのサーカス」はフィルビー事件がモデルだとも言われている。

 というわけで、「アナザー・カントリー」に出ていたコリン・ファースが「裏切りのサーカス」に出ているのはある意味、必然な感じもするし、また、初期の主演作「プリックアップ」で、中産階級の男とゲイの関係になる労働者階級の若者を演じたゲイリー・オールドマンがスマイリーを演じているのもまた、感無量なところがあるわけです。

 なお、トーマス・アルフレッドソン監督の「ぼくのエリ」の原作は「モールス」という邦題がついていますが、これはもちろん、原題とは違います。原題は英訳すると「Let the Right One In」。「適切な人を入れろ」という意味で、これはヨーロッパでは吸血鬼はその家の人間の許可がないと家に入れないということになっていて、だから、「適切な人を入れろ」というのは「間違った人を入れるな」=「吸血鬼を家に入れるな」という意味なのです(だから、原題はもろネタバレ)。それを「モールス」という変な邦題にしたのは(モールス信号は出てくるとはいえ)、絶対、「モーリス」にあやかって美少年愛で売ろうとしたな、と思うのですね(ネタバレ、ネタバレ)。もっとも、一世を風靡した「モーリス」も最近はすっかり忘れられている感がありますが。

2012年2月17日金曜日

「裏切りのサーカス」で道に迷わないために

ジョン・ル・カレ作「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」の映画化「裏切りのサーカス」を見てきました。
 監督は「ぼくのエリ 200歳の少女」のトーマス・アルフレッドソン。主人公の老スパイ、ジョージ・スマイリーにゲイリー・オールドマン。ほかに「英国王のスピーチ」でオスカー受賞したばかりのコリン・ファース、名優ジョン・ハートなど、渋い俳優がずらり。
 この映画、Yahoo Movies(アメリカ版)では、一般観客の評価が恐ろしく低く、星1つとか2つかそういう状態(YahooはA~Eの評価)。理由は、原作を読んでいない人にはさっぱりわからない、貴重な金と時間を返せ! とのこと。
 うーむ、やはりル・カレの映画化はむずかしいのか、と思い、次にRotten Tomatoesを見てびっくり! 批評家の評価はまったくの逆で、大絶賛の嵐。一般の評価もこちらはよい。
 やがて、ありがたいことに試写状をいただきましたが、その試写状にも、この映画は一筋縄では行きません、表面の解説をお読みください、とかなんとか。
 実は私、「ティンカー~」の原作は読んでません。ル・カレは読んだのは「寒い国から帰ってきたスパイ」、「死者にかかってきた電話」、「鏡の国の戦争」、「リトル・ドラマー・ガール」、「ロシア・ハウス」、「パナマの仕立て屋」このくらいかな。映画化は「寒い国から帰ったスパイ」、「リトル・ドラマー・ガール」、「ロシア・ハウス」、「テイラー・オブ・パナマ」、「ナイロビの蜂」を見ております。
 ル・カレの映画化はとにかくむずかしい。「リトル・ドラマー・ガール」は完全な失敗作。「寒い国から帰ったスパイ」や「テイラー・オブ・パナマ」、「ナイロビの蜂」(これは原作読んでませんが)は映画としてはよくできていたと思いますが、ル・カレのある種の五里霧中な感じ、よくわからない、まさによくわからないスパイ戦の雰囲気が、映画だとさーっと霧が晴れたみたいになってしまうのですね。「テイラー・オブ・パナマ」は元007ピアース・ブロスナンを主役に、スパイもののパロディになっていたので、原作と違う面白い映画になりましたが。
 というわけで、普通の観客にはわけわかめだけど、批評家には高評価の映画「裏切りのサーカス」。これはきっとル・カレの五里霧中な感じ、白か黒かわからないスパイ戦の雰囲気が映画として表現されているのだろう、と思いました。
 しかし、原作を読む暇はないので、予習をせずに試写会へ。渡されたプレスシートのあらすじと人物関係だけはなんとか把握して映画に臨みました。
 結果は、1度だけでもかなりよくわかったと自負しています。
 2度見た方がいいのでしょうが、あるいは原作を読んでからの方がもっといいのでしょうが、なかなかそれもむずかしい、という人に、どこを注目したら、予備知識がなくてもついていけるか、それを書いてみたいと思います。

1 あらすじと人物関係をある程度、把握しておく。
 原作を読むのが一番ですが、その暇はない人、ル・カレはむずかしくて読めん、という人は、たとえば、ウィキペディア日本版に原作のあらすじが出ています。全部読むとネタバレなので、途中まで読むとかね。

2 原題は「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」であることを頭に入れておく。
 「裏切りのサーカス」という題にしたのは、ミステリー・ファン以外に映画を売る必要があるので、ある程度しかたがないのですが、原題を知っているのと知らないのでは予備知識が違ってきます。
 英国情報部サーカスの幹部4人の暗号名がティンカー、テイラー、ソルジャー、プアマンなのですが、この4人に扮する俳優の顔がまるで原題をあらわすように何度も順繰りにアップで出てくるのです。容疑者はこの4人だよ、と、映画が何度も教えてくれているわけで、ここでしっかり顔を覚えないといけない。個性的な顔なので、覚えられると思います。

3 ジョン・ハートが出てきたら回想シーンだと心得よ。
 舞台は1970年代前半。米ソ冷戦時代。ジョン・ハート扮する英国情報部サーカスのチーフ、コントロールは、内部に「もぐら」と呼ばれるソ連のスパイがいるとして、その「もぐら」の正体を明かすかわりに亡命したいという将軍を連れ出しにスパイを派遣するが、失敗、コントロールと右腕スマイリー(ゲイリー・オールドマン)がクビになり、上にあげた暗号名の4人がサーカスの中心となる、という出だし。このシーンのハートはかなりヨボヨボのじいさんで、英国情報部はこんな高齢者に仕事させてんのか、と思うくらいなのですが、これでじいさんはクビ。それから1年がたつのですが、その間、クビになったスマイリーは老眼が進んで眼鏡を新調したり、温泉みたいなところで泳いだりしています。そして、そのスマイリーの日常の合間に、ハート扮するコントロールが病室で死んだシーンがぽっと入るんですね(これを見逃さないように)。ヨボヨボのじいさんだったので、老衰か病死だと思いますが、これでコントロールは死んでしまう。
 そしてその後、新たな展開があり、スマイリーが「もぐら」捜査を依頼され、スパイとしての任務に復帰することになります。そのとき、唐突に、ジョン・ハート(コントロール)が出てくるのです。しかも、ヨボヨボのじいさんじゃなくて、元気溌剌。ジョン・ハートは有名な俳優だから、出てくればすぐにわかります。あれ、コントロールは死んだんじゃなかったの? あ、そうか、これは回想シーンなんだ。
 というわけで、このあと、コントロール(ジョン・ハート)が出てきたら、それは全部回想シーンです。この映画は寒色系のクールな映像のシーンがほとんどですが、この回想シーンだけはいくぶん暖色系の暖かい感じになっています。つまり、古きよき時代の思い出なわけです。
 これ以外にも回想シーンはバンバン出てくるのですが、出方はそれほど唐突ではありません。回想シーンが出てくるリズムみたいなのに乗れれば、あとは自然とわかってきます。

4 頭を使う映画、でも心を全開に。
 チラシには、鑑賞は頭脳戦になる、と書いてあります。確かに頭を使う映画です。でも、頭ばっかりだと疲れるだけです。
 映画の後半、元スパイが教師をしているシーンが出てきます。この教師を慕う少年がいて、2人の交流が描かれます。親が離婚したため、心が鋭くなっている少年は、スマイリーのような眼鏡をかけています。彼はスマイリーの分身なのか? それはともかく、この元スパイと少年のエピソードは、あまり長くは描かれていません。普通だったら、この2人の関係が十分に描かれていないと批判されてしまうくらい短いです。でも、トーマス・アルフレッドソン監督はこのわずかなシーンで、元スパイと少年のドラマを、彼らの人生を、十二分に描き出しているのです。
 このシーンだけではありません。たとえば、2人の男がゲイっぽい会話をする短いシーンがあります。ゲイなのか、単なる友情なのかわかりませんが、主要人物の中にゲイかそれに近い友情で結ばれた男と男がいると、ほんのわずかなシーンでわからせるのです。こういうのは頭でわかるのではない、心でわかるのです。心でピンと来るのです。ほかにもこうした、短いシーンなのにそこに登場する人物の人生や生き様がまざまざと伝わってくるシーンがいくつもあります。それをしっかり感じていくと、自然と、映画全体がわかってくるのです。
 アルフレッドソン監督は「ぼくのエリ」で世界的に有名になり、英語映画は今回が初めてとのこと。しかし、「ぼくのエリ」でも、短いシーンに人物の人生や生き様が十二分に描かれていて、観客の心を動かすということがありました。たとえば、吸血鬼になってしまったとわかった中年の女性が、その運命を拒否するためにカーテンを開けて、日光に自分の身をさらすシーン。あるいは、エリを守ってきた中年男が、エリに血を吸わせて落ちていくシーン。どちらの人物も、映画の中では十分には描かれていない、どういう人なのか描かれていないにもかかわらず、このシーンだけで、彼らの人生や生き様を観客は感じ、感動してしまうのです(リメイク「モールス」は中年女性の扱いが薄っぺらだった)。
 「ぼくのエリ」のそういうところに感動した人は、たぶん、この映画の細かいシーン、短いシーンから、人物の人生や生き様を感じとり、映画全体を理解できるでしょう。これがアルフレッドソンの演出の魅力なのだと思います。
 ゲイリー・オールドマンはとにかくすばらしい。「シド・アンド・ナンシー」の頃からのファンで、シネアルバム「ゲーリー・オールドマン」にバイオグラフィーを書いたこともあるので、彼について語るときりがないので、今日はやめておきますが、これまでとはまったく違う演技。しかも、イギリスのスパイはみんな中産階級出身で、それがイギリスのスパイの特徴を作っているというのに、オールドマンは労働者階級の出身で、若い頃はその労働者階級のパワーとバイタリティが魅力だった人なので、そういう彼が寡黙でソフトな中産階級のスパイを演じているのがなんとも不思議な、新しい魅力を感じます。

 最後に。プレスシートに評論家の方が寄稿していて、そこで、スマイリーが泳いでいるシーンについて触れています。水が茶色く濁っている、こんなところで泳ぐことはないのに、と書いていますが、ここは露天の温泉ではないかと思います。ヨーロッパには露天の温泉があって、水着を着て入る、というシーンを別の映画で見たことがあるのですが、このシーンではスマイリー以外にも高齢者が泳いだり水につかったりしているのですね。つまり、ここは温泉で、老人が湯治に来てるのではないかと。多分、温水プールくらいの水温(30度)なので、湯気が出ないのでしょう。濁っているのは温泉の成分では、と思います。日本でも温泉がすべて温かいわけではなく、わかして温泉にしているところもあります。
 もちろん、この評論家の方は、濁って見えない水の中を、首だけ出して泳いでいるスマイリーに、ものごとがはっきりしないスパイの世界を泳ぐことの寓意を見ているわけで、これは正しいと思います。
 その一方で、このシーンはスマイリーが老人が行くような温泉に行くような年で、でも、泳ぐくらいには元気で現役だということを表しているとも思います。

追記 翌日に関連記事「ケンブリッジ・ファイヴ」を書きました。

2012年2月14日火曜日

週末の北海道決戦

久々アジアリーグの話題です。
 全日本選手権はクレインズと王子が決勝進出、クレインズが3連覇しましたが、1月の東伏見日韓集結を見ればこの2チームが今一番強いのはよくわかったので、意外性はありませんでした(この意外性のなさが最近の全日本をつまらなくしているよう)。
 特にクレインズは全日本をターゲットにしたチーム作りが毎年うまくいっていて、それまではなんだったんだ、と思うほどで、だから、クレインズの試合はプレーオフだけ見ればいい、ファイナルだけ見ればいい、といった、ファンとしてはありがたいのかつまらないのかわからない状況になっていたのですが、ここに来て、というか、昨年はファイナルに出られず、今年はプレーオフもまだわからないという状況。去年ファイナルあるからいいやとセミに行かずに涙を呑んだ(いや、ファイナルそのものが震災でなくなってしまいましたが)ファンは、今年はレギュラー最終戦に行かねば、と思っているでしょう。
 そんなわけで、今週末は釧路でクレインズ対バックス、苫小牧で王子対ブレイズ。どちらも2連戦で、この結果によって東伏見の集結戦が消化試合になるかどうかが決まるのです(私はチケット買ってないからどっちでもいいが)。

 で、プレーオフ決定または可能性のある6位までのチームが残り試合全勝した場合の最大ポイントは、

 王子 67+12=79ポイント
 ハルラ 63+9=72ポイント(残りはドラゴン戦なのでほぼ決定)
 バックス 58+12=70ポイント
 クレインズ 52+12=64ポイント
 ハイワン 48+9=57ポイント(残りはドラゴン戦なのでほぼ決定)
 ブレイズ 47+12=59ポイント

 というわけで現在はブレイズの最大59ポイントが目安となっているわけですが、今週末の注目は苫小牧です(キッパリ)。
 理由は、ブレイズが1敗すると、自動的にバックスのプレーオフ進出が決まります。
 同時に、クレインズは2勝して6ポイント稼げばよくなります。
 なので、もしもブレイズが苫小牧で1敗し、クレインズが釧路で2連勝すると、バックスとクレインズのプレーオフ進出が決まり、東伏見は消化試合決定!
 そして、もしも苫小牧で王子が2連勝して6ポイント稼ぐと、王子のレギュラー首位が決定します。
 この時点で、東伏見は完全消化試合決定!
 もちろん、順位の問題があるので、100パーセント消化試合ではありませんが。
 んなわけで、ブレイズが王子に2連勝しない限り、東伏見は限りなく消化試合に近づくのです。
 一方、バックスとクレインズにしてみれば、ブレイズが1敗してくれると安心(いや、クレインズはブレイズが1敗してくれて初めて2勝すればいいとなるので、その場合でもクレインズは釧路で2連勝しなければ、東伏見が最終決戦になります)。
 逆にブレイズが2連勝すると、日本の3チームとハイワンで混戦はまだ続き、東伏見が最終決戦に。
 さあ、どれがいい?

 なお、上の計算は延長の勝ち負けとか、ポイントが同じ場合とかは全部省いてあります。

高層ビル

先日、うちの近所から直線で1500メートル離れたところの高層ビル2つが見える、と書きましたが、そのビル、猫スポットへ行く途中に何度も見える場所があったのでした。人間、興味のないものは目に入っていても認識しないということがよくわかりました。
 で、これが行く途中の道から。

 例の墓地に着きました。右が40階建て、左が36階建て、木でわかりにくいですがその下にもう1棟あって、それが25階建て。

 この3つの高層ビルは2000年代の後半にできたもので、建築中から知っていましたが、この墓地とビルの間に駅と線路があって、以前は駅の向こう側にはほとんど行ったことがなかったのです。
 この高層ビルができてからは、下の階にスーパーや飲食店が入ったので、食事や買い物で寄るようになりました。3つのビルはデッキでつながれ、山手線の駅と直結しています。
 3棟の内、背の高い2棟は分譲マンション、背の低い1棟は大部分がUR賃貸だそうです。子供のいるファミリーには向かない場所柄なので、単身者や若いカップル、高齢者が中心のようで、お値段もかなりなものらしい。でも、値上がりするかもしれないってんで、抽選倍率はかなり高かったようです。賃貸にして稼ぐには、もう1棟のUR賃貸が比較的安くて礼金更新料なしなのでむずかしいらしい。
 建設中から見ていたので、募集とかあるのは知っていましたが、安いアパートにしか住めない貧乏人なので買うなんて夢また夢、UR賃貸でも家賃13万以上だからこれも夢なので、興味本位で見ていただけなのですが、お金の問題がなかったとしても、私はここには住まないと思いました。
 理由は、山手線の駅から徒歩1分、つまり、線路が目の前、しかも山手線だけでなく、京浜東北線、東北本線、高崎線、常磐線、京成電車、加えて舎人ライン(これはうるさくないが)が走っているからすごい騒音です。墓地も線路に近いあたりはひっきりなしに電車の騒音がしています。墓地は高台で、マンションが近くにいくつもあるのですが、電車の騒音を聞くと、とても住む気にはなれない。
 高層マンションの方は低地に建っています。なので、高台の墓地方面から見ると、ビル上の方が見えるわけです(上の写真)。
 でも、このマンション、お鉄な方にはぴったりですね。上に書いたように、いろいろな電車がひっきりなしに通ります。おまけに高層階からは北は埼玉県の大宮の方まで見え、戸田市の方を通る東北・上越新幹線まで見えるそうです。京成線は成田へ行くスカイライナーが走っています。夜中も貨物列車が通るでしょう。
 この3つの高層ビル、窓の方角によっては隣のビルが邪魔で視界が悪かったり日当たりが悪かったりするみたいです。なので、線路が見える方が眺めがいいのだとか。その分うるさそうだけど(ペアガラスではないらしい)、お鉄な方はその音がまたいいみたいだから。
 というわけで、お鉄な方にぴったりのマンションですが、住んでいる人がお鉄な方が多いのかどうかは不明です。

 ビルだけでなく猫写真も少し。下は近所にいた猫。

 お墓の水を飲む猫。顔が映っています。

2012年2月12日日曜日

映画2本

アクセス数が激減しているのをいいことに、次々更新しております。
 風邪もようやく治りかかり、腕もそこそこ回復したので、先週は試写を何本も見たのですが、どれも見ごたえがあってよかったです。
 で、まだ感想をアップしていない2本について。

 まず、ノルウェー映画「孤島の王」。20世紀初頭、ノルウェーの孤島の少年院で起こった反乱事件をもとにしたフィクションです。たくましい船乗りの少年が罪を犯して、この孤島の少年院に送られてくるところから映画は始まります。本来なら刑務所に入るべきところを院長が少年院行きに変えたとのことで、その罪とは殺人では、と思われるところがありますが、詳しいことは描かれません。
 この少年と強い絆で結ばれるのが、あと少しで出所できる模範的なリーダー格の少年。彼は11歳のときに教会の献金箱から金を盗んだとして6年間ここにいる、ということになっています。
 この種の、刑務所や少年院が舞台で、そこにいる受刑者や少年が主人公の場合、彼らの罪については語られないか、同情を誘う罪になっていたりするのですが、これもそのとおりで、少年たちの罪についてはまったくといってもいいほど明らかにはされません。ただ、この時代には、今だったら執行猶予、起訴猶予になるような罪でも刑務所や少年院に長く入れられたのではないかという気はします。19世紀にはパンを盗んだだけで流刑とかあったようだし、特に子供が罪を犯すのは社会に原因がある場合も多かったと思われます。
 主人公の少年は常に脱獄を考えるような反抗的な少年ですが、模範的な少年に、3本の銛を撃たれても1日生き延びた鯨の話をします。主人公は読み書きができないので、この物語を模範少年に口伝えで書いてもらいます。その中で、自分は船長、きみは甲板長だ、と言います。
 一方、少年院の院長は、孤島の少年院を船にたとえ、同じ船に乗り組んでいるというようなことを言います。この院長を演じるのが、「奇跡の海」などでおなじみ、ハリウッド映画でも活躍するステラン・スカルスガルド、この映画では唯一、日本でも知られている俳優です。
 この院長の下で、少年たちを管理している寮長が、実はある少年に性的虐待を加えている、ということが映画の中心になっていきます。少年たちはみな性的虐待のことを知っているのに黙っています。しかし、主人公の少年に「おまえは自分が出所することしか考えていない」と言われた模範少年がついに院長に直訴。そのあとの院長の描写が見ごたえがあるというか、世界的に知られる名優を使っただけのことはあるところです。
 この院長は決して悪人ではなく、むしろ善人なのです。だから、少年たちも、院長なら正しいことをしてくれると期待しています。しかし、寮長は院長の弱みを握っていて、結局、院長は保身のために嘘をついてしまうのです。
 このあたりの展開と、少年たちの怒りの結果は、ここでネタバレしない方がいい、予備知識なしで、少年たちの気持ちになって見てほしいと思います。
 また、日本の学校で生徒の自殺があったとき、校長が調べもせずに「いじめはなかった」と言ってしまう心理も、ここを見るとわかる気がします。現実に立ち向かうというのは、大人にとってもむずかしい、いや、大人だからむずかしいのでしょうか。
 ラストは、模範少年が大人になって、少年院のある島へ戻ってくるシーンです。そこで、実はこの模範少年こそ「白鯨」の語り手イシュマエルであったことがわかります。映画は船乗りの少年が島に来るところから始まりますが、最後は模範少年の視点で終わるのです。3本の銛を撃たれても1日生き延びた鯨の寓話の意味も、ここでわかります。鯨が誰なのか、エイハブ船長が誰なのか。
 2人の少年を演じる若い俳優がすばらしく、冬のノルウェーの白い風景の中で繰り広げられるドラマは、ある種の寓話や伝説のような雰囲気をかもし出しています。個人的には、これはとても好きなタイプの映画です。北欧映画の透き通った、ひんやりとした静けさの中のドラマ。スウェーデン映画の「ぼくのエリ」や「ミレニアム」第1作、「インソムニア」のオリジナルのノルウェー映画「不眠症」と共通する雰囲気。クライマックスには「不眠症」と「インソムニア」に似たショットもありました。

 もう1本はケン・ローチの新作「ルート・アイリッシュ」。イラク戦争には正規軍のほかに、金で雇われた民間兵が派遣されていて、その兵士を派遣する、いわば兵士派遣会社みたいなのがあって、軍隊経験のある貧しいイギリス人たちが大金がもらえるというので、会社にリクルートされて民間兵としてイラクへ行き、戦死したり、負傷して障害者になったりしているという現実。そして、その民間兵はイラクでどんなひどいことをしても罪に問われないという現実。この2つの現実を、ローチが突きつけています。
 舞台はローチ映画ではおなじみのイングランド北部、その代表的な町の1つリバプールで、主人公は民間兵として高い報酬を得て、現在は会社を興し、高層ビルに自宅を兼ねたオフィスを構えている、という設定。しかし、彼と同じように民間兵になった人の中には、負傷して障害者になってしまった者もいる。そして、彼の親友がイラクで死亡するのだが、親友が民間兵によるイラクの民間人虐殺を訴えようとしていたとわかり、仲間によって殺されたのではないかと思う主人公が調査を始めると、という物語。
 イラクの民間兵とその派遣会社の問題、戦争が民営化されている問題、民間兵による残虐行為が野放しになっている問題など、ローチらしい問題提議がなされているのですが、それでも印象に残るのは、イギリスの貧しい人たちが金のために民間兵になっていること、そして、学歴もなく貧しい主人公も民間兵として稼いだ金で立派な高層ビルの一室に住んでいるという、この貧富の差、社会の不平等の生む現実です。主人公が住む高層ビルの窓から見える風景が、先日見た「SHAME」の成功した主人公が住む高層ビルの窓からの風景によく似ているのも皮肉です。どちらも海が見えるのですが、リバプールとニューヨークは大西洋の東と西なわけです。
 映画はミステリー仕立てで、どんでん返しもあるので(というより、主人公がもっとよく考えるべきなのだが、この心理がイラクでの民間人虐殺につながるのだろう)、エンターテインメント的な面白さもあります。ローチは「この自由な世界で」では、イギリスの貧しい女性が不法移民で儲けて成功しようとする話を描きましたが、貧しい人の中に加害者と被害者がいるという図式はこの映画にも透けて見えます。それはイギリスの貧しい男たちがイラクで加害者になるという図式でもあるでしょう。
 ただ、こういう話は結末のつけ方がむずかしい。「この自由な世界で」と同じく、この映画の結末もなんとも暗いものです。何も解決しないまま、世界は悪くなる一方であることを示唆するような結末です。

2012年2月11日土曜日

新猫物語

金曜日、新しい子猫に会いました@某猫スポット。
 子猫がいたのは、この仲よし猫のエリア。


 この2匹のエリアには、以前、下の2匹もいました。が、この猫はわりと早く姿を消し…

 そして、この猫は去年の秋から姿を見ません。かなりの老猫なので、寿命だろうとのこと。

 仲のよい2匹はこのエリアから少し離れた別エリアにも時々姿を見せます。特に上の老猫が姿を消した頃から、別エリアによく出没していました。エサが足りないからかと思っていましたが、仲間がいなくなって寂しかったのかも。
 数年前の写真には、この2匹の猫が別エリアに来たところが写っています。
 これはこげ茶の方の猫(後ろ姿)が別エリアの猫と対面しているところ。

 これは薄茶色の方の猫(右)が別エリアの猫(左)とツーショットになっています。

 というわけで、もともとこの仲よし2匹はこの別エリアにもよく出没しているのですが、今日、日が暮れてから、この別エリアにいたら、上のこげ茶色の猫が来て、何か私に言いたいみたいなのですね。
 現在は別エリアの猫たちは、この仲よし猫たちはよそ者と思っていて、来ると警戒します。なので、こげ茶の猫はそのまま立ち去ったのですが、しばらくしてこの仲よし2匹のエリアへ行ったら、なんと、子猫が!(仲よし2匹もいましたが、子猫を受け入れている感じでした。)
 暗くて姿はよく見えませんでしたが、トラ模様ではなく、全体が灰色っぽかったです。明るいところで見ると違うかもしれないけど。
 エサをやると、ガツガツよく食べます。食べ終わると、暖かいところへ連れていって、というように、ニャアニャア鳴くので困っていたところ、エサを持った女性が通りかかり、子猫はその人のところへ行ったので、そっと帰ることにしました。
 そのとき、別エリアまで来て何か言いたげだったこげ茶色の猫が私を見送るように、途中までついてきたのです。子猫にエサをあげてくれ、と言いに来たのだったのですね。
 水曜に来たときは子猫はいなかったので、水曜の夜遅く以降に捨てられたのでしょうか。エサやりさんたちはすでに知っているでしょうが、週末にはカメラマンたちにも知られるでしょう。
 私はカメラは持っていなかったので、子猫の写真はありません(残念、でも、暗くて撮れなかっただろうけど)。
 去年の秋に老猫が去ったかわりに、今年、新しい子猫がやってきたような、これからこの3匹でトリオになるのかな、と思いながら家路につきました。

 この記事にアップした写真は以前ブログにアップしたものの使いまわしなどで、数年前の古い写真ばかりです。下の写真も数年前だと思いますが、背後に写っている高層ビルは、近くの低地に建っている高層ビルの1つ。全部で3棟あって、それぞれ40階建て、35階建て、25階建て。多くが住宅になっている高層マンションです。

 さて、下はうちの近所から撮った2つの高層ビル。ズームしていますが、実はこれは上の猫スポット近くの3つの高層ビルのうちの40階建てと35階建てのビルです。
 ここからそのビルまでは直線で1500メートル以上離れています。歩くと25分くらいはかかります。
 この高層ビルは別に美しくもなんともないので、猫スポットへ行ってもビルを撮ることはありませんでしたが、まさかうちの近所から見えるとは思いませんでした(最近、気がついた)。

2012年2月10日金曜日

セイバーズ・ファン、溜飲を下げる

リンディ・ラフHCが練習中に肋骨3本を折るケガをしたニュースの続報です。
 現地時間8日、バッファローで行われたセイバーズ対ボストン・ブルーインズの試合は、アシスタント・コーチのジェームズ・パトリックがHC代行、いつもはプレスボックスにいる第3のアシスタント・コーチ、テッポ・ヌンミネンが引退後初めて、コーチとしてベンチ入りしました。
 ラフはプレスボックスでGMらと観戦。奮起したセイバーズは6対0でボストンを撃沈。実は前回、ボストンと対戦したとき、ミラーがボストンのルチーチのラフプレーで脳震盪を起こし、以来、セイバーズは勝てなくなったということがあったので、この試合は遺恨試合でもあり、乱闘もあったようです。
 ボストンはバックアップのラスクを出してきましたが、セイバーズはすぐに3点取ってラスクをKO、続いて登場したホワイトハウス・ボイコット男ティム・トーマスからも3点を奪い、ミラーは完封勝利。負けが込んでいたセイバーズ・ファンにとって、今季一番溜飲を下げた試合のようです。民主党のオバマ大統領と会うのを拒否した保守反動(?)トーマスには、「宗教に凝り固まった右翼のプロパガンダやってる暇があったらゴーリーの仕事に専念しろ」というセイバーズ・ファンからの声も(メディアのコメント欄)。トーマスも最後にゴールされたシーンはぶざまでしたね。
 試合後の記者会見にはラフも登場し、勝てるなら何度でもヒットされていいよ、とか、見ているうちにどんどん体調がよくなってきた(勝っていたので)とジョークを飛ばしていました。
 ラフは、ベンチにパックが飛んできたらよけられないので危険、ということで、しばらくはパトリックが代行することになりそうです。長野カップで来日したときからすでに6年、パトリックも年とったかな(上の写真)。テッポの写真は残念ながら見つからない…。下は6点目のシーン(トーマス、どこにいる?)。


いろいろ

昨日、「彼女の涙の理由(わけ)」なんていうベタでありきたりな邦題を提案してしまいましたが…
 彼女の涙のわけをキャッチフレーズにしている映画があったのだった。
 それはメリル・ストリープ主演、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」。
 しかし、この映画、鉄の女は別に涙を流したりはしません。
 ストリープは好演していますが、アルツハイマーを患った現代のサッチャーと、政治家時代の彼女を交互に描くという手法があまり成功していなくて、政治家時代は魅力的で面白いのに現代が余計というかうっとおしいというか。
 鉄の女も1人の弱い人間だった、ということを示したいのでしょうか? しかし、人間、年をとればいろいろ病気にもなるわけで、それを見せて1人の弱い人間だった、はないでしょう。
  サッチャーの夫、つまりサッチャー氏をジム・ブロードベントが演じていますが、そういえば、彼はアイリス・マードックの伝記映画「アイリス」でもアルツハイマーのヒロインの夫を演じていた。
 マーガレットとアイリスではまるで花比べのようですが、「アイリス」は老いたマードックがジュディ・デンチで、若いマードックがケイト・ウィンスレット。どっちも魅力的でしたね。
 「マーガレット・サッチャー」は、ストリープの演技がいいだけに、惜しい映画です。妻であり母であったとか、サッチャーの場合、どうでもいいような?

 今日(木曜)は、往年の大スターと同じ名前の新鋭監督スティーヴ・マックイーンという人の「SHAME」というのを見てきました。
 現代のニューヨーク。高層マンションの部屋に住む成功者だが、セックス依存症で、普通の恋愛関係が築けない男が主人公。この男、誰彼かまわず一夜限りの関係を結んだり、パソコンに卑猥な映像を保存していたり、その他、スケベがやることをいろいろやっているのですが、スケベであることの自覚がないのか、上司にパソコン見られるわ、部屋に転がり込んできた妹にもあれやこれや全部バレるわで、脇が甘い。それであせって、スケベなもの全部捨てて、普通の女性と普通の関係を持とうとすると失敗。一方、リストカットの過去のある妹にも問題がありそうで、というお話。
 監督は写真を見るとアフリカ系のイギリス人のようで、注目されている芸術家のようで、この映画も決してポルノではなく、ある種のヒリヒリした空気と人間関係をよく表現していて、あちらで評判が高いのもわかるのですが…
 だが、しかし、この映画、なんだかデジャヴなのですね。
 これって、もしかして、「ミスター・グッドバーを探して」の男性版?
 昼間はまじめな学校教師が、夜はバーで男漁りで一夜だけの関係。「恋の罪」の監督も参考にしたという、今となってはちと時代錯誤かもしれない映画ですが、公開された1970年代には注目を集めた作品です。でも、当時、映画仲間が、あの映画は見たときはすごいと思うけど時間がたつとどんどんたいしたことがない映画に思えてくる、と言っていて、けだし名言だと今も思います。
 つまり、なんですね、こういう映画はすごそうに見えるけど、よく考えると全然すごくない、という感じがしてしまうという……「恋の罪」もそうなんですけどね。
 主人公の兄妹はアイルランドからアメリカン・ドリームを夢見てやってきて、兄は成功し、妹は成功していない感じで、このあたりにイギリス人監督の視線があるのは確かですが、それ以上の詳しいことはわからず。
 そして、ネタバレはしませんが、クライマックスを見て思い出したのは、ニコラス・ローグの「ジェラシー」。ローグもイギリス人監督でした。
 「ジェラシー」はエロティックな映画でしたが、この映画はセックスシーンは多いけれど(例によってボカシまくり)エロティックではありません。またまた70年代の映画、フェリーニの「カサノバ」のセックスシーンが器械体操みたいでちっともエロティックでなかったのを思い出し、こういう映画は快楽も何もない、むなしいセックスを描くので、エロティックには描かないのだということがわかります。
 「カサノバ」はフェリーニらしい豪華絢爛な世界で、大好きな映画です。「ジェラシー」も好きな映画です。が、「ミスター・グッドバー」とか、「恋の罪」とか、この映画とかはどうもむなしさだけが残ります。「ミスター・グッドバー」だけは、なんとか、時代を表現したという点で、存在意義はあったと思いますが。

2012年2月9日木曜日

イラン映画「別離」(少しネタバレ、追記2あり)

(追記あり)
(追記2あり)

「彼女が消えた浜辺」が面白かったアスガー・ファルハディ監督の新作「別離」を見ました。
 すでにベルリン映画祭最高賞、ゴールデングローブ賞ほか多数の賞を受賞、アカデミー賞の脚本賞と外国語映画賞にもノミネートされ、たぶん外国語映画賞は本命じゃないかと思われます。
 アッバス・キアロスタミの映画など、イランの映画は世界的に高く評価されていますが、アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされたのは「運動靴と赤い金魚」とこの映画だけなのだとか。まあ、それはそうでしょう。だって、外国語映画賞は各国が代表作品を推薦して、そこから候補が決まるわけですから、イラン国内では上映禁止の憂き目にあっている世界的に評価されたイラン映画はイラン代表になれないわけです。
 それに対し、ファルハディ監督の映画はイラン国内でも大ヒットしているようで、つまり、イランの国の制約に即した映画で、なおかつ面白く、国際的にも高く評価される芸術性もある、という、いいとこどりというか何というか、かなりアクロバティックな綱渡りにも見えますが、実際、言動が問題になってお咎めを受けたこともあるようです。
 で、「別離」ですが、とにかく面白いです。「彼女が消えた浜辺」も面白かったのですが、あれよりも人物関係がすっきりしていてわかりやすい。それと、私はどうも、あの、「彼女が消えた浜辺」のお節介なヒロインが許せなくて、その分、引いて見てしまうところがありましたが、「別離」にはそれもないのがよかったです。

 「彼女が消えた浜辺」というのは、いくつかの家族が一緒に海辺の家を借りてバカンスをするのですが、ヒロインの女性がエリという女性を連れてくる。実はエリは婚約者がいるのだが、できれば別れたいと思っていて、それを聞いたヒロインが、ならば知り合いのバツイチの男とお見合いしなさい、と彼女を連れ出したわけです。婚約者がいるのにお見合いって、日本だって許されない、と思うのは私が古いのか? そこがいかにもイランと書いてる人が何人もいるんだけど、このヒロインは、実は、バツイチの男のことしか考えてないと私は思うのです。日本にもいるんですよ、この男になんとか彼女を見つけてやろうと、男の方のことだけ考えて、女の気持ちは全然無視という女。なんか、そういう、日本にもいる、女の敵だろ、おまえ、と言いたくなる女なんですね(結果的にはバツイチ男も迷惑)。*この点についてはあとで意見を変えました。追記2参照。)
 映画を見るとわかりますが、このヒロイン、かなり強引にエリをバツイチとくっつけたがっていて、普通だったらしないだろ、そこまで、ということまでしてるんです。で、結局、タイトルどおり、エリが海で行方不明になり、まさか彼女が別れたがっていたなんて思ってもいなかった婚約者が現れる。さあ、大変だ、婚約中の女性をバツイチと見合いさせたなんて、イランでは日本より重い罪、かどうか知りませんが、それで大変だ、となるのが後半です。日本ならどうなるでしょうね、この場合。

 話がそれましたが、中流の人々だけの物語「彼女が消えた浜辺」に対し、「別離」は中流の裕福な家族と貧しい庶民の家族の物語です。
 ある中流の一家が、娘の将来を考えて外国へ移住することにし、ようやくその許可が出たとき、夫の父親がアルツハイマーになってしまう。夫は父親を置いて移住できない、妻は離婚してでも娘と移住したい、ということで夫婦の間に溝ができ、結果、妻は夫のもとに娘を置いて実家に帰る。昼間は留守の夫は、父親の介護のためにヘルパーを頼む。ヘルパーになったのは妻の義姉の知り合いの貧しい主婦。幼い娘を抱え、しかも妊娠中。しかし、夫は借金まみれで、働かないと食べていけないので、ヘルパーになるのですが、イスラムの戒律があるので男性の介護を女性がやるのはもともと無理。そこをなんとか無理してやるのですが、ヘルパーが介護する老人をベッドに縛って外出し、そこへ一家の主人が帰ってきて激怒、ヘルパーを突き飛ばしてしまい、それが原因でヘルパーは流産。ヘルパーの旦那がここぞとばかりに現れて裁判に持ち込み、慰謝料を取ろうとする。ヘルパーの旦那が娘の学校にまで押しかけるので心配な妻は、なんとか示談に持ち込もうとするが、夫は妊娠中とは知らなかったと嘘をつき、流産を自分のせいではないと言い張る。そして、ヘルパー自身は、流産の原因は実は別の出来事ではなかったかという疑いを持つ。
 というふうにして、もともと別居なんかしなければこんなにことにならなかったのに、あるいは、ヘルパーが原因だと疑ったある出来事が起きたとき、すぐにそのことを話すか何かしていればそのあとのことは何も起こらなかったのに、と、「彼女が消えた浜辺」同様のタラレバがいろいろと頭に浮かぶのですが、しかし、起こったことは起こってしまったこと。このあと、2つの家族が、子供まで巻き込んで、ぐちゃぐちゃの関係になっていくのです。
 というわけで、これ以上のネタバレはしませんが、1つ言えることは、どちらの家族も、母親は娘のことを第一に考えています。が、父親は、中流の方はメンツが大事、庶民の方は金が大事。そして、流産で死んだ胎児は男の子だったということ。
 うーん、たぶん、ここがイランなんですね。イランでは、女性はがんばっても限界がある。だから中流の母親は娘のために外国へ移住したいと思った。庶民の母は信心深く、自分の行動が娘に災いをもたらすことを恐れる。どちらも母は娘のことを第一に考えています。が、父親は……まるでだめ。特に中流の方。粗野で金のことばかりの庶民の父より、この中流のオヤジの方がひどいね。ま、どっちも娘にとっていい父親ではないが。でも、それでも、あのラスト、娘の涙……ああ、ネタバレはできないから書けない……というより、あのラストは見る人によって、取り方が違うかもしれない。うまい映画です。

追記 「別離」のストーリーの部分、少し間違えた部分があったので書き直しました。
 日本では奥さんが実家に帰るときは子供を連れていくというのが普通、という考えがあったせいか、思わず、間違って、そう書いてしまいましたが、この映画では、奥さんが実家に帰っても娘は父親のところに残っているのがミソなのです。イランだから、というだけでなく、娘自身の考え方という点で重要なのです。それがラストシーンにも、おそらく、つながっているのでしょう。
 また、中流の娘と貧しいヘルパーの娘の関係が大人の関係に影響されていくシーンもみごとです。

追記2 最初に書いてからまだ12時間もたっていないのにまたまた追記ですが、「彼女が消えた浜辺」、お節介なヒロインのことを、日本にもいる、と書きましたが、よく考えたら、この映画の場合、バツイチ男がドイツに出稼ぎしている男性で、現在帰国中ながら、すぐにドイツに戻らなければいけない、という設定がいかにもイランなのだということに気づきました。
 つまり、「別離」との関連で言うと、ヒロインはバツイチ男のことだけ考えていたのではなく、イランでは女性はがんばっても幸福になれない、だからバツイチ男と結婚してドイツへ行った方がいいと思った、のかもしれないのです。「別離」も、最初に、中流家庭の妻が娘のために外国へ移住、という設定がなくても成立する話ながら、ここが実は肝心、そこが実はイラン、だったりするのですが、「彼女が消えた浜辺」も、バツイチ男がドイツに出稼ぎ、というのが実は肝心、実はイラン、だったりしたわけですね(今頃気づいたか、と言われそうですが)。
 となると、ヒロインは単に、男の側しか考えず、女をそれに合わせようとする女の敵、ではなかったわけです(んなわけで、本文のあの件は撤回しよう)。
 もちろん、ヒロインはエリの気持ちなどよく知らず、それどころかエリのこと自体よく知らないのに、勝手に、イランの女は外国へ行った方が幸せと思っているのだとしたら、それはそれで自分勝手な考えなのですが、このことと「別離」の娘のために外国へ移住という部分を考えると、これはやはりイランならではの問題と思えます。これがたとえば、日本に出稼ぎに来ている東アジア人や南米の日系人だったら、こういう話にはならない。なぜなら、東アジアや南米の女性は自分だけで日本に行けるから。そこがイラン、そして中東イスラム世界と他の世界の違いかもしれません(そうじゃない場合もあるでしょうが)。
 で、監督は、イランの女性は外国へ行った方が幸せ、ということをどう考えているのかですが、それははっきり言わないところがミソ。「別離」も、ラストの娘の涙の意味は観客に想像させる。
 それにしても、「別離」というタイトルはあまりよくない感じです。原題は「別居」くらいの意味でしょう。むしろ、「彼女の涙の理由(わけ)」とかいうタイトルの方がよかったんじゃないかな。それだとネタバレですか?

2012年2月8日水曜日

リンディ・ラフHC負傷

セイバーズのリンディ・ラフHCが、練習中、ジョーダン・レオポルドに後ろからヒットされて倒れ、肋骨3本を折る重傷…。
 という、笑ってはいけないニュースが飛び込んできたのですが、でも、笑っちゃう…。特にセイバーズの掲示板のコメントが笑えるものばかりで…。
 今季はラフの采配に批判が集中し、やめろの大合唱も起こっているくらいなので、ラフがしばらく休養すれば、セイバーズの選手は自由になって勝ちまくるんじゃないか、なんて冗談も。
 とりあえず、次の試合、ラフがベンチに立てない場合、アシスタントコーチのジェームズ・パトリックがHC代行になり、3人目のアスシタントコーチで、いつもはプレスボックスにいるテッポ・ヌンミネンがベンチ入りするようです(あくまで、ラフがベンチ入りできない場合ね)。
 しかし、ヘッドコーチがデイ・トゥ・デイというのも、私の短いセイバーズ・ファン歴では初めてのことです。娘が手術を受けるので、1日休んだことはありましたけどね。

続報
 ニュースによると、ラフは痛みがかなりひどくて、昨夜はほとんど眠れなかったとか。というわけで、翌日の練習はパトリックが指揮をとりました。
 次のボストン戦も、ラフはベンチに立つのは無理ではないかと言われています。

 妙なことで注目が集まったレオポルド。

 ラフに代わり、HC代行をするパトリックが練習中に選手に指示。

2012年2月7日火曜日

17歳の肖像:Derek Plante

http://www.northlandsnewscenter.com/sports/turn-back-the-clock/Turn-Back-the-Clock-UMDs-Derek-Plante-135943723.html

 上の映像は、現在、母校、ミネソタ大学ダルース校の男子ホッケー部ブルドッグズでアシスタントコーチをつとめるデレク・プラントの、その大学時代の映像です。
 7番とか22番とか、26番でない番号ですが、スケーティングの独特の姿勢はその後と変わりませんね。
 そして、インタビューに答えるデレクのアップ。これは1988年、17歳だったデレクがこの大学から入学の誘いを受けたときのインタビューのようです。
 若いっつうか、高校生に見えない。12歳くらいの男の子にしか見えない!(つか、「スタンド・バイ・ミー」のリヴァー・フェニックスみたいだな。)
 NHLのドラフトでも、12歳くらいにしか見えない子がドラフトされたりして、中継を見るファンが揶揄したりしていますが、デレクがセイバーズのドラフト指名を受けたのは翌年1989年、18歳のときです。すでにホッケーの奨学金を得て大学進学が決まっていたときのことでした。

2012年2月5日日曜日

235勝

セイバーズのライアン・ミラーが4日のアイルズ戦でドミニク・ハシェックのフランチャイズ・レコードを破る235勝を達成しました。

 休日から濃い顔ですみませんが、これがミラー。キリストに似ているとも言われる。奥さんはハリウッドのグラマー女優。

 しかし、負けが込んでいるセイバーズ・ファンにとっては、そんなことはどうでもいいらしく、掲示板には「おめでとう、ミラー」のスレッドも立っておりません。

ロキソニンが効いたのか?

2日たって、かなり回復。とりあえずキーボードは打てます。
 ネットで調べたら、痛いときは医者も薬を出すだけ、薬はロキソニン、と書いてあったので、去年、病院でもらったロキソニンが余っていたのを思い出し、寝る前に飲んだら、翌朝、劇的に回復。
 また悪くならないように、おとなしくはしています。
 とりあえず、ご報告。

2012年2月3日金曜日

左腕が…

先週頭から風邪をひいていたのですが、それがやっと治りかけたかな、と思ったら、左上腕部が猛烈に痛み出しました。
 どうやら、上腕三頭筋の損傷のようです。去年の秋ごろから左手だけで重いものを持ち上げるということを何度もやっていて、それで左手が後ろにまわりづらくなっていたのですが、痛みはないので、気にしないでいたところ、突然、激痛が。
 痛いのは腕の筋肉です。上腕部の後ろなので、上腕三頭筋なのは間違いない。水泳肘というものがあるらしく、水泳も影響しているかもしれません。
 とにかく、着替えのときが痛い。夜寝てるときも痛いな。
 その上、この寒さで風邪がぶりかえして熱っぽい。
 キーボード打つのもしんどいので、とりあえず、痛みがひくまではおとなしくしています。なので、ブログ更新も痛みがとれるまでお休みということで。
 しかし、人間の生活は両手を使うことがいかに多いかがわかりました。薬を飲むのも、片手だとうまくタブレットやカプセルをシートから出せないのです。こういうことがあって初めて、健康なときのありがたみがわかるというものです。