2013年1月25日金曜日

アンナ・カレーニナ

トルストイの小説「戦争と平和」は高校時代に完読した。これを完読していたおかげで、大学時代にサッカレーを研究したとき、「虚栄の市」と「戦争と平和」を比較することができた。いわば、私の英文学の原点の1つが、ロシア文学の「戦争と平和」だったのだ。
が、トルストイの「アンナ・カレーニナ」は、まだ読んだことがない。なんといっても、ロシア文学は長い。だから、なかなか読めないのだ(言い訳です)。
その「アンナ・カレーニナ」の最新の映画化を試写で見てきました。「プライドと偏見」の監督と主演のコンビ、脚本は劇作家のトム・ストッパード、ということで、舞台劇のような様式美にあふれた映画でした。
で、例のRotten Tomatoesでの評価はどうかと言いますと、これが、批評家の方はかろうじて60パーセントを超えて、赤いトマトになってますが、一般人の評価は60パーセントに満たず、倒れたポップコーンの容器になっています。
確かに微妙ですね。舞台劇のような様式美を評価するかどうかが分かれ目だと思います。
原作を読んでないので、なんともいえないのですが、「戦争と平和」を読んだ者としての感想は、社交界で孤立していくヒロインと、田舎の農民として生きていくカップルの対比が興味深かったです。
トルストイは「戦争と平和」でも、人工的な世界の貴族社会とロシアの大地に生きる農民の世界を対比して、自然に生きる人々に希望を見出していましたが、この映画でも、社交界に生きるアンナやその愛人や夫よりも、ロシアの大地に根を下ろす若いカップルに希望を見出すような描き方をしています。
この映画を評価するとしたら、おそらく、このロシアに根を下ろす若いカップル、娼婦上がりの女性を差別せず、彼女と結婚した義兄を世話する女性の姿と、不倫ゆえに社交界で孤立するアンナを対比した部分を評価することになるでしょう。
アンナのロマンチックな愛を描く映画ではないこの映画、そこをどう評価するかにかかっている気がします。

2013年1月23日水曜日

横浜の写真

やっと写真がアップできるようになりました。
で、先週の水曜日のお昼ごろ、馬車道から赤レンガ倉庫、山下公園へと散歩したときの写真。
まずは、馬車道のホテルの窓からの写真です。ランドマークタワーが見えます。

赤レンガ倉庫。手前は除雪されてなくて、真っ白。

反対側から。こちらはみごとに除雪されてます。雪の山もないので、海に捨てたのね。

山下公園の氷川丸。カモメがずらり。

アップ。

山下公園から北東方面を。一番右にうっすらと東京スカイツリーが写っています。クリックして拡大するとよくわかるかも。

最近見た映画から

とりあえず、最近見た映画の感想を簡単に。

オリヴァー・ストーンの新作「野蛮なやつら」。ドン・ウィンズロウの原作をウィンズロウ自身が脚色し、ヴァイオレンスが得意なストーンが監督、ということで、Rotten Tomatoesの評判はどうなのかな、と思って見てみたら、みごとに賛否が半々でした。
Rotten Tomatoesは100点満点で60点未満だと青いトマト(うまくない)の方になってしまうので、青いトマトの葉と倒れたポップコーンの容器が描かれていました(ポップコーンの方は一般人の評価)。批評家にも一般人にもイマイチ、というところですが、でも、賛の方の人は絶賛。この辺がむずかしい。
で、試写を見てきたのですが、うーん、やはりこれは60点かも…。
いや、面白いことは面白いんですよ。映像もかつての「ウォール街」を思わせるところがあって、でも、やはり、ストーンも年をとって、新しいとか斬新とかいう感じはないです。ヴァイオレンスもそこそこって感じ。
原作は読んでませんが、主役が2人の男と1人の女ということで、「明日に向って撃て!」が言及されていますが、私はむしろ、ロベール・アンリコのフランス映画「冒険者たち」じゃないかと思いました。「明日に向って撃て!」自体が初公開時、先行する「冒険者たち」と比べられていましたが、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードとキャサリン・ロスよりは、アラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラとジョアンナ・シムカスに近い気がします。
特にクライマックス、これが本来のクライマックスなんだけど、と、ヴァイオレンスたっぷりのシーンを見せたあと、別のシーンを見せるのですが、本来の方の結末が、「冒険者たち」だよね、これ、と思ったのです。
主役は若い俳優ばかりで、脇をベテランが固めているのですが、この映画、若い人に受けるのかな、それとも「冒険者たち」を知っているような年寄りに受けるのかなあ。

先週はデンマーク映画「偽りなき者」と、ヒッチコックの「サイコ」の舞台裏を描く「ヒッチコック」を見ました。

「偽りなき者」は、幼稚園教師の男性が幼い少女の嘘で性犯罪者の濡れ衣を着せられるという話。少女の嘘で2人の女性教師が同性愛者にされる「噂の二人」を思い出しますが、「噂の二人」は同性愛への偏見が1つのテーマであったのに対し、こちらはいったん濡れ衣を着せられると無実がわかっても疑いが解けないという内容です。
主人公(私のごひいきのマッツ・ミケルセン)は警察に逮捕されたあと、子供の証言と事実が違うので釈放されるのですが、それでも町の人々は彼を犯罪者だと思い、暴力を受けたり、愛犬が殺されたりします。普通なら、こんな町、出て行くところですが、主人公は出て行かず、戦う。ここがすごいというか、実際、戦って、ついに誤解を解いて、という結末になるのですが、しかし、それでも、というラストがぞっとします。

「ヒッチコック」はアンソニー・ホプキンスとヘレン・ミレンがヒッチコック夫妻を演じる「サイコ」の舞台裏の物語で、「サイコ」に主演したアンソニー・パーキンスやジャネット・リー、ヴェラ・マイルズも、若い俳優が演じて登場。正直、みんな似てないのですが、ホプキンスは似てないけど感じがすごく出ているのはさすがです。そして、妻役のヘレン・ミレンもすばらしい。ヒッチコックの映画を陰で支え続けた貢献者でありながら、夫の女優との不倫、グレース・ケリーをはじめとする女優たちへの執着に悩み、ついに「サイコ」のときには夫を離れて、男性脚本家と仕事をする。すると、今度はヒッチコックが嫉妬、という具合に、懲りない夫とその妻の関係がユーモラスに描かれています。
1つ不満を言うとすれば、「サイコ」の殺人鬼のモデルになった男がヒッチの夢や幻想に登場するのがちと余計な感じがしました。登場させるならもっと深みのあるやり方にした方がよかった気がします。
結局、妻の協力で「サイコ」を大ヒット作にできたヒッチは、妻に感謝するのですが、このあと、今度は「鳥」でティッピー・ヘドレンにセクハラ、パワハラしたとかいう問題が起こるのですね(懲りないやつ)。「鳥」の舞台裏の方はテレビドラマ化されたようですが、こちらも見たいものです。(追記 「鳥」ではなく、「鳥」のあとの「マーニー」の方かもしれません。)
なお、Rotten Tomatoesでは、この映画の評価は批評家、一般人ともに非常に高いです。確かに、誰もが楽しめる映画、映画ファンにはなお楽しい映画です。

2013年1月22日火曜日

セイバーズ開幕

現地時間1月20日、日本時間21日は、バッファロー・セイバーズの開幕戦でした。
例のロックアウトがようやく終結し、1月19日から各地で開幕していたのですが、バッファローは1日遅れて20日のデーゲームで開幕。相手は宿敵フィラデルフィア・フライヤーズ。
というわけで、現地はデーゲームですが、日本は午前2時半試合開始ってことで、深夜族の私はとりあえず開幕の雰囲気だけでも楽しもうと、パソコンの前へ。が、なんと、10月に買ったパソコン、アドビーのフラッシュ・プレイヤーをインストールしてなくて、ネットラジオが聞けない! おまけに、名物アナ、リック・ジャネレットが病気で中継できず、かわりにポール・ハミルトンが実況したとか。
まあ、それはともかく、NHL公式サイトにリンクで今、何が起こっているかを逐一、伝えてくれるページがありまして、それを2ピリ終了まで見てました。セイバーズは新加入のオットのゴールで先制。が、その後、フィリーに逆転され、そのあと、なんとか同点にして2ピリ終了、ってとこで寝てしまいましたが(翌日が「ホフマン物語」の試写だったしね)、翌日確認したら、なんと、3ピリに3点取って5対2で勝ってました。ヴァネク2ゴールで5ポイント。昨季終盤に加入したホジソンや、ルーキーの選手も活躍したようで、セイバーズとしては幸先のよいスタートだったようです。
しかし、セイバーズの選手もすっかり様変わりして、番号見ても誰かわからないことが多くなりました。
アジアリーグの方は、この前の週末は東京で日韓集結だったのですね。知らなかった。
どうも、今季はホッケー熱がかなり冷えてしまっています。

横浜の写真をアップしたいのだけど、アップできません。ブロガーはやはりトラブルが多いな。
横浜の港周辺は除雪が完璧で、しかも除雪した雪の山がまったくないのが不思議でしたが(東京は六本木あたりでも雪の山があります)、たぶん、海に捨てたのですね。便利だな。
先週後半あたりから試写も積極的に行っているので、とりあえずの感想くらいはアップしたいと思っています。

2013年1月21日月曜日

ジュリエッタが先か、アントニアが先か?

パリ・オペラ座のライブ・ビューイングが2月から東京と大阪の映画館で始まります。
公式サイト
http://www.opera-yokoso.com/

オペラとバレエ、計8作品の舞台が美しい映像で見られます、ということで、新しい方のオペラ座、オペラ・バスティーユで上演された「ホフマン物語」の試写会に行ってきました。

オッフェンバックのオペラ「ホフマン物語」は私の大好きなオペラで、一時、ものすごくはまって、各種CDやレーザーディスク、ビデオを集めたり、借りて見たり、メトの「ホフマン物語」の日本公演を3回も見に行ったり、日本のバレエ団が上演したバレエ版を見に行ったりと、とにかくはまってました。
中でも好きなのは、「赤い靴」で有名な監督コンビの古いイギリス映画と、ロンドンのコヴェントガーデンで上演されたもののレーザーディスク(現在はDVD)、それに、メトの日本公演。CDはドミンゴの古い方。これらはすべて、第1幕のヒロインが自動人形のオランピア、第2幕が高級娼婦のジュリエッタ、第3幕が若い女性アントニアという順番でした。
が、いつだったか、ドミンゴの新しい方のCDだったと思いますが、第2幕がアントニア、第3幕がジュリエッタという、第2幕と第3幕を入れ替えたのがあったのですね。
というのも、「ホフマン物語」は実在の詩人で作家のホフマンを主人公にしたオペラですが、ホフマンが最初は自動人形を人間の女性と思って恋をしてしまい、次に高級娼婦にだまされて殺人まで犯し、最後に歌の才能を持ちながら、病のために声を張り上げて歌えない若い女性に恋をするが、彼女に死なれてしまう。そして、プロローグとエピローグでは、現在のホフマンが酒びたりで、ソプラノ歌手に恋をしているけれど、結局、その恋も失い、詩の女神に促されて詩人となる、という物語なのですが、第2幕で高級娼婦ジュリエッタにだまされ、決闘で殺人まで犯す、というようなことがあったら、そのあと、若い歌姫アントニアとの純愛は無理だろう、てなことがどこかに書いてあったのです(ドミンゴの自伝だった気がする)。だから、このオペラは第2幕がアントニアで、第3幕がジュリエッタの方が正解なのだ、と。
しかし、それまでずっと、ジュリエッタ、アントニアの順番でオペラを楽しんできた私は、この新しいCDにはどうしてもなじめませんでした。なぜなら、このオペラは音楽的にはアントニアの幕の方が優れているからです。幕が開いたすぐあとのアントニアのアリア、そして、最後にアントニアが死んだ母親の声と、そして、悪魔の化身であるミラクル博士に促され、声を張り上げて歌うと死んでしまうのに歌ってしまって死ぬ、そのクライマックスの三重唱はこのオペラの中では特に優れた音楽だと思います。ここで盛り上がって、そのあとすぐエピローグに行ってくれた方が、音楽的にはよいのです。
でも、確かに物語的には、アントニアが先でジュリエッタがあとの方が自然です。心を持たない自動人形に恋をしたホフマンが、次には心を持ち、音楽の才能のある若い女性と純愛し、そして最後にお金や宝石にしか興味のない、人間的な心を持たない高級娼婦に恋をし、だまされ、その結果、酒びたりになり、その後、やっと、詩の女神に促されて詩人になる、という方が、確かに物語的には自然ではあります。また、アントニアの幕の最後の三重唱は主役のホフマン抜きですが、ジュリエッタの幕では最後の重唱ではホフマンも加わっています。
そんなわけで、1990年代頃からだと思いますが、「ホフマン物語」はアントニアが第2幕、ジュリエッタが第3幕に変わったようで、今回のオペラ・バスティーユの公演も、アントニア、ジュリエッタの順番です。
結論から言うと、映像があると、アントニアが先でジュリエッタがあとでも違和感はありませんでした。CDのように音楽だけだと、音楽的に盛り上がるアントニアのあとにジュリエッタだと少し盛り下がる感じがありましたが、ライブ・ビューイングでは第2幕のあとに休憩があり、そこで一息ついて第3幕なので、気持ちが切り替わるし、映像があると、音楽以外の面も大きな要素になるので、この展開もいいか、と思えました。
この公演は演出も面白く、服装は現代というか、20世紀後半くらいでしょうか。第1幕のオランピアのシーンでは、自動人形を大きなラジコンで操縦しています。また、この幕はエロチックな演出もかなり入っていて、オランピアは動くダッチワイフという感じでした。第2幕アントニアのシーンは舞台が2階建てで、最後に1階がオーケストラになったのはびっくり。悪役のミラクル博士が指揮者になって、彼がすべてを操っていたということを示しています。そして、第3幕は劇場の客席の座席を動かしてヴェニスの運河に仕立てるという演出。私が見たコヴェントガーデンのLDも、メトの公演も、19世紀そのままの世界だったので、新鮮でありました。
歌手はみんなうまくて、これも大満足です。ホフマン役、4人の悪役を1人で演じる歌手も私の頭の中のイメージどおり、他の歌手もすばらしいですが、ヒロイン役ではアントニアのソプラノが光り輝くような美声で、情感もよく表現されていて、やっぱり、アントニアが最後の方が、とまたしても思ってしまうくらいでした。
ジュリエッタの幕では、このオペラでは一番有名な「ホフマンの舟歌」がメインテーマなのですが、この歌はどっちかというと間奏曲的な歌で、音楽的にはこの「舟歌」は第2幕の方が合うのですけどね。
というわけで、やっぱりアントニアの幕が最後の方が、とは思うのですが、このライブ・ビューイングの公演自体は本当にすばらしく、音楽的にも映像的にも大満足でした。

2013年1月17日木曜日

横浜

ゆえあって、火曜の夜は横浜のホテルに泊まりました。
火曜日は埼玉県で仕事、水曜日は午後に横浜市で仕事だったのですが、水曜日は朝から夕方まで水道管工事のため断水、ということで、面倒だから横浜のホテルに泊まろう! と、観光でもないのに横浜は馬車道のホテルに泊まってきました。
まずは、埼玉県から神奈川県まで、京浜東北線で一気に南下、いや、一気なんてスピーディなものではなく、のったーらと各駅停車の旅は約1時間半。
しかし、夜のラッシュ時間帯だというのに、京浜東北線の南行きはすいています。私の乗った車両では、立っているお客さんがいたのは神田から鶴見まででした。横浜すぎたら座席もガラガラに。京浜東北線は埼玉県でもっているのか。確かに横浜方面へは東海道線や東横線の方がスピーディで便利なのでしょう。
さて、関東は月曜日に大雪が降り、火曜日はうちの近所も雪だらけ、北の埼玉県も当然、雪だらけ。が、横浜は関内駅に着いて、外に出てみると、雪がない! 車道も歩道も完璧に除雪されていました! さすが観光地、なのか?
ホテルは少し奮発して、ビジネスホテルとしては高めの部屋に、それも、下の階の部屋より1000円高い高層階の部屋に泊まりました。1000円も高いってことは、上の方は眺めがいいのかな、と期待したのですが、それははずれ。実は、高層階のシングルはダブルとしても利用できる部屋だったのです。コップもタオルも2人分置いてありました。
さすがに高めの部屋だけあって、居心地はよく、たまにはこういうホテルに泊まってリフレッシュするのもいいなあ、と思うくらいよかったです。
さて、翌日は午後から仕事なので、早起きすれば午前中に十分観光できたのですが、横浜は何度も来ているし、ということで、観光はホテルから赤レンガ倉庫、そして山下公園までの散歩のみ。ファミレスで早めにランチを食べて、横浜の観光地ではまったくない場所に移動。山下公園からは電車で10分余りの場所ですが、仕事先の最寄駅に着いたとたん、現実に引き戻されました。

というわけで、横浜の写真を載せようと思ったら、なぜかアップロードができない!
しかたないので、写真はいずれまた。
今回撮った写真の白眉は、山下公園から海側を12倍ズームで撮ったら、なんと、東京スカイツリーが写っていた! もちろん、肉眼では見えません。写真でも、うっすらとかろうじてスカイツリーの輪郭がわかる程度ですが、地図で確認したら、確かにこの方角にスカイツリーがあります。

2013年1月13日日曜日

カイロの紫のバラ

実は、映画の授業をしている某大学で、来年度の前期に「カイロの紫のバラ」をやろうと思っているのです。
「カイロの紫のバラ」は、ウディ・アレンの映画の中では最も好きな映画で、公開当時、「キネマ旬報」の特集にも書かせてもらいました。
で、某大学の前期の授業は、もっとシリアスな作品がメインなのだけど、その中に、「カイロの紫のバラ」をちょこっと入れたら面白いかな、と思ったのは、タワーレコードのDVD3枚3000円でこの映画のDVDを買ったからなのですが、改めて見て、我ながらうまい選択だ、と思いました(まあ、実際にやってみたら全然受けなかったとか、あるのですが)。
夫は無職、遊んでばかりで浮気、DV。そんな夫と結婚してしまい、ウェイトレスなど雑多な仕事で生活費を稼いでいるヒロインにとって、唯一、つらい人生の救いとなっているのが、映画。今日も日々のつらさを忘れるために、映画館で「カイロの紫のバラ」を見ていると、なんと、登場人物の1人が映画から抜け出し、ヒロインと恋に落ちる…というお話。
時代は1930年代の大不況時代で、映画中映画の中に共産主義の男が出てきて、それが「追憶」のジェームズ・ウッズが演じた共産主義の学生にそっくりなのも笑えましたが、うーん、これはアメリカのある時代を表す作品として、授業でやってよいかも、と思いました。
昔書いた「カイロの紫のバラ」映画評は、その後、印刷所で作った個人誌の評論集に収録し、コミケなどで売りましたが、もう在庫はありません。そういう古い映画評を載せるブログを作りたいと思っているのですが、ワープロ専用機で作ったテキストをパソコン用に変えて、と思うとなかなか面倒で。でも、やっぱり、記録として、作るべきだろうとは思っています。

2013年1月9日水曜日

NHL開幕…予定

NHLのバッファロー・セイバーズの社長からメールが来ていたんですが、って、私はセイバーズの公式サイトに登録しているので、定期的にお知らせメールが来るので、その一環ですが、難航していた労使交渉がようやく合意に達し、シーズン開幕できるのでよろしく、ってな感じのメールでした。
8年前同様、今季も全試合キャンセルか、と思ってましたが、さすがに何度もそれはないか、って感じで、とりあえず、今週土曜からキャンプ、1月19日開幕、1チーム48試合、の予定だそうです。
前回はサラリーキャップの導入という大きな問題がありましたが、今回は細かい数字の問題だったみたいで、まあ、なんとか解決、と。
うーん、しかし、なんとなく、気分は乗らない。今季はアジアリーグもまだ1度も見に行ってないし、クレインズは最近、ぐだぐだみたいだし、なんだかなあ、な日々です。おまけに、デレクの大学のチームも今季は負けてばかりだし。これでセイバーズもぐだぐだだったらどうしよう(しかも、そうなりそうな予感?)。
そういえば、今年、2013年は、セイバーズを知ってからちょうど10年目なのです。2003年、「ブルース・オールマイティ」のノベライズ執筆を依頼され、この映画にセイバーズが出てくるので、調べているうちに、セイバーズのファンになってしまったわけ。んなわけで、セイバーズ・ファン歴10年目の記念すべき年なのだが…。ああ、お金があればバッファローへ行きたいです。

2013年1月6日日曜日

最低気温

今朝の東京の最低気温は午前7時5分、マイナス1・4度だったらしい。
実はほぼその時刻に寝て、お昼過ぎに起きたばかりです。日曜だしね。
現在は9度くらいにまであがっているようですが、北向きの部屋なので、室温は6度です。
私は毎日、気象庁のHPのアメダス表形式というのを見て、温度と湿度を確認しているのですが、冬の最低気温は午前7時から8時に出ることが多いということに気づきました。
これは普通の会社勤めの人々が起きて出勤する時間帯です。
かつて、配給会社で翻訳の仕事をしていたとき、担当の人が、冬は朝起きるのが寒くてつらい、と言っていたのを思い出します。私は20代後半くらいから深夜族になってしまい、一番寒い時間帯は寝ているのですが、逆にこの時間帯まで起きているときは寒さを実感します。
前に住んでいたアパートは、窓の目の前の家がエアコンつけっぱなしで、つけていないのは春と秋のほんの一時期、あとは夜から朝までつけっぱなしで、音がひどく、毎日引越しを考えるほど悩まされましたが、朝、寒い思いをしないですむにはエアコンつけっぱなししかないわけですね。
前に住んでいたアパートの周辺はエアコン使用率が異常に高く、夜はつけないところも昼間は轟音室外機が何台も稼動している状態でしたが、今のマンションの周辺はエアコン稼働率が非常に少ないです。特に冬はエアコン以外を使用している家が多いようで、エアコンが動いている様子がありません(マンション内でもない)。考えてみたら、前に住んでいた地域以外はどこも今のマンションの地域と同じ感じだったので、前の地域がかなり異常だったのだな、と思います。
人生、いろいろ不満はありますが、前のアパートですごした4年間の苦痛を思えば、そこから脱出できただけで幸せだと感じます。そして、脱出できたのは、なにより、その4年間に増えた仕事のおかげであり、友人の助けであったことを思い、仕事をくれる人たちや精神的な助けをくれる友人たちへの感謝を忘れないようにしなければ、と改めて思います(なんか、新年の抱負っぽい?)。

2013年1月3日木曜日

今年初のDVD


今年最初に見たDVDはなぜか、アラン・パーカー監督、マドンナ主演の「エビータ」。
なんでこれにしたかっていうと、まず、私はすでに元旦から仕事が始まっています。期末試験問題作り、来年度のシラバスの準備、そして、1月の授業の準備。で、その1月の授業で扱う映画のDVDを借りに行き(1週間前に借りてじっくり見て予習)、1枚だけ借りるのもなんだなあ、と旧作コーナーを見ていたら、「エビータ」が目に入ったのです。
実は、昨年末に最後に見たDVDが、「オペラ座の怪人」25周年記念のロンドン公演(これは買った)。映画の「オペラ座の怪人」にはもんのすごーっく不満、あれ、ただ、ジェラルド・バトラーがかっこいいだけだろ、怪人は歌と演技がすべてで、ルックスはだめなのに、バトラーの怪人はルックスだけがよくて歌と演技はなあ(昔の四季の市村正親は歌はだめだったが演技はうまかった)。だいたい、怪人、あんなにかっこよかったら、なんでクリスティーヌがラウルを選ぶのかわからん、と、芝居先に見ちゃった人間のぐちぐちがいっぱいの映画だったのですが、さすがにこの25周年記念ロンドン公演はすばらしく、カーテンコールでは過去のキャストと初代クリスティーヌ=サラ・ブライトマンが合唱、という、涙もののDVDでした! 残念だったのは、会場がクラシックの大きなコンサートホールで、天井が高すぎて、シャンデリアが落ちてくる演出が不可能だったことです。そのかわり、高さを生かした演出、舞台装置が目立ちました。
というわけで、年末に舞台の「オペラ座の怪人」DVDを見て、そういえば、同じ作曲家アンドリュー・ロイド・ウェーバー(ALW)の「エビータ」の映画化を見ていなかった、と思い、それで「エビータ」の映画のDVDを見たわけです。
「エビータ」は当初、オリヴァー・ストーン監督、メリル・ストリープ主演で映画化、という話が伝わっていましたが、いつのまにかストーンが降りて、アラン・パーカー監督、マドンナ主演に変わっていたのですが、脚本はストーンがすでに書いていたようで、ストーンの名がクレジットされています。パーカーとストーンといえば、ストーンがアカデミー賞脚本賞を取った「ミッドナイト・エクスプレス」ですでにコンビを組んでいます。
ストーンは80年代には「サルバドル」を作るなど、中南米問題に関心が強かったので、「エビータ」もストーンなら面白いと思っていたのですが、パーカーの映画化はいまいちポイントがはっきりしない感じ。舞台は知らないので、比べようがないのだけれど、どうもこれ、ALWの出世作「ジーザス・クライスト・スーパースター」と同じで、聖人を人間臭く描こうというものなのかも(作詞が同じ人)。「ジーザス~」はイエス・キリストを人間臭く描いて、ユダのイエスへの思いがゲイっぽかったりと、当時は非常に新鮮に感じました(私は映画化をリアルタイムで鑑賞)。しかし、アルゼンチンで聖女扱いされているエビータを俗っぽく描くこちらの映画化は、エビータの聖も俗もまったく魅力がなく、単に有名人の暴露話になっている(しかも、事実とは違うところも多いらしい)ので、「エビータ」という劇自体が底が浅いのであろうか、という気がしてきます。思えば、「ジーザス~」も今から考えれば、底の浅い内容だったかも。当時、大学のミュージカル研究の教授が、「私は「ジーザス~」は認めない」とはっきり言っていたのを思い出します。まあ、「オペラ座の怪人」も、内容的には別に深みのないものですが、歌と演出は最高ですね。

というところで、元旦から仕事なのですが、元旦は夢の島のプールで初泳ぎ。が、帰りにいろいろプチトラブルがあり、なんとなく年明けから調子がよくありません。胃腸の具合もイマイチだし。
2日の昨日は久々、デジカメを持って外出。某猫スポットではつつじに似た花が少し咲いていました。

暗くなってから、上野公園をすぎて御徒町まで行きました。途中、上野公園の桜並木(まだ枯れ木)から不忍池の方を見下ろすと、弁天堂がライトアップされていました。

上野公園入口のイルミネーション。恒例の「恋人たちの森」。今年はこの上のレストランの前が工事中で、いつもの木のイルミネーションがなく、残念です。

2013年1月1日火曜日

A Happy New Year!

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

というわけで、除夜の鐘を聞きながら、今年最初の写真を何にしようかと思ったところ、やはり、「市民ケーン」じゃないけど私はバラのつぼみが好き、ということで、バラのつぼみ。これから開くつぼみがまだいくつかありますように(いくつも、とは言わんから)。