2014年4月30日水曜日

テルマエ・ロマエⅡ

2年前、思わぬ大ヒットとなった映画「テルマエ・ロマエ」の続編「テルマエ・ロマエⅡ」を見てきました。
映画館はここ。日本橋三越の前に新しくできたコレドの中のTOHOシネマズ日本橋。
http://mi-mo.jp/pc/store.php?iid=0018&tid=00000390
実は前作は埼玉県の非常勤講師先の大学の近くのシネコンで見たのですが、スクリーンは大きかったけど映像の映りがあまりよくなかったのです。
今回のTOHOシネマズ日本橋では「テルマエ・ロマエⅡ」は2つのスクリーンで上映されていますが、前回のこともあったし、やっぱりいい条件で見たいと思い、大型スクリーンのTCXという方で見てきました(100円高い)。
大きなスクリーンで、映像も美しくて、満足でしたが、それ以上に今回の作品は前作を超える面白さ、完成度の高さで、大満足です。
前作も面白かったのですが、ところどころ演出がゆるかったりするところもあって、そういうところには目をつぶっての評価だったのですが、今回は脚本も映像も演技も演出も文句のつけどころがありません。しいていえば、魔女や火あぶりは中世だから時代が違うよね、とか(上戸彩に「クオ・ヴァディス」のデボラ・カーになってほしかった)、水をくぐってきたのになんで本が濡れてないの、とか、市村正親の出番が少なくて残念、というところくらいです。
物語は基本的に前作のパターンを踏襲していますが、相撲協会の協力を得ての相撲エピソード、原作にもある山賊が温泉造りをするエピソードが、平和なローマ帝国を望むハドリヌス帝とテルマエを通して平和な社会を作りたいルシウスの願いという全体的な流れに上手に入り込んでいます。そして後半は、戦争で領土を増やしたい元老院一味とルシウスたちとの戦いに。ここで次期皇帝のケイオニウスが活躍、というか、ケイオニウスは女癖が悪い、というのがギャグになっているのだけど、最後にギャグじゃなくてプロット上の重要な要素として出てくるという、なかなか考え抜かれた脚本です。ギャグやユーモアもよいテンポで、ルシウスのタイムスリップのときに登場するテノール歌手にもストーリーが。そして、エンドクレジット途中に登場するエピローグがまたよいのです。
お客さんも「1より面白かった」と言っていましたね。
普通、1が大ヒットしたら、早速2を作って翌年には公開、としてしまうところ、2年という期間をおいて2を作ったのが成功だったと思います。ほんとにじっくりと練られた上出来の作品で、このあと3を作るときに逆にプレッシャーになってしまうのではないかと思うくらい。3はまた2年後でしょうかね。
それにしても、ローマ人を演じる阿部寛、市村正親、北村一輝がはまり役で、特に今回は北村一輝がよい見せ場があります。前作は市村正親がすごすぎる演技でしたが、今回はちょっと見せ場があまりなかったので、3ではぜひ市村のスケジュールを調節してもっと見せ場を作ってもらいたいです。阿部寛も、以前はこの人の映画はすべてコケると言われていたのに、これで大逆転。私も以前、別の映画で、暗い俳優だな、と思っていたのがイメージ変わりました。ルシウスのくそまじめだけどはたから見たらおかしいというところが実にはまっている。
原作の方は昨年、終了してしまっているのだけど、映画はまだまだアイデアしだいでシリーズ化可能なので、ぜひとも3作目もまた完成度の高い映画にしてもらいたいです。

最後のマイ・ウェイ

シナトラの歌で有名な「マイ・ウェイ」のオリジナルを作詞作曲し、歌ったフランスの歌手クロード・フランソワの伝記映画。試写状いただいたときから気になってましたが、日程的に試写に行けず、その後も映画館にも行かず、と、なんだか前に書いたのと同じなのですが、こちらはDVD借りて見ました。
「エディット・ピアフ 愛の讃歌」の2匹目のドジョウ、と言ったら言葉が悪いけど、たぶん、ピアフの映画の成功につられた企画では、と思いましたが、ピアフの映画がよかったからこっちも悪くなかろう、と思い、見始めたら、なんか最初の方の演出がベタで、おいおい、でしたが、だんだんよくなっていきます。ピアフの映画の方はとにかくマリオン・コティヤールの演技が鬼気迫るすごさなので、かなりの名作でしたが、こっちはそれに比べるとやや凡庸かな、という気はするものの、日本ではほとんど知られてなかったクロード・フランソワという歌手の短い人生を知るという点では見逃せない内容です。
注目すべきは、フランソワが歌手として成功する前に死んでしまった父親(フランソワは父に認められたかったが、その前に父は死んでしまった)と、あこがれの歌手シナトラの存在です。この点について、私が感じたのとまったく同じことがネットで書かれていました。
http://cinemanote.jp/TP/cloclo.html
映画評論家の粉川哲夫氏のサイトです。
以下、引用。


「クロードにとってフランク・シナトラは憧れの歌手だったから、彼が自分の恋人への想いをこめて作った「マイ・ウェイ」を歌ってくれたのを光栄に思う。が、シナトラのほうは、どうやら彼のことを知らなかったらしい。一度、ホテルのロビーでクロードがシナトラとすれちがうことがあるが、彼は声をかけない。それだけ、シナトラは彼にとって雲のうえの人だったのだ。この感情は、そのまま父親への距離感ともダブっており、だから、この映画では、マルク・バルベが演じる父親の風貌は、どことなくシナトラに似ている。映画には、ロバート・ネッパーが演じるシナトラの姿もあるが、この屈折した関係を考えるなら、マルク・ベルベがシナトラの役も演じたほうがよかったとわたしは思う。」


私も父親役の人がシナトラに似ていると思いました。


英語の歌詞を作詞したポール・アンカがまったく出てこないのですが(フランソワと交渉して権利を得たらしい)、映画の終わり近く、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで、フランソワが「マイ・ウェイ」を英語とフランス語で歌うシーンが圧巻です。アンカがシナトラのために書いた英語の歌詞と、フランソワが書いたオリジナルの歌詞はまったく内容が違うのですが、このシーンでフランソワが英語で歌い出すと、英語の歌詞が彼のそれまでの人生にぴったりと重なるのです。英語の歌詞は人生の終わりに自分のやってきたことを肯定する内容ですが、フランソワも歌手としてだけでなく、さまざまな会社を手広く経営し、自分をプロデュースし、女性関係も派手で、脱税容疑をかけられたりと、波瀾万丈で苦難も多かったし、また本人も嫉妬深くわがままで困った人でもあったようですが(この辺、ピアフの伝記映画と同じで、主人公を美化しないところがよい)、そういうトラブルや苦難にあってもそれを利用して逆転してきた生き方を彼が後悔していない、まさに「マイ・ウェイ」の英語の歌詞にふさわしい生き方をしてきた、と感じさせるシーンです。そして、途中からオリジナルのフランス語の歌詞に変わると、彼がまだ老年ではなく、オリジナルの歌詞にふさわしい人生途中の悩み多い男であることもわかります。
フランソワは39歳の若さで、浴室で感電死してしまいます。彼が歌う「マイ・ウェイ」は、まさに、まだ人生途中の彼が人生の終わりに近づいていることを示しています。
映画を見ている途中、フランソワは病気持ちでもないし、酒や麻薬に溺れているわけでもないのになぜ若死にしたのだろうと思っていましたが、感電死だったとは。でも、日本じゃあのくらいでは感電しても死にはしないよね、と思っていたら、上のリンク先に理由が書いてありました。外国では電気に注意。

2014年4月25日金曜日

二郎は鮨の夢を見る

ああ、この映画、試写状来たのに、日程が火曜と水曜ばっかりで、当時、火曜と水曜はどちらも仕事で見に行けなかったのだよね。
「二郎は鮨の夢を見る」DVD
http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%8C%E9%83%8E%E3%81%AF%E9%AE%A8%E3%81%AE%E5%A4%A2%E3%82%92%E8%A6%8B%E3%82%8B-DVD-%E5%B0%8F%E9%87%8E%E4%BA%8C%E9%83%8E/dp/B00DRAKGFE/ref=cm_cr_pr_pb_t
オバマ大統領が来日して、この「すきやばし次郎」の鮨食いてえというんで、有楽町から銀座のあたりが厳戒体制だったらしい。
私がこの映画のことを知ったのは、試写状が来る1年近く前だったような気がする。そのときはまだ日本のタイトルも決まってなくて、とにかくアメリカでヒットしたという話題で紹介されていた。へえ、見たいねえ、と思ってたら試写状来たのに上のような事情で行けず、映画館にも行かず、その後、DVDがツタヤに並んでいたけど借りず。うーん、要するに縁がないのか?
まあ、微妙ですね。アメリカ人がこういうのに興味を持ってドキュメンタリーにした、という点に興味は持ったけど、「すきやばし次郎」には私は永遠に行くことはないだろう。鮨は回転寿司か、パーティで出てくる寿司か(あまりおいしくない)、近所のちよだ鮨が閉店間際に半額とかになるときをねらって買うくらい(ちよだ鮨はうまい)。
世の中には私の想像を超えるようなうまい料理がたくさんあるのでしょうが、お金を気にして食べたらどんなにすばらしい料理も十分には満喫できない気がします。私にはこのくらいでちょうどいい、という料理を、何も気にせずに楽しく食べる、それが一番。

2014年4月22日火曜日

セイバーズはドラフトくじでも負けました。

NHLのバッファロー・セイバーズは今季はぶっちぎりの最下位なので、プレーオフたけなわの今、とっくにシーズン終了し、ファンの関心はセントルイス・ブルースにトレードされたライアン・ミラーがカップを取れるかどうかということくらいです。
実はセイバーズは最下位だったので、ドラフト1番手を取れるチャンスだったのですが、くじ運が悪いのか、1番はフロリダ・パンサーズに取られ、セイバーズは2番に。
このドラフトくじは、ドラフト1番手をねらってわざと最下位になろうとするチームが出るのを防ぐためにあり、最下位のセイバーズが確率25パーセント、下から2番目のパンサーズが18・8パーセント、以下、順位が上がるごとに確率が減り、となっていくのですが、このくらいの差だと最下位でもはずれることは大いにあるのはやむを得ないところ。それに、全体1位で選ばれた選手が一番活躍するとも限りません。ライアン・ミラーなんて、そうとう順位は下だったですからね。
あと、年によって、いい選手がごろごろいる年と、そうでもない年があって、今年はどうなのかな、来年の方がいいという話も。うーむ、来年もぶっちぎり最下位なのだろうか?
プレーオフの方はまだファーストラウンドが始まったばかりで、勝ち抜けたチームはまだありません。
そうそう、ニュージャージー・デビルズはサラリーキャップで違反をしたのでドラフトの順番は一番最後の30番目だそうです。
プレーオフ出場中のチームのドラフトの順番は、プレーオフの結果しだいです。
関連記事(英語)
http://www.nhl.com/ice/news.htm?id=715004#&navid=nhl-search

2014年4月21日月曜日

いろいろと貧乏な話。

高学歴女子に限らないんだが、大学院博士課程出た人の多くは悲惨という話。
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20140420-00010004-biz_bj-nb
こういう話は時々ニュースサイトに出てますが、こういう記事の意義は、大学院進学を勧められてもデメリットをしっかり考えろ、と大学生や修士課程の院生に呼びかけていることです(その親にも)。
この記事では、大学の専任になれるタイムリミットは45歳と書いてあって、私の頃は33歳くらいだったので、だいぶよくなったな、とは思いますが、競争率が私の頃より高くなっているはず。しかも、33歳ならまだ別の進路があるが、45歳ではもうそのまま非常勤講師しかない。
また、大学院の博士課程まで進むと、借りた奨学金がものすごい額になっていて、年収200万から300万円、200万円以下も多い非常勤講師がこの奨学金を返すのは大変です。そして、この借金があるために結婚もむずかしいのです。
夫も妻も年収300万円でも、合わせると600万になるから結婚できる、などと書いている人がいますが、それは奨学金の借金がない場合。今は大学生は多くが奨学金という借金を借りていて、しかも正社員になれない人が多いため、返せなくなる、という話はこちら。
http://togetter.com/li/657351
奨学金を借りないと大学へ行けない、しかし、高卒で就職しようとしても仕事がない、だから一縷の望みをかけて奨学金を借りて大学へ行く、しかし、大卒も就職難、あるいはブラック企業で病気になる。以前は病気や貧困なら届を出せば返還猶予をかなり柔軟にやってくれましたが、今は奨学金はただの金貸しなので、返せなければ死ぬしかありません。それを親も高校の先生も自覚すべき。本人はまだ未成年だからなかなか理解はむずかしいだろう。
そして、会社に就職できず、あるいは、健康保険などない小さな会社に就職した人を待っているのが、国民健康保険。これがけっこう高い。払えるほど収入があればいいが、非正規雇用や小さな会社の社員じゃ収入も少ない。しかも奨学金の返済まであったりする。で、滞納すると、差し押さえが来ます、というのがこれ。
http://www.asahi.com/articles/DA3S11095575.html
これ、登録してないので読めないんだけど、この国民健康保険も、病気や貧困で払えない人には猶予や免除があったと思うんですよ、以前は。まあ、家まで差し押さえっていうのはよほど滞納してる人なのかな。自営業でうまくいってなくて家族がいたりするとこうなるかもしれない。上のような非正規で奨学金の返済まである人は、健康保険も滞納になり、給料差し押さえで、もう死ぬしかないな。国民健康保険って、入らなくてもいいという選択肢はあるんですか? どうせ死ぬなら入らずに病気でそのまま死にたい。
と、物騒なことを書いてしまいましたが、今の日本は貧乏人は死ねと言われているような感じを日々、受けています。私はまだそこまで貧乏じゃないですが、節約がどうしても着るものに来るので、服装が貧乏そのものなので、いろいろといやな目や怖い目にあってます。貧乏そうに見える人を原発に送り込むヤクザみたいなのに声かけられたりね。


追記 奨学金に関しては最長10年の猶予制度や、返済期間を延長して1回の返済を減らす方法があるそうです。また、今後は他の改善がなされる模様。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2102H_S4A420C1CR0000/

2014年4月18日金曜日

笹井氏会見「あれでは翻訳家宣言」ワロタ(追記あり)

笹井氏会見「完全な失敗」「あれでは翻訳家宣言」 東大医科研・上昌広特任教授
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140417/scn14041711300006-n1.htm
以下、引用。
「会見の始めに、笹井芳樹氏が「私が参加した時点で実験やデータ分析は終了しており、私の役割は論文の仕上げだった」「論文の文章を俯瞰(ふかん)する立場だった」などと語ったことに言葉を失った。会見は完全に失敗だった。「私は翻訳家です」と堂々と宣言したようなものだ。笹井氏は小保方晴子氏とともにデータをまとめて論文を執筆し、研究を統括してきた中心人物だ。副センター長として、博士号を取ったばかりで実績がない小保方氏をユニットリーダーに抜擢(ばってき)した張本人でもある。山梨大に行った若山照彦氏の後を引き継いで、研究をプロデュースしていたはずだ。例えるなら、俳優が不祥事を起こしたら、プロデューサーが逃げちゃったようなもの。若手を抜擢し、競争させる。良い結果が出たら会見にも出席してPRするのに、悪い結果が出たら自分は翻訳家だと言って逃げる。これでは下にいる研究者は救われない。」


うわあ、翻訳家が悪い意味で使われちゃいましたよ、翻訳家のみなさん。


「私は著者ではありません。翻訳しただけです。著者は別の人、若山さんがあ、バカンティさんがあ」って感じでしょうか。


笹井氏会見については、興味深い記事がほかにもあります。私が以前から言ってた、小保方氏と理研は同じ船に乗ってる、というのに関連して、小保方氏と笹井氏はグルかも?という記事。
「笹井氏と小保方氏、水面下で協力?」というタイトルですが、水面下って、私も前に使った言葉。
http://news.livedoor.com/article/detail/8749006/
ほんと、若山さんが気の毒、若山さんも弁護士つけなくちゃ、と思う人は少なくないでしょう。


一方、小保方氏の弁護士の戦略について。ロバート・ゲラー氏。
「憶測にすぎませんが、小保方氏の弁護団の戦略は、理研を良い条件で和解して貰うことを狙うでしょう。そのために時間稼ぎして、解決を先送りして、理研のコールド法人からプラチナ法人を送らせて、理研の焦りをうまく使用する作戦です。」https://twitter.com/rjgeller/statuses/457006338405441536
(コールドじゃなくてゴールド、送らせてじゃなくて遅らせてでしょうね。でも、今の理研はコールドだというレスが)
もういっちょ、ゲラー氏。
「仮話ですが、理研と小保方氏の闘争は法廷闘争になり、その結果として和解に至れば、その1つの条件として和解内容を秘密にすることになるでしょう。そうなったなら、子乙両者にもメリットあります。損するのは納税者だけです。」
https://twitter.com/rjgeller/statuses/457012917288722432
和解の条件として和解内容を秘密に、か。それは考えなかった。和解の方向へは絶対に行くと思う。


この人はいつも文章がきついんですが、なかなか読みごたえがあります。
http://critic20.exblog.jp/22017602/
この中で女性記者ががんばったというのを読んで、ちょっとほっとしました。というのも、会見の一部を見て、科学タームで記者を煙に巻く自称ケヴィン・コスナーに魅せられたのか、質問する女性記者をディスっている文章を目にしたので。その女性記者とこの記事の記者は違うかもしれませんが。また、この記事で、笹井氏は小保方批判者にも擁護者にも嫌われているというのはまさにそのとおりだと思いますが、科学タームに魅せられてしまう人もいるのか、という貴重な標本でした。
NHKが底力についても、なるほど、と思いました。テレ朝と朝日がだめだめっていうのも、この件についてはよく言われてるし、読売と産経はもう逝ってよしだし(上に産経の記事出してますが)。以前の記者会見で毎日の女性記者ががんばってるという意見もありましたが、その毎日は、元主筆とかいうおじさんが福島民報にトンデモな小保方擁護を書いていて、顰蹙を買っています。もう、かわいいおなごに目がくらむオヤジは逝ってよし。


なお、バカンティ、小保方、笹井の3氏はすでに国際的にSTAP believer認定されてるっぽい。バカンティと小保方はスタップ細胞はあると断言してますが、笹井氏も、「STAP細胞があると仮定しないとわからない現象がある」と発言して、「それって、UFOがいると仮定しないとわからない現象がある、ネッシーがいると仮定しないと、雪男が、というのと同じ」と突っ込まれています。


笹井氏の会見を見た人は笹井氏の頭のキレのよさに驚いたようですが(記者の質問を逆手にとってえんえんと独演会だったらしい)、笹井氏ほど頭のキレる人は見たことない、とか、あれほどキレる人ならスタップ細胞があると本気で思うはずがない、という意見が。しかし、同時に、それほどの頭のよい人が若い娘にだまされてしまい、彼女を芸能人のように利用して大々的に記者会見をして墓穴を掘るようなことをしたのか、という気も。そもそも、最初に大々的に会見なんかしなければ、普通に科学界の中だけで知られて、普通に不正がわかって、一般の人はほとんど知らずに科学界の中だけで終わったかもしれないのに(山中教授への対抗心が墓穴の原因なのは間違いないですが)。


追加
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140417/dms1404171539018-n1.htm
「共謀したのかどうかはわからないが、小保方氏も笹井氏も、まるで結託したかのように若山氏に責任を押しつけようとしている。理研としても、組織を出た若山氏を悪者にして、生き残ろうという腹なのかもしれない。」って、やっぱりそう思うよね?


さらに追加
「4/9の筆頭著者会見で全く理研批判が出なかったこと、4/16のケビンコスナー会見で外部調査委(自称)の結論とは異なり若山さんに責任をなすりつけるような言動が多かったことを見れば、水面下で理研も含めた三者が結託してる可能性は低くない。」https://twitter.com/TJO_datasci/statuses/457186538153971712
「なので、真相を知りたい人はまず若山さんを支援するところから始めるべきだと思うんですよ。残り二者が隠蔽・隠滅する気満々なので。」https://twitter.com/TJO_datasci/statuses/457191526909480960

2014年4月17日木曜日

笹井氏会見

スタップ細胞ねつ造問題で、小保方氏の理研の上司、笹井氏が16日、ついに会見。
私はエドモンド・ヒラリーのエヴェレスト初登頂についての映画の試写に行ってたのでリアルタイムで見ることもチェックすることもできませんでしたが、そのまとめはこちら。
http://matome.naver.jp/odai/2139762883405087101
ここにあるように、責任逃れと言い訳の会見だったようです。3時間もあって、見ていた人は「眠い」と書いている。理研、小保方氏に続いて、またしても中身のない会見だったよう。
最初に要旨が書いてありますが、自分は最終段階で論文書くのを手伝っただけ、全部若山氏が悪い、と言っているみたいです。
若山氏というのは現在山梨大学教授で、2011年に理研でリーダーをしていたときに小保方氏を客員研究員として採用、スタップ細胞の研究を始め、スタップ細胞ができたみたいだったので小保方氏と連名で論文を書き、ネイチャーに送ったが却下。その後、論文をネイチャーに通すために笹井氏などが加わり、一方、若山氏は2013年春に山梨大学へ。それから1年近くたった2014年1月末にネイチャーに論文が出るのですが、若山氏はこの論文を掲載直前になるまで見ることができず、直前だったので自分が関与したところだけチェックしたとのこと。
そして、ネイチャー論文が出た直後からねつ造・改ざん・剽窃が次々と明らかになります。その頃から小保方氏は雲隠れ。理研も表に出てきて説明しない。そんな中、山梨大の若山氏だけが表に出て解説し、小保方氏を擁護していたのです。
ところが、ネイチャー論文の画像が小保方氏の早大の博士論文の無関係な画像のコピペであったことが判明。それを知った若山氏は、この画像は理研の勉強会で見た画像であることを思い出します。勉強会からすでに博士論文の画像を使い回しして、さらにネイチャー論文にまでコピペしたと知った若山氏は「信じられなくなった」と言って、論文の撤回を共著者たちに呼びかけます。
それを知った小保方氏は若山氏をののしったとか伝えられていますが、小保方氏はその後、疑惑の責任は若山氏にあるような見解を公にします。
小保方氏の会見では、彼女は自分の未熟さを謝罪し、理研の悪口は決して言いませんでしたが、若山氏に対してだけは、ネガティヴな発言をしていました。そして、若山氏が悪いといわんばかりの文書を発表したので、このままでは若山氏が悪者にされてしまう、若山氏も記者会見すべき、という意見も出てきたほど。
そして、今回の笹井氏の会見では、笹井氏はどう出るかな、と思っていたら、案の定、若山氏に責任なすりつける発言ですね。で、小保方氏には同情するような発言も。ただ、笹井氏は基本的に理研の発表に沿う発言をしているようです。
これまでの報道では、小保方氏は最初は若山氏のラボに入ったが、スタップ細胞成功に見えたので笹井氏がユニットリーダーに抜擢、その後は笹井氏が小保方氏と密接につながっていたので、笹井氏が小保方氏の黒幕だろうと言われていました。しかし、今日の会見では、自分は最後にちょっと手伝っただけ、彼女の上司は若山氏だよーん、と言って逃げようとしているようです。ノート見てないけど、それは若山氏が見るべきだよーん、とも。
自称ケヴィン・コスナーで、「ボディガード」のように小保方氏を守る、と言ってたのはなんだったのだ。あと、小保方氏を割烹着やピンクの研究室で売り出そうとしたのも笹井氏だという話だったが(このときには若山氏はもういなかった)。
若山氏は、「ハゲに悪い人はいない」を地でいくような、見るからに善良そうな誠実そうな人なんですね。小保方氏も理研もだんまりを決め込んだときに若山氏は一生懸命誠実に答えていて、最初は小保方氏を擁護したりもしていたが、途中でおそらく彼女にだまされたとわかったので、真相究明の方向に向かったのですが、小保方氏にとっても理研にとっても若山氏は邪魔者かもしれない。理研はうやむやにして時間稼ぎしようとしているのは明らかだし。
以前から、私は小保方氏と理研は同じ船に乗っていると思っている、と書いていますが、最終的には小保方氏は理研と和解し、解雇ではなく、自ら退職という形に持っていくと思います。笹井氏も辞職するのでは、と思ってましたが、自分は最後のところしかかかわってない、と言ったということは、自分にはたいした責任がないからやめない、ということでしょうね。
とにかく、理研と小保方氏がグルで、若山氏を悪者にして逃れるなんてことがあったら、真実を追求する科学者の正義が踏みにじられることになります。そんなことだけは絶対あってはならない。つか、この辺で若山氏の逆襲があってほしいです(若山氏を支持する人は多いと思う)。
それにしても、とんだケヴィン・コスナーだったなあ。本物に謝れ。


あ、ヒラリーのエヴェレスト初登頂の映画ですが、「ビヨンド・ザ・エッジ」というタイトル(ザじゃなくてジだろ、という突っ込みはなしで)。最初「天空の頂き」という邦題をつけたのだが、本国から原題のままでと言われたので変えたのだそうです。
当時の貴重な映像や関係者の発言に加え、役者を使った再現映像でエヴェレスト初登頂を描いていきます。ヒラリーとともに初登頂したシェルパであり登山家でもあるネパール人テンジン・ノルゲイもヒラリーと対等の扱いで描いているところが好感が持てます。
ただ、この映画、3Dにする意味があったのだろうか? 過去の映像は全然3Dじゃないし、再現映像も3Dだからすごいという感じではない。「ライフ・オブ・パイ」や「ゼロ・グラビティ」は3Dの映像が生かされていたが、この映画はヒマラヤが立体的にとらえられているとは言い難い。手前と奥の方にそれぞれ絵がある、という程度の立体感なので、3Dというよりは2Dの絵を2枚置きましたというふうにしか見えないのだ。いわゆる飛び出してくるタイプでもない。一番3Dなのは日本語字幕だったりして。
その上、配られたメガネがものすごく使いづらく、「ライフ・オブ・パイ」や「ゼロ・グラビティ」のときのメガネのよさに比べてかなり悪い。メガネにもずいぶんと差があるものだ。

2014年4月16日水曜日

物価高

まず、この写真で笑っていただきましょう。
https://twitter.com/impreza1016grb/status/455915795134943232/photo/1


以前、松屋の値上げ率という記事を書きましたが、その後、あちこちで気づいた値上げ率。
ちなみに、消費税5%から8%ですから、3%程度の値上げが正しい値上げ。


まずはコーヒーショップ。
ドトール コーヒーが200円→220円(10%値上げ)。他も同じくらい値上げ。
カフェベローチェ だいたい10円程度の値上げ。コーヒーの場合は5%強。
サンマルクカフェ ブレンド、アメリカン、アイスコーヒーは据え置き。最安値のブラックがなくなる。他は10円程度値上げ。


次はファミレス。たまにしか行かないのでよくわからないが。
サイゼリア 税込価格据え置き。さすがサイゼリア。
ジョナサン めったに行かないのでわからないが、高かった。


映画館
レディスデーなど1000円が1100円に。夜間割引が1200円から1300円に。


行きつけのプール
据え置き。


DVDセル&レンタル
ツタヤもヨドバシカメラもタワーレコードも行ってないのでわからん。


交通費
パスモやスイカだと1円刻みで3%程度の値上げらしいが、こちとら切符なんで、5%から10%の値上げになっている。非常勤講師している大学の多くは3%の値上げ分を計算して上乗せするらしい。これだと切符派の私は損だ。回数券で補うしかないが、地下鉄と私鉄の相互乗り入れの先まで行くので、すべてを回数券でまかなうのは無理。実質、交通費は持ち出し。非常勤講師はぎりぎりの生活なのできつい。


スーパー、コンビニなど。
3月から外税表示にして、便乗値上げでないことをアピール。


自動販売機のドリンク。
私の見た範囲では据え置き。


マックなどのファストフード店。
まだ行ってない。マックはハンバーガー値下げ。


ちなみにドトールはポイントカードを始めたが、私にはポイントカード渡さず、あとの客には全員に渡していたのでむかついた。「私にもくれ」と言えばよかったのだが、コーヒー10%の値上げに、もうあまり来ないかも、と思ってもらわなかった。が、昨日、別のドトールに行ったら(ミラノサンドセットだと値上げ率低いので、それを目当てに)カードをくれました。でも、サンマルクカフェと違って有効期限が短いので、たぶんたまらないだろう。ドトールはTカードのポイントがたまる方が魅力。


というわけで、消費税が3%上がると物価が5%から10%上がるというお話。このあとさらに2パーセント上がって消費税10%になると、物価は消費税5%のときと比べて10から20%上がる可能性がある(ほんとは5%しか上がってはいけないのに)。で、自衛策は、できるだけ物を買わない、安いものに切り替える、しかないでしょう。私も前は税込118円くらいのカップラーメンを買っていたけど、4月からは税込100円以下のものしか買いません。

2014年4月15日火曜日

赤い火星と赤いハナミズキ

白く輝く月のそばに赤い火星が光っている。火星大接近。ほんとに赤く見える。
赤といえば、ハナミズキと書かれた木にようやく花が咲いた。赤い花だった。ああ、これがハナミズキだったのか、と思った。昔から、私は花の名前と顔が一致してないことが多い。


ハナミズキは赤と白があって、白が多いような気がするが、某所のお寺で両方咲いているのを写真に撮った記憶がある。当時は花の名前を知らなかった。


月曜日、その赤いハナミズキが咲いている小さな公園の前の廃業した銭湯のコインランドリーへ洗濯に行ったら、今月でランドリーも閉店とのこと。いよいよこの古い銭湯の建物も壊されてしまうのか。
その銭湯の中庭には八重桜の木があって、満開だった。銭湯が廃業した時、もうこの八重桜は見られないかもしれないと思ったけれど、桜が咲くまで木があってよかった。
赤いハナミズキがある小さな公園のそばには真新しいマンションが建っている。この近くに以前住んでいたとき、この場所は古い木造アパートだった。引っ越したあとにアパートが取り壊され、このマンションが建ったらしい。
この銭湯のコインランドリーに来るようになったのは去年の初夏からだった。この近くに住んでいたときはアパートの共同の洗濯機があったので、ランドリーを利用することはなかったのだ。引っ越してからは別のコインランドリーを利用していたけれど、そこがあまりにも汚くて、たまたまこっちのランドリーに来てみたら、とてもきれいなので、今住んでいる場所からは遠いけど、こちらに来るようになった。
そのすぐあとに、やはりこの銭湯の近くにあった古い木造アパートが取り壊しになり、今は建売住宅が数軒建っている。


最近、うちの近所は古い家の解体や新築工事が非常に多い。住んでいるマンションのそばもどんどん風景が変わっていく。駅へ行く途中にもやたら工事中の場所、更地になった場所が多い。なんだか落ち着かない町になってしまった。相続税が払えないので、住民が土地を売って他の場所に移転、かわりに新築の家やマンションによそから人が入ってくる、そんな感じなのだろうと思う。


今のマンション、住み心地がよくて大成功、と思ったら、2月頃から深夜の低周波騒音に悩まされ、その後、マンション自体にも変化があって、引っ越しを考えているが、近隣が上に書いたように解体や新築の工事ばかりで、この周辺も住みにくくなった気がする。仕事先が日によって違い、しかもどこも遠方なので、今いるところがちょうど中間地点で都合がいいのだが、不動産屋を見ても時期が悪いのか物件があまり出ていない。


私はとにかく引っ越し失敗が多くて、1か月でまた引っ越しというのを3回もやっている。それ以外も失敗したなと思いつつ我慢して住んでいた、ということも何度かあった。成功したのは2回しかない。しかもそのうち1回は友人が住んでいた部屋を入れ替わりで借りたもの。今回は3度目の成功と思ったのに、うまくいかないものだ。
というわけで、また引っ越しして失敗するかも、と思うとなかなか部屋探しにも踏み切れず。
そろそろ町を変えた方がいいのかもしれないな。ただ、一度、区外へ出て、また同じ区に戻ってきたとき、役所の態度がすごく悪くて驚いたのだが、どうも、貧乏な中高年はお荷物だから歓迎しない雰囲気なのだ。役所としては、金持ち歓迎、貧乏人は入れたくない、というところなのだろう。確かに金持ちが入ってくる区ではあるな。


とにかく引っ越しは面倒。特に今はインターネットの引っ越しまであるからほんとに面倒だ。だから失敗したくないというか、失敗してもできるだけ傷が小さくてすむようにしたい、と思う。それで、UR賃貸の定期借家を考えて、営業所に話を聞きに行ったら、定期借家はなかなか空きがでない、空きが出たときに連絡してもらう順番待ちができている、とのこと。定期借家でない部屋は空きがあるところもあるけれど、家賃は民間並みなので高い。場所も、空いているところはやっぱりちょっと不便なところ。仕事が今日は埼玉、明日は神奈川、な状態じゃなければなあ、と思う。


仕事といえば、前のアパートのときは引っ越したいという一心で仕事探しを積極的にしていたが、ここに越してからは新しい仕事がまったく増えていない。なにかハングリーでなくなっている自分に気づく。この辺でまた変化を求めるのもいいかもしれない。


占いだと私は一白水星なんだけど、性格的には惑星なら火星です。いや、太陽だとどこかで出てたな。自分でも太陽がいい。つか、太陽をめざします(今更遅い気が濃厚)。

2014年4月12日土曜日

NHKががんばったらしい。

前にけなしてしまったNHKですが、小保方氏の会見を受けて放送したクローズアップ現代が非常によかったようです。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3482_all.html
上は文字による再録ですが、一般人にわかる解説と、理研にあるサンプルの検査でわかるのにそれをしない理研への疑問が述べられていて、非常にわかりやすい。寒天を使うところとか。
小保方氏の会見後、ネット上では擁護者が激増したかに見えたときがあり、不正批判をしてきた人たちの間には絶望感が漂っていたのですが、私はネット上の投票やコメントは一部の人しか関与していないと思ったので、それほど絶望することはないのでは、と思いました。一方、小保方氏が200回以上スタップ細胞を作製したという発言に、これで墓穴を掘った、と見る人もいて、実際、会見後のマスコミ、特にテレビが他の研究者の意見を出して小保方氏の批判にまわっていると書いている人もいました。
来週は自称ケヴィン・コスナーの笹井氏が会見するそうですが、スタップ細胞はリアルだと発言したとか。うーん、コスナーは小保方側につくのか? まあ、私は理研と小保方は同じ船に乗ってるという考えなので(小保方氏が割烹着やピンクの実験室はやらせではないとか、理研と口裏があってるところがいくつかある)、小保方・笹井対理研になっても実際は、と思っちゃいますけどね。
それにしても、今や自称がはずれてケヴィン・コスナーと呼ばれている笹井氏。本物のコスナーが知ったらどう思うことか。

小保方さん激増はこれからだそうです。

ツイッターより。


 「学術論文の指導にかかる学部長通達」とやらが来て、なるたけ出席すべしとのことで顔を出してきた。予想の斜め上にすごかった。弥八郎 (@ya8low) https://twitter.com/ya8low/statuses/454485799715622912 April 11, 2014


どうせSTAP細胞云々でコピペ気をつけろ真面目に査読やれとかそういう説教が始まるんだろうと思っていたら全然違った。冒頭からゲストの工学部の先生が、開発されているTwitterのプロファイラを使い、ユーザの年齢とパクツイ率との相関を図示(続く)弥八郎 (@ya8low) https://twitter.com/ya8low/statuses/454485849711706114 April 11, 2014


承前)22〜3歳以下でパクツイ率は激増する模様。何となく予想はしていたが数値で示されるとびびった。そこから我々とデジタルネイティブでのオリジナリティというものに対する価値観の(絶望的な)相違とかそういう話になり、結論は「むしろ小保方さんが量産されるのはこれから。備えよ」マジか 弥八郎 (@ya8low) https://twitter.com/ya8low/statuses/454486022827421697 April 11, 2014


うーん、こわいな、というか、他人事じゃないのですよ。
まだ1990年代末だったか、都内の某国立理系大学で英語の非常勤講師をしていたとき、ある事柄について調べて短いレポートを書いて出すように、という課題を出したところ、ネットのサイトをそのままプリントアウトして出すやつがいた。サイトの丸写しもいた。このときから、私はレポートはすべて手書きにすることに決めた。この理系大学はすでにやめてる(つか、非常勤への対応があまりにひどいので2年でやめた。学生も英語なんかバカにしてるのか不真面目だったしな。そのくせ、私立の中堅文系大学より英語できなかったぞ)。
でもって2010年代、私立文系大学で起きた困ったこと。
A大学 期末試験を事情によりレポートに替えた。同じ文章、内容のレポートはすべて不可にする、という注意をしたところ、同じ文章、内容のレポートはなかったが、かわりに同じ筆跡で内容の違うレポートが何枚もあった。1人で2人分が多かったが、1人で3人分書いたのもいた。もちろん、全員不可。なお、授業中の小テストでは、1人で2人分出す学生がいるのは日常茶飯事に近い。なので筆跡鑑定は不可欠。不思議なのは、誰かに書いてもらっても自分で書き写せばバレないのだが、それをしないということは、頼まれていないのに友人の分を勝手に書いて出しているのだろうと思うこと。このあたりの心理が理解できない。
B大学 事情で試験欠席した学生に追試レポートを課したところ、このブログの記事をそのまま書いて、最後に自分の考えを付け加えたレポートを出したのがいた! まさに剽窃なんだが、本人は剽窃ということをおそらく知らないのだろう。
以上の理由で、今の大学ではレポートは不正の温床になるので、評価は試験にせざるを得ないのだ。オリジナリティあふれたよいレポートを書く学生もいるのに残念。


先生が出した課題の答えをヤフー知恵袋で質問して、それが先生にバレて、先生が知恵袋に「ここにある答えと同じ答えを書いた学生は全員不可にします」と書き込んでいた。「無関係の学生が落第したらあなたのせいです」と。2010年の話だ。
https://twitter.com/rani_chocobreak/status/453899934844985344/photo/1


もう中学校くらいから不正に対してはきびしく対処しないと、その前に教育しないと、日本はどんどんモラルのない国になってしまうのでは? 何が不正かわかっていない、教えられていない人が増えているのだと思う。


追記 上の連続ツイに対して、22、3歳というのは大学を卒業する頃だから、社会に出ると変わるのでは、というツイがあり、なるほどそれも一理あるかもしれないと思った。日本は大学や学校の勉強が社会で役に立たない、就職に役に立たない、という現実があり、勉強はコピペで十分という考えがあるのかもしれない。できるだけ努力しないで最高のものを得るのが大学や学校の勉強であるという考えが若い人の中に浸透している、という指摘をしたのは内田樹氏だったか。AO入試もその文脈で見られていて、小保方氏以前から、AO入試は優れた人をとる入試ではないという見方が強かった。上に書いた国立理系大学でも、私が講師していた当時、推薦の学生は勉強しないので脱落していく、推薦はやめた方がいい、という話が出ていた。当時はまだ本当の推薦で、自己推薦のAOじゃなかったのだけど。

2014年4月10日木曜日

水曜日の昼下がり

9日水曜日の午後、スタップ細胞の小保方氏が記者会見、ネットとテレビで生中継された。私はニコ生も見れないので、ツイッターでの実況を見ていたが、途中でウェス・アンダーソン監督の新作「グランド・ブダペスト・ホテル」を見に行ったので、あとは帰宅してからネットでニュースや不正追及の人のブログやツイッターを見た。
不正追及の人の中には、お涙頂戴でおわびしまくる(でもスタップ細胞と自分の研究者としての正しさは断固主張)小保方が理研に勝利した、これで理研は法人指定してもらって税金ゲット、小保方を加えてスタップ細胞の研究に励み、日本は世界から取り残され、日本の科学は壊滅状態になる、と嘆いている人がいるのですが、まさかそれはないでしょう。まあ、小保方氏が研究の世界から追い出されても、今回の件での日本の科学界の信用失墜は免れないと思いますが。
確かにネットのニュースでは小保方氏を信じる、と言い出す著名人が紹介されていたり、小保方氏を信じるという人が信じないという人を投票で上回ったりしていますが、ネットの投票なんてものはまず信用できない、というのは他の問題でも同じ。だいたい、こんな投票、する人はどんな人かということを考えた方がいい。自分が真剣に投票したことがあるか考えてみればいい。私も投票したことあるけど、遊びです。
今回の会見でよろめいちゃう人は、最初の割烹着でよろめいた人と同じなわけで、マスコミも最初の割烹着に戻った感じで報道しているニュースもあるけれど、シビアに見ているものもあります。
それに、この会見自体、本当に重要な質問はほとんど出てませんね。所詮はワイドショーなのね。ワイドショー的質問が多い。「スタップ細胞はあります! 200回もできたんです! 私以外の人もできたんです! 証拠? 出せません」という会見なんですが、突っ込みどころがあるのに誰も突っ込まないし、博士論文疑惑に関する質問はするなと言われてたのか、1つもなし。博士号を失ったら、どうやって研究を続けますか、って誰も聞かない。
あと、ツイッターで英語で実況していた人がいたんだけど、この会見、外国人記者が英語で質問とかなかったのだろうか。たぶん、外国ではもう誰もこの問題には関心がなくて、あれはガセと認定していて、だから外国のメディアは来なかったのだろうか。英語で実況しているサイトもあったけど、小保方氏が涙を見せるといっせいにフラッシュがたかれた、と、ワイドショーそのものの報道でした。
舞台になったホテルがエビの偽装のホテルだったそうです。


小保方氏の作戦としては、まず、自分が未熟者であることを認め、反省謝罪する、次に理研の先生たちにも謝罪し、理研や先生たちを決して悪く言わない。自分の実験は成功した、論文の結論自体は正しい、と主張はするが、不備については平謝り。とにかくひたすらすみません、ごめんなさいと言い続けるけど、肝心な真相とかそういうことについては「あるけど言えない」というごまかしと嘘のオンパレードという印象です。
佐村河内氏の場合は、謝罪会見と言いながら、新垣氏を訴えるとか、まるで逆ギレ会見でしたが、小保方氏は未熟者ですみません、すみません、と言い続けて同情を得るという作戦。
小保方氏が逆ギレして理研と全面対決、というのを期待した人たちはあれ?という感じだったかもしれませんが、小保方氏と理研はまだ同じ船に乗っている、と思った私としては、ああ、こういう方法しかないよね、と思いました。理研が言った未熟者という言葉をそのまま使い、理研と先生たちを悪く言わず、理研でスタップ細胞研究続けたいんです、やらせてください、と頼む、という作戦。
現実には小保方氏のねつ造や改ざんや剽窃があまりにひどく、おまけに研究者としても失格だということがわかったので、研究者たちは誰も彼女と組みたいとは思わないでしょう。小保方氏が本当に研究を続けたいなら、富豪のスポンサーを見つけるしかないと思います。


小保方氏が会見したので、ついに隠れている笹井氏も会見するという話が出てきましたが、もちろん会見すべきですが、前の理研の会見といい、素人記者のワイドショー質問しか出ないかもしれないなあ。科学者の会合に彼らが出てきて会見、それをマスコミが取材する、というのが本来のやり方だと思うのだけど。


それと、不正追及をしている人たちのブログとか解説とか、そういうのを読まないで、ワイドショー的な情報だけで発言しているマスコミ人が多い。確かに私も全部読んで理解は無理なむずかしい内容だけど、それでもどういうところが問題になっているのかを把握するくらいはしてから発言すべきだと思うのに、それを全然しないで勝手なことを言っている(特に小保方擁護派)。
以前書いた、似非?文系学者の小保方擁護の記事で批判した2人もそうだけど、なんで彼らは最低限の情報と知識を得ないでものを書くのだろう。2人とも一流国立大出身で、一応博士課程まで行っているのだ。
と思ったところで思い出したのだが、私がまだ若くて、研究論文なるものをしこしこと書いていた頃、私の論文の載る雑誌の他の人の論文にレベルのものすごく低いのがあって、なんというか、腹が立ったことがよくあったのだ。
なんで腹が立ったかというと、そのものすごい低いレベルの論文を書いた人は大学教授になっていたり、大学講師に就職していたりしたが、私はどんなにがんばっても就職できなかったからだ。
何がひどいって、まず、文章として読めない。論文としての形ができてない。あるいは、ほとんどあらすじ(英文学なので)。あるいは、引用ばっかり(出典は明記しているけど、引用をいくつも出して、最後に自分の結論を短く書いて終わり)。
英文学の場合、大部分は大学の英語の教師になるので、しょうがないのかな、研究論文なんてどうでもいいのかな、とそのときは思ったけれど、たぶん、まともな論文が書けない研究者というのは昔から大勢いたのだろう。
一般人の多くは研究とか研究者というものをよく知らない。大学でも学部までだと先生は普通に授業しているところしか見えないし(理系は実験があるので違うかもしれないけど)、研究論文というものに触れる機会も少ない。多くの人は大学を出て会社員や他の仕事に就くので、大学の先生の研究というものに関心を持たない。私が大学院へ行くと周囲の人に言ったとき、大学院へ行って何をするの?とか、英文学って、翻訳家になるの?とか言われたものだ。大学院へ行って英文学の研究をするということがどういうことが、まったく想像できないようだった。多くの人はそういう状態なのであり、それはしかたのないことだと思う。でも、一流国立大の出身で博士課程まで行ったあの2人があんなことを書いているということは、一流大の博士課程まで行っても、研究というものが理解できずに終わった人が多数いるのかもしれない。実際、あの2人は研究とは違う世界へ行ったようで、そのうち1人がその後に教授になったようだから、2人とも、博士課程まで行ったが、本当の研究の世界には触れずに外の世界へ出たのかもしれない。文系では確かにそういうこともある。文系では研究以外、たとえば高校教師になるといった目的で大学院へ行く人もいる。


一般の人が研究というものを知らないということを感じることの1つに、一般の人は新書のような一般向けの本をたくさん出している人が優れた研究者と勘違いしていることがある。しかし、一般向けの新書や書籍、あるいは雑誌の記事などは研究業績とはみなされない。研究業績というのはあくまで研究者たちの世界に対して発表するもので、同じ研究をしている人の役に立つものでなければならず、だから同業者のきびしい目を向けられる。それに対し、一般向けの読み物というのは、研究の世界の成果を一般の人にわかるように書くものだから、研究業績とはまったく別のジャンルのものなのだ。
もちろん、一般向けの読み物にも優れたものがあるけれど、それは研究論文とは違う世界のもの、違う読者を対象としたものなのだ。
だから、研究の世界では、一般向けの読み物はその他の業績となり、主要な業績にはならない。私も研究業績リストのトップに載せるのは英文学の研究論文で、その他の業績に映画評論や翻訳を入れている。
ところが一般の人は、私のリストでたとえていえば、映画評論の数が多いから優れた学者と思ってしまうようなところがある。
最近は社会学系で一般向けの新書をよく出して売れる人もいるが、社会学というのがそもそも研究としてはちと色物系なんで、社会学の新書とかで研究論文を判断してもらったら一番困るんです、ハイ。
とりとめなく書いてしまいましたが、「グランド・ブダペスト・ホテル」は楽しかったです。スターがたくさん出ていて、映像が凝っていて、面白い。こういう映画を見ていると、いっとき、世の中の不正などといった醜いことを忘れることができます。まあ、この映画でも善人がどんどん殺されてしまったりと、不幸のてんこ盛りなんだけど。

2014年4月8日火曜日

STAP細胞今ココ

最近映画の話題を書いていないせいか、アクセスが減ってます。見てないわけじゃないのですが、書きたいと思うほどの映画に出会えていないというか。ま、そのうち何か書くと思いますが、それより別の問題で睡眠不足で困っているところ(騒音問題ですが、引っ越ししかないとわかっていてもよい引っ越し先が見つかるかどうか不安で動けないという状態)。


それはともかく、ただいま一般人にとってはワイドショー的に盛り上がっているSTAP細胞問題ですが、昨日7日に理研がこれからの予定について記者会見。それの解説でわかりやすいのがココ。
http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-4933.html
ここに引用されているTJOさんのツイッターが一般にもわかりやすく、しかもブラックユーモアもまじえてこの問題についてツイートしています。マジメなのは11JIGENさんのツイッターと世界変動展望さんのツイッター。11JIGENさんは小保方論文の不正を追及してきた人で、ツイッターにも自身の不正追及のブログへのリンクが貼られています。世界変動展望さんもブログで科学者の不正を告発している人。


で、今回の件で理研がやろうとしているのは、本来ならすでにあるSTAP細胞らしきものを検証すべきなのに、それはやってもしかたないと言ってやらず、かわりに論文の共著者の丹羽氏が新たに1300万円も予算もらって、人も2人増員して、小保方抜きで、1年かけてSTAP細胞作ってみます、ということなんですが、理研の予算を使ってそんなことしても、それは小保方氏の論文の検証にならないわけです。まあ、1年もたてば世間は忘れてくれて、先送りされた法人指定だかなんだかもその頃にゲットしちゃえばいいや、って腹積もりなのは素人にもわかるわい、てなものです。


しかし、世界的にはすでにSTAP細胞はオワコンで、むしろ、外国ではRIKENがねつ造を意味する言葉になってるとか。外国の日本人研究者は、「理研と共同研究していないよな」とか言われるとか。今後は理研とかかわりがあるだけで世界では研究者として信頼されない事態も起こりうると。こういう事態になっているのに、理研は科学者ではなく、素人のジャーナリストの一部だけに記者会見していて、科学者たちの苛立ちは募るばかりのようです。しかもこの会見、ネットで生中継するといって、実際は一部の人しか見られないようにしてたらしい。


ところで弁護士4人も雇って理研に宣戦布告の小保方氏は、ほんとは7日に会見すると言っていたのが、弁護士に「入院してもいいですか」ときいて入院。が、9日に小保方側が記者会見、入院中だけど出るそうです。こちらもネットで生中継とか言ってますが、また一部の人だけパスワード? 質問する記者にも相当厳しい条件をつけているらしい。


とにかく、理研は一般人を煙に巻けばいい、小保方氏側は一般人の情に訴えればいい、という作戦で行くのは間違いないようです。前回の記事に書いたように、自称・文系学者や元学者が小保方氏は潔白だ、天才だ、STAP細胞は必ずできる、というステマを流していて、小保方氏の弁護士で、食材偽装の事件で有名な弁護士がなんだかものすごく幼稚な文章を発表していて、そこでも小保方氏は潔白だ、というステマをしてます。
もともと小保方氏のステマは理研が割烹着やピンクの実験室を準備したところから始まっているので、このステマが小保方氏にはけっこう有利に働いていて、一方、ステマを準備した理研側は「STAP細胞を作ってみますからあ、1年間、生暖かく見守ってください」というステマを必死に流しているという感じ。


その一方で、上の千日ブログさんが前に書いていたのですが、理研と小保方氏の利害が一致している部分もある、ということ。理研が小保方氏が本物の画像だとして提出した画像を、一度はサイトに載せながら削除してしまったのですが、この本物だという画像もねつ造の疑いがある。そして、ねつ造したのは小保方氏1人とは限らないのではないか、理研の自称ケヴィン・コスナーが造らせたのでは、という噂も。
小保方氏は実は3月で理研との契約が切れるはずだったのですが、この件が片付いてないので、4月からの契約が更新されたそうです。条件は前と同じなので、病院に雲隠れしていても年収800万か。年収200万のポスドクや私のような非常勤講師は怒り心頭だなあ。ねつ造論文で博士号を取り、おじさん研究者に取り入って理研で高給取りになり、ねつ造発覚しても問題が続いているので地位保全。まあ、クビにしたら完全に敵対関係になるので、実は、私は表向きは理研と小保方・全面対決、に見えて、水面下では和解を模索していると思うのですよ。民事事件は普通、そういうふうにして解決するものです。だから、理研と小保方はまだ同じ船に乗っていると。


さて、STAP細胞発表から現在、そして未来をトゥギャッたサイト。
http://togetter.com/li/647335
隠語が多くてわかりにくいかもしれませんが、登場人物は、
幸運の亀=スッポン(S) チャンピン亀=ニハ亀(N) テルテルボウズ(W) バカティーチャー(V) オキタ艦長(Y) 脳まで透視(I)などなど
Sはササイ、Nはニワ、Wはワカヤマ、Vはバカンティ、Yはヤマト(宇宙戦艦ヤマト、クロネコにされなくてよかった)、Iは? あと、凹はオボカタ。
このトゥゲッターは3月15日のものらしいので、STAPねつ造が確定的になった頃です。だから3月下旬以降の展開はここに書かれたようにはなってません。ただ、理研対小保方になるというのは、上に書いたように私は疑問で、理研と小保方は同じ船の上でけんかしながら和解模索、その間に理研も小保方も一般人をステマして自分に都合のいい方へ行こうとする、と。それに対し、科学者や問題を知る一般人は批判を続け、逆に小保方擁護のステマを書く人もあふれる、という感じでしょうか。
なんにしても、小保方氏が毒入りカレー事件の容疑者や野村サッチーのような容貌であったら、擁護のステマがこんなにあふれないと思うんですけどね。女はやっぱり見かけですか。つか、理研がひどすぎるからでもあるが。


なお、物理学の方で同じような不正をしたヘンドリック・シェーンという人の顛末が、小保方問題にそっくりなのだそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3

2014年4月5日土曜日

雹が降ってきた

木曜の雨と金曜の強風で桜はどんどん散っていく。今のうちに写真撮っておかねば、と、カメラを持って某霊園に。で、着いたときはよく晴れていたのに、しだいに雲が広がり、雨が降ってきた。
その前に霊園と某寺で桜や猫の写真を撮り、地面に積もった花びらなども撮って、おまけに白いタンポポを発見。そんなふうにして、お花見客の中で撮影をし、その後、花見客の来ない地味な区域へ移動。そこでソメイヨシノではない、まだ散りそうにない桜の木を見つけ、写真を撮る。が、その頃には空は灰色の雲におおわれ、時々、ゴロゴロと雷の音が。
とりあえずそこを離れ、なじみの猫のいるところへ行こうと、わりと高い木が何本も生えているところに行ったら、ついに雨が降ってきた。
その高い木の1本の根元は雨が落ちてこないので、しばらくそこで雨宿り。そのうちやむだろう、と思っていたら、やんだので、水滴のついた花を撮ろうと、またさっきの桜の木のところに戻り、写真を撮った。が、その後また雨。それでまた木の下に戻り、雨宿りしていると、雨は激しくなり、雷も派手になってきた。
ついに木の下にいても雨が落ちているようになったので、折りたたみ傘を出してさす。そのとき、パラパラと雹が降ってきた。カメラを出して、石の上に落ちる雹を撮る。光が足りないのでうまく撮れなかったけれど、それでも小さな雹がいくつも石の上に落ちている写真が撮れた。雹はすぐに溶けてしまい、降ってもこなくなったので、ほんの一瞬の出来事に近かった。おまけに雷が光ってすぐにドンと音がしたので、こりゃ高い木のそばはヤバイかも、と思って高い木から離れ、低い木の下に避難。すごい雨なので、傘さして低い木の下にいても濡れてしまう。
このにわか雨は暖かい空気に冷たい空気が入ってきたためのようで、雨が降る前は暑かったのに、雨が降り出してからは冷たい風が吹き、どんどん気温が下がった。暑いと思って薄着で来たので、寒くなり困った。
この霊園は水はけが悪いので、一部に排水溝が造られたくらいなのだけど、激しい雨で墓地の通路はあっという間に川になってしまった。傾斜もあるので、滝のように流れている場所もある。あちこち水浸しで、思うように行きたいところにも行けなくなった。さっきの桜の木のまわりも池ができてしまっている。それでも根性で近づき、また写真を撮る。
その後はとりあえずなじみの猫のところへ行くが、そこまでの通路もすっかり川や池になっている。ふだんは猫しか通らない、地面より高くなっているコンクリの、文字通りのキャットウォークをカニみたいになって通って、ようやく猫たちがいる場所へ行くが、さすがに大雨で、猫は1匹もいなかった。どこかへ避難したのだろうと思い、花壇の写真など撮っていると、なじみの猫が2匹やってきた。ずぶぬれになっていたが、あいそをふりまいてくれる(つか、そのずぶぬれの体をこっちの服に押し付けてくる。こっちもぬれているからいいけど)。
というわけで、晴天の桜吹雪から雹の降るにわか雨まで、さまざまな写真を撮ったけれど、相変わらず写真のアップができない。
帰りに桜並木を通ったら、霊園の地図の掲示板に桜の花びらがたくさん貼りついていた。地面も濡れた花びらがあちこちで山のようになっている。風と雨が作り出した桜の光景だった。

2014年4月4日金曜日

松屋の値上げ率

牛丼チェーン店では一番よく利用する松屋。消費税値上げ後初めて行ってみた。
牛めし 280円→290円(値上げ率3・5%)
ネギ塩豚カルビ丼 380円→430円(値上げ率13%)
豚焼肉定食 550円→550円(据え置き)
デミたまハンバーグ定食 580円→630円(値上げ率8・6%)
ソーセージエッグ 100円→110円(値上げ率10%)


以上は私がよく食べるメニューですが、特にネギ塩豚カルビ丼とソーセージエッグを組み合わせて食べるのが好きなので、値上げ率がものすごいことに。
他のメニューはこれほどの値上げではなく、据え置きもあります。
5%から8%ですから、3%を超える値上げは便乗値上げと言わざるを得ません。
もともと前の値段では割が合わなかったので、大きく値上げしたのかもしれませんが、なんとなく、これからは東京チカラめしへ行ってしまいそうだ。こちらは消費税値上げ前に一度価格改定(値上げ)して、4月からわずかに値上げしている。もともと松屋に比べて定食とか安かったんだよね。なので、納得できる。松屋も人気メニューは値上げ率低いので、私みたいにネギ塩丼にソーセージエッグなんていう食べ方をする客は余分に金払えってことなのだろう。デミたまはもう食べないな。
なお、期間限定のすき焼き鍋と豆腐キムチチゲ定食は据え置きでした。なので、すき焼き鍋を食べてきました。