2018年5月2日水曜日

「空海」の白楽天の衣装

前に「空海」に関する17の疑問と答えという記事を書きましたが、
https://sabreclub4.blogspot.jp/2018/04/17.html
その中で、白楽天が役人をやめたあと、長髪をおろしているが、最後の方ではまたアップにしているので役人に復職したのだろうか、と書きました。
どうもそうらしいです。
というのも、最初に白楽天が登場したとき、彼は青い服を着ているのですが、これは役人の官服だそうです。で、最後に寝ている白楽天が赤い服を着ていますが、これもどうやら官服らしい。しかも、青より赤の方が位が上なのだとか。
史実では白楽天は50歳のときに赤い官服を着る地位に就いたようです。
白楽天自身、やっとこの年になって緋色の官服が着れたよ、と喜ぶ詩を書いています。

「空海」は衣装がすばらしいのですが、前から衣装の色が気になっていました。
まあ、この映画、シーンが変わると空海と白楽天がお色直しをしている映画で、阿倍仲麻呂までお色直ししていますが、登場人物の衣装の色に意味があるのだろうかと、ずっと気になっていました。
そこで画像をチェック。
日本版チラシ。主要人物勢揃い。

気になっていたのは、空海は色の薄い衣装からだんだん色の濃い衣装になっていくのに対し、白楽天は色の濃い衣装からだんだん薄い色の衣装になっていくこと。(その後、見直したら、必ずしもぴったりそうなってはいませんでしたが、傾向として。)

空海初登場シーン。純白の衣装。

白楽天初登場シーン。この画像ではわかりにくいですが、真っ青な衣装です。

事件解決後の2人。空海は鮮やかな青、白楽天は白。そういえば空と海は青、白楽天の姓は白。事件を通して2人がなるべきものになったという暗喩でしょうか。

白楽天が真っ赤な衣装を着て寝ているラストシーンの画像は見つかりませんでした。この赤い服が官服かどうかはわかりませんが、その前のシーン、空海が恵果和尚に会うシーンでレンガ色のような赤い衣装になっていて、最後に2人とも赤を着たことになります。

赤い衣装といえば、金吾衛の制服が赤です。陳雲樵と玉蓮。玉蓮のこの金色の衣装がすばらしい。女優は当然、お色直し多数。

宦官、高力士も赤い服。手前は楊貴妃。彼女も赤が多かった。

雲樵の妻、春琴は赤の入った衣装から、最後は黒っぽい衣装になってました。

後半登場する阿倍仲麻呂。極楽の宴では地味な色の衣装。

楊貴妃を仮死状態にするシーンでは黒っぽい濃い青の衣装でした。仲麻呂の衣装は照明により、同じシーンでも色が変わって見えます。まさか同じシーンでお色直しはないと思うが。

日本版ポスター、染谷将太より阿部寛の方が顔が大きくないか? 日本の芸能界の年功序列?

白鶴兄弟。白龍(左)と丹龍(右)。ネットで指摘されてましたが、丹は赤という意味で、白は水色を連想するのに、なぜか服の色が逆。実は白龍と丹龍は映画と原作で設定が逆なんですね。それを表したのではないかな(詳しく書くとネタバレになるので自粛)。

黒猫を抱く白龍(リウ・ハオラン)。

丹龍(オウ・ハオ)。

他の出演者たちも猫を抱いた写真を撮っています。