すっかり秋らしくなってきた地元の公園。稲と彼岸花。
でも、前回はハリウッドのスターを何人も起用して失敗したが、今回はまたカナダのフランス語圏ケベック州に戻っての作品なので、一応、見ておくか、と。
ドランの作品としては物足りないが、前作に比べたら相当ましで、少なくともつまらなくはなかった。
ただ、ドランは群像劇には向かないのではないか。群像劇として面白いとはいいがたい。主役のマティアスとマキシムも、2人を対等の主役として描くより、どちらか片方、というか、ドラン自身が演じるマキシムを中心にした方がよかったような気がする。オーストラリアへの出発が近づいたマキシムがマティアスが7歳のときに描いた絵を発見したり、推薦状に関する真相を知ってマティアスの思いを知ったり、そして、最後にマキシムの視界にマティアスの姿が入るあたりのマキシム中心の展開が一番ドランらしくてよいのだ。