2026年10月18日日曜日

「審判」&「真実と反逆」

 カフカの原作をオーソン・ウェルズが映画化した「審判」のリバイバル上映。行った映画館は1週間しかやらないのでけっこう混んでいた。



カフカは昔、「変身」を読んだだけで、他は読んでいないのだが、映画は映像がすごい。うずたかく積まれた書類の束や椅子、ユーゴスラヴィアで撮影されたいかにも東欧な風景、窓ガラスの一部がなくなっているので、窓のこちら側と向こう側が交互に見えるシーン。オーソン・ウェルズはやっぱりすごい、と思った。「市民ケーン」よりこっちの方が好きだ。「市民ケーン」は確かに完成度は高いんだろうが、難解と言われるわりにはきちんと見れば理詰めでわかる。この映画はわからない。そこがいい。(内容については原作を読んで勉強します。)

原作と比べてケチをつけているブログが検索のトップページに出ていて、カフカとウェルズが合わないだの、結末が違うなどと書いていたが、何言ってんの、こいつ、思っていたら、公式サイトにカフカ研究者の言葉が出ていて、もともとカフカの小説の多くはメモのように残されたものを死後に編集者がまとめたので、カフカが本当に作り上げたかった作品なのかは疑問らしい。結末についても、原作の結末が本当にカフカの意図した結末なのかどうかわからない、みたいなこと言っている。また、映画は1960年代の社会を表しているからそこを見ないといけない、とか、ものすごくまとも。

東西冷戦期の東欧の雰囲気がよく出ているし、俳優たちがアメリカ人っぽくないのもいい。女優はジャンヌ・モロー、ロミー・シュナイダー、エルサ・マルティネッリと、仏独伊。アンソニー・パーキンスは、ジョゼフ・コットンが若かったらコットンだったんだろうな。そして弁護士役のウェルズ。

そしてさらにこの映画は、21世紀の現代すら予言している。ものすごく広いオフィスでタイプライターをたたいている多数の事務員たち(同じような映像がビリー・ワイルダーの「アパートの鍵貸します」にもあった)。彼らが一斉に部屋を去ったあと、パーキンスは巨大なコンピューターのところへ行く。コンピューター、すなわちAIが事務員たちを追い出していくのを予言したような風景。

ウェルズは、この映画はカフカの原作に基づくのではなく、インスパイアされたものだ、とインタビューで語っているが、まさにそのとおりで、時代を変えたりコンピューターを出してる時点で、それはもう変奏なのだ。とにかく映像とセットがすごい。最後は俳優名をウェルズが読み上げ、自分は弁護士を演じて監督をしたと言って映画は終わる(文字なし)。トリュフォーの「華氏451」のメインタイトルのようだ。

映画館ではクラウドファンディングで映写機を新しくしたそうで、それを記念する旧作上映が。



金曜日公開の「真実と反逆」は試写で。


第二次大戦中、ナチスを告発する文書を配った少年たちの実話で、同じようなことがもっと早い時期に大学生たちがやって死刑になっているのだが(白バラという名で知られる)、白バラは裁判をしてその日のうちに処刑してしまっているけれど、こちらはそんなことはなく、主犯の16歳の少年を死刑から免れさせようとするナチスの男がいたり、少年たちの主張に秘かに共感しているらしいドイツ人もいたりする。映画のテーマが、真実を語ればそれに応えてくれる人々が現れ、それで世の中が変わる、というもので、16歳の少年はその信念で行動していたのだが、現実はそうなっていない。しかし、最後に監督が観客に対して真実を伝えてほしいというメッセージを話す場面があって、その趣旨はわかるんだが、疑問もある。

この映画はドイツがかかわっていない。アメリカとリトアニアの合作で、せりふは全部英語。ドイツなのに英語なのがまず違和感あったが、ドイツ映画だったら、こんなに単純にナチスやドイツ人にも心ある人がいました、みたいな描写はしないと思う。一時、ドイツでそういう映画が次々と作られて批判を浴びたそうだ。

そして、大学で映画の授業をやっての経験だが、今の日本の若い人々はこの映画を見て、真実を伝えて社会を動かすことをよいとは思わないだろう、余計なことをせずに黙ってやり過ごすのが正しいと思う人が多いのではないか、と思わざるを得ないのだが……そうでなければよいのだけど。

2026年10月16日金曜日

がっかりサイゼリヤ:値上げしてもいいからテーブルの上を片付けろ

 サイゼリヤが苦渋の値上げ、というニュースがあり、ミラノドリアが20円値上げとか、そのくらいなんて全然問題ない、と、サイゼを応援する人多数。

そうか、久々にサイゼ行ってみるか、と、夕食を食べに行った。

行ったのは午後9時近く。店内はガラガラ。が、ほとんどのテーブルに使用済みのグラスや食器が置いてあり、座れるテーブルがほとんどない!

店内をぐるぐるまわったが、テーブルの上がきれいなのは両隣がグループで、その間の狭いテーブル。それさえも少ししかない。ガラガラなのにグループの間の狭い席に座るとかありえないので帰ろうかと思ったが、いつも座るお気に入りのテーブルの上の大量のグラスと食器を隣のテーブルに移して、注文をした。

その席は3人掛けなのだが、どう見ても5、6人分くらいのグラスと食器があった。おそらく、テーブルを空けるために複数のテーブルの上の食器やグラスを移したのだろう。それでも、上にグラスや食器のないテーブルが数えるほどしかない。よほど長い時間、テーブルの上を片付けなかったに違いない。

サイゼリヤが安い理由が、実は、これだったのではないか。つまり、従業員が少ないから片付けができない。サイゼリヤって、バイト代安いな、と、以前思ったことがあった。

値上げしてもいいから、テーブルの上を片付けろよ。ガラガラなのに座れるテーブルがないってどうよ。

安くておいしいサイゼ。確かにおいしい。食べたのは一番好きな若鶏のディアボラ風。


500円が530円になるようだが、この程度の値上げなら無問題。でも、ガラガラなのに座れる席がないとか、もう、最初から無理。

私がテーブルの上のグラスや食器を隣の席に移して注文をしたら、突然、従業員たちがあちこちのテーブルを片付けだした。ガラガラなのに、狭い一角に客がかたまっていたのが、やっと、あちこちに客が座れるようになった。私が若鶏のディアボラ風を食べ終えたら、さっさと食器を片付けに来たよ。いやみだね。

2026年10月14日水曜日

ビールになった金麦を飲んでみた

 酒税法改正で金麦が発泡酒からビールになった、ということで、13日、スーパーへ行ったら金麦が3種類、売り出していた。値段はもともとのビールより安い。そのうち、豊潤という名がついたラガービールを買ってみた。


あとで知ったのだけど、これ、13日発売だったのだね。

飲んでみた感想。

これまで、発泡酒ばかり飲んでいて、たまに本物のビールを飲むと、やっぱり味が違っていた。やっぱり本物のビールの方がうまかった。

で、これまで発泡酒ばかり飲んでいた自分がビールを名乗る金麦豊潤を飲んでみたが、本物のビールを飲んだときのような感動、これが本物のビールなんだ、という感慨はまったくなかった。むしろ、他のメーカーの発泡酒の方がうまかったと思ったよ。

金麦豊潤を絶賛しているブログを見たけど、サントリーから金もらってんじゃないの?と思ってしまった。

もともと金麦はあまり好きじゃなかったので、それもあるのかもしれないけど、やっぱり、ビールには本物とそうじゃないのがあるのかなと思ってしまった。

2026年10月13日火曜日

秋の夜の上野動物園

 先週末あたりからロキソニンを飲まなくていいほど痛みがなくなったので、9日から12日までの秋の夜の上野動物園へ1回は行こうと思い、様子を見て、最終日の12日に出かけた。

2か月ぶりに谷中霊園へ行き、そのあと西洋美術館の常設展を見てから、と思っていたが、西洋美術館の常設展は来週から新しい展示が始まるので来週行くことにして、谷中霊園と動物園へ。

谷中霊園はお目当ての猫に会えるかどうかで滞在時間が決まるのだけど、運よく会えて、しかも長くいてくれたので、けっこう長時間いてしまった。狂い咲きしている桜が2か所にあった。そのうちの1本。線路際のところ。


上野動物園へ。都美術館側から見た旧パンダ舎。解体工事が始まっている。


正門前。午後5時半近くだけれど、券売機にすごい行列。年間パスポートですぐに入れたが、中はこれまでに行った夜開催で一番混んでいた。



夜間公開している動物が少なく、人は多いので、どこもすごい混雑。カワウソ。


ホッキョクグマと双子のトラ。






さるやまキッチンもすごい混雑とレジの行列だったけれど、好きな席が取れてしまったので豚バラの炙り焼丼を食べてしまう。見かけよりはおいしかったけど、980円は高いな。


ここでちょっと時間がかかってしまい、西園に行ったときはすでに7時。西園のイルミネーション。



運よくアイアイの食事時間で、3頭しっかり見られたが、写真撮影は禁止。

レッサーパンダは1頭は木の上の板で寝ている。もう1頭は室内で、こちらは大混雑で断念。


小獣館へ行ったらあと1分で閉館と言われ、マヌルネコ2頭の写真を撮ったところで外に出されてしまった。



7時半になるとほとんどの動物が見られなくなる。見られる動物も暗くてよく見えないので、あきらめて閉園前に園を出た。じっくり見れたのはホッキョクグマとトラとアイアイだけだったなあ。しかし、今年の夜の動物園、なんでこんなに混んでいるのだろう。初めて来た人もけっこういるようで、「上野動物園ってこんなに安いの? 昼間もこの値段?」と言ってる人がいた。やっぱり安いからみんな来るようになったのかな。

初日の金曜日に行った方がよかったのかもしれないけれど、金曜はまだどのくらい歩いて大丈夫かわからなかったので、3か月ぶりに八柱霊園へ行った。ここへ行くとたいしてまわらなくても15000歩は歩く。

霊園への道の両側に墓石の店が並んでいるが、そこの猫の置物。



霊園前の店のコスプレえびす様はハロウィン仕様。


トンボの透き通った羽根が美しい。


いつも必ず行くところだけまわってきたのだが、十字路の4隅に立つ桜の木が寿命で切り倒される予定になっているところがいくつもあった。そして正門近くのこの給水塔の周辺では10本以上の木がその予定だとわかる札がつけられていた。



このあたりの木が10本以上切られてしまったら、ずいぶんと景色が変わってしまうだろう。桜は寿命が短いのでしかたないのではあるが、春の桜の風景も変わってしまう。

2026年10月5日月曜日

赤トンボ

  ベランダに来た赤トンボ。



腰痛、なかなか治らなくて困る。エアコンのフィルターの掃除をして今季終了にしたいのに、高い脚立に載ってフィルターを取り出すのは危険。とりあえず、先日の天気のいい日に2時間送風だけしておいた。あと、あちこち掃除しないといけないのにまったくできない。大掛かりな断捨離も考えていたのに。

今年は気温が低く、例年なら10月上旬はまだ夏日の日もあって暑かったのに、今年は寒いくらいで、冬物を出さないといけない。が、これまた腰に負担がかかる。

今週末は上野動物園の夜間開催なのに、行けるかな。