午前十時の映画祭、GWはオードリー・ヘプバーン主演の西部劇「許されざる者」。
午前十時の映画祭ではオードリー主演の映画は人気なのだが、ロマンチックコメディではないシリアスな映画はイマイチなようで、「いつも二人で」は入りが悪かったらしく、この「許されざる者」もあまり予約されていない。今回はイーストウッド監督主演の「許されざる者」もラインナップに入っていて、どちらも映画祭初上映。
この映画、中学時代に日曜洋画劇場で放送されたのを見たのが最初。その後、字幕で見たような記憶があるので、1980年代に銀座文化で旧作がよく上映されていたので、それで見たのかと映画記録を検索してみたが、出てこない。レンタルビデオかDVDで見たのか、それも定かではない。
そんなわけで、これはどうしても見に行きたい映画だった。近隣のMOVIX柏の葉はだいたい11時半くらいからの上映なので、朝早く起きなくてすむ。日比谷シャンテシネでは朝と夕方の2回上映で、これも助かるが、映画館の設備はやはりシネコンの方が上なので、柏の葉へ行くことにした。初日の5月1日は大雨予報だったが、雨雲レーダーを見たら30分早く出れば小康状態のようだったので、10時に出発。が、つくばエクスプレスが線路に人立ち入りの疑いで徐行運転、駅ではしばらく停車、で、結局30分余計に時間がかかって到着。
で、映画が終わったあと、映画の余韻にひたりながらフードコートで食事しようとしたら、午後2時近くだというのに大混雑で席がなかなか見つからず、フードも高いのにおいしくなくてがっかりだったが、映画は予想以上によかった。
シアターの入口のポスター。暗いのでボケボケ。
こちらは海外版DVD。画像はAmazonから。
「許されざる者」は主演のバート・ランカスターの映画製作会社ヘクト・ヒル・ランカスター・プロの作品で、監督はジョン・ヒューストン。原作はジョン・フォード監督の「捜索者」の原作者でもあるアラン・ル・メイ。「捜索者」が先住民にさらわれた白人少女を探す話なのに対し、こちらは白人にさらわれた先住民の娘の物語。映画公開当時には翻訳も出ていたようだ。
バート・ランカスターは人種差別反対の人で、複数の映画で先住民の主人公を演じているが、この映画が作られた1960年頃には先住民を単なる悪役として描くことはすでにできなくなっていて、特に60年代以降は先住民を被害者として描く映画が作られるようになっている。そんなわけで、この映画も先住民を悪役にはしていない。
しかし、遥か昔、日曜洋画劇場で見た中学生の私は、この映画も結局は先住民をやっつけてめでたしめでたしの映画だと思った。クライマックスは主役の一家の先住民との戦い、そして、家族を見捨てた次男が助けに駆けつけるというのも昔の西部劇の常套手段に見えて、最後は義理の兄妹のランカスターとオードリーが結ばれてハッピーエンドなのか、と。
いや、映画全体としては、わりと好きだったけれど、まあ、そんなに傑作ではないだろうと思った。
この映画についての海外の批評をちらっと見たが、やはり同じような感想が多いようだ。人種差別をテーマにした4分の3くらいまではよいが、そのあとはただの娯楽活劇になってしまった、監督のヒューストンも製作側の意向でそうなってしまったのでこの映画は気に入っていないのだと。
しかし、今回、この映画を見て、それは違う、と思った。
以下、結末のネタバレ大有りになります。

