ヨルゴス・ランティモスが「聖なる鹿殺し」に帰ったようなイヤミス全開の新作「ブゴニア」。
妄想にとりつかれた男たちが、女社長をアンドロメダ星人だと思い込み、誘拐し、拷問。社長は身を守るため、男たちの妄想を逆手にとるが、(ネタバレ)なぜか妄想が現実に、という内容。タイトルは牛の死骸からミツバチが生まれるという古代ギリシャ・ローマ時代の言い伝えということで、冒頭とラストがミツバチと花。ラストにはベトナム戦争時代のフォークソング「花はどこへ行った」が流れ、薬害や環境汚染への警鐘がテーマなのかな、という感じ。ラストの鳥のさえずりは「女王陛下のお気に入り」を想起させた。
が、実は、この映画、2003年の韓国映画「地球を守れ!」のリメイクだったのだ。
画像はツタヤのサイトからで、初回は無料で見られる?
そして、このサイトにかなり詳しいあらすじが書いてある。
シン・ハギュン主演❘韓国映画『地球を守れ!』あらすじ | 映画あらすじ堂
韓国映画の方はコメディに分類されているけど、このあらすじ読むと、「ブゴニア」はストーリーがほとんどこれと同じ。表現がランティモスなのでコメディではなく、おどろおどろしいホラーみたいになってるが、ストーリーレベルでこの映画を論じると、結局、それは「地球を守れ!」論になってしまうおそれがある。
なので、オリジナルを見てないとちょっと論じづらいと感じてしまう。
ただ、(ネタバレ)あくどい社長が最後に神のような存在になって、堕落した地球人を滅ぼす、というのは、似たようなモチーフの過去作「地球の静止する日」(キアヌ・リーヴス主演じゃない方ね)や「W3」のような、まっとうな宇宙人が戦争ばかりしている地球人をヤバイと思うというのとは根本的に違うわけで、この辺の不条理は考察してみたいが、これもオリジナルがもともとそうなので、やはりオリジナルを見ないと。
「ブゴニア」の方の社長を誘拐する男が子ども時代に、父親に虐待されていたり、面倒を見てくれた警官に性的虐待を受けていたようなこともちらっと描かれていたりして、最初は頭のおかしいワルに見えた男がしだいに被害者っぽく見えてくるあたりも、被害者と加害者、善と悪の転換みたいなところがあって面白い。この辺も結末に関係してくるか?
というわけで、今回は軽めの感想となりました。
流山おおたかの森ショッピングセンターのスケートリンク。舞台裏が丸見え。
映画に行く前に近所の公園で撮ったカワセミ。
60倍ズームで撮影し、トリミングなし。かなり近くにいました。



