水曜夜に、突然、寒気がして、風邪の症状があったので、こりゃ風邪だ、と思い、すぐ寝たら、翌朝にはかなり回復していたので、とりあえず元気です。が、風邪の症状はまだある。
今週で大学の非常勤の授業が終わり、冬休みなのですが、金曜が最後の授業だったので、風邪でダウンなんてことになったらこれができなくなるので、ちと不安でしたが、とりあえず、金曜の授業も終わり、しばらくは冬休みです。
非常勤講師というのは、要するに時給いくらのアルバイトで、しかも薄給。1週間に90分授業3コマの1ヶ月の給料が都心のワンルームのマンションの家賃に相当するくらいなので、まともに生活しようと思ったら週に10コマ以上は必要ですが、私は6コマしかないので、収入の半分は家賃に消えるという生活。で、9月から臨時で1コマ増えたのだけど、7コマになったらもう忙しくて、ほかのことが何もできなくなった(1回の授業の準備に非常に多くの時間がかかるため)。なんで世間の人は、ほかの先生は、週に10コマ以上、多い人は15コマとかやって大丈夫なのであろうか、と考えてしまいました。
私の場合、原稿料収入が激減したのが大きいです。これはなんとかしなければ。非常勤講師業っていうのは、結局、大学産業のブラック企業みたいなもんです。
映画もあまり見られなくなっていた今年の後半、先日、ミヒャエル・ハネケ監督の新作「愛、アムール」を見てきました。
老いた妻が半身麻痺になり、それを介護する老いた夫。施設に入れた方が、という娘の提案を拒否し、自宅介護を続ける夫。自宅介護より施設での介護が当たり前のヨーロッパで、それでも自宅での介護を続け、周囲から孤立しても夫婦の絆を大切にする夫の姿が描かれています。
最後は、日本でも時々ニュースになる、介護疲れの悲劇のようなものなのですが、日本は自宅介護が原則なので、これは自宅介護に頼る社会への批判になるところですが、ヨーロッパでは施設に入れるのが当たり前だとすると、また違った見方になるのでしょう。
枕を押しつけて死なせるのって、「カッコーの巣の上で」と、シドニー・ルメットの遺作と、そしてこの映画になるのか、と。
鳩が2回も部屋に入ってきたって、それは奥さんの魂でしょう。
週に7コマ授業をした9月からの4ヶ月。なんだか、本当の自分が死んでしまったような気がしました。なんで、世間の先生たちは、週に10コマとか、それ以上できるのだろう。