2013年1月3日木曜日
今年初のDVD
今年最初に見たDVDはなぜか、アラン・パーカー監督、マドンナ主演の「エビータ」。
なんでこれにしたかっていうと、まず、私はすでに元旦から仕事が始まっています。期末試験問題作り、来年度のシラバスの準備、そして、1月の授業の準備。で、その1月の授業で扱う映画のDVDを借りに行き(1週間前に借りてじっくり見て予習)、1枚だけ借りるのもなんだなあ、と旧作コーナーを見ていたら、「エビータ」が目に入ったのです。
実は、昨年末に最後に見たDVDが、「オペラ座の怪人」25周年記念のロンドン公演(これは買った)。映画の「オペラ座の怪人」にはもんのすごーっく不満、あれ、ただ、ジェラルド・バトラーがかっこいいだけだろ、怪人は歌と演技がすべてで、ルックスはだめなのに、バトラーの怪人はルックスだけがよくて歌と演技はなあ(昔の四季の市村正親は歌はだめだったが演技はうまかった)。だいたい、怪人、あんなにかっこよかったら、なんでクリスティーヌがラウルを選ぶのかわからん、と、芝居先に見ちゃった人間のぐちぐちがいっぱいの映画だったのですが、さすがにこの25周年記念ロンドン公演はすばらしく、カーテンコールでは過去のキャストと初代クリスティーヌ=サラ・ブライトマンが合唱、という、涙もののDVDでした! 残念だったのは、会場がクラシックの大きなコンサートホールで、天井が高すぎて、シャンデリアが落ちてくる演出が不可能だったことです。そのかわり、高さを生かした演出、舞台装置が目立ちました。
というわけで、年末に舞台の「オペラ座の怪人」DVDを見て、そういえば、同じ作曲家アンドリュー・ロイド・ウェーバー(ALW)の「エビータ」の映画化を見ていなかった、と思い、それで「エビータ」の映画のDVDを見たわけです。
「エビータ」は当初、オリヴァー・ストーン監督、メリル・ストリープ主演で映画化、という話が伝わっていましたが、いつのまにかストーンが降りて、アラン・パーカー監督、マドンナ主演に変わっていたのですが、脚本はストーンがすでに書いていたようで、ストーンの名がクレジットされています。パーカーとストーンといえば、ストーンがアカデミー賞脚本賞を取った「ミッドナイト・エクスプレス」ですでにコンビを組んでいます。
ストーンは80年代には「サルバドル」を作るなど、中南米問題に関心が強かったので、「エビータ」もストーンなら面白いと思っていたのですが、パーカーの映画化はいまいちポイントがはっきりしない感じ。舞台は知らないので、比べようがないのだけれど、どうもこれ、ALWの出世作「ジーザス・クライスト・スーパースター」と同じで、聖人を人間臭く描こうというものなのかも(作詞が同じ人)。「ジーザス~」はイエス・キリストを人間臭く描いて、ユダのイエスへの思いがゲイっぽかったりと、当時は非常に新鮮に感じました(私は映画化をリアルタイムで鑑賞)。しかし、アルゼンチンで聖女扱いされているエビータを俗っぽく描くこちらの映画化は、エビータの聖も俗もまったく魅力がなく、単に有名人の暴露話になっている(しかも、事実とは違うところも多いらしい)ので、「エビータ」という劇自体が底が浅いのであろうか、という気がしてきます。思えば、「ジーザス~」も今から考えれば、底の浅い内容だったかも。当時、大学のミュージカル研究の教授が、「私は「ジーザス~」は認めない」とはっきり言っていたのを思い出します。まあ、「オペラ座の怪人」も、内容的には別に深みのないものですが、歌と演出は最高ですね。
というところで、元旦から仕事なのですが、元旦は夢の島のプールで初泳ぎ。が、帰りにいろいろプチトラブルがあり、なんとなく年明けから調子がよくありません。胃腸の具合もイマイチだし。
2日の昨日は久々、デジカメを持って外出。某猫スポットではつつじに似た花が少し咲いていました。
暗くなってから、上野公園をすぎて御徒町まで行きました。途中、上野公園の桜並木(まだ枯れ木)から不忍池の方を見下ろすと、弁天堂がライトアップされていました。
上野公園入口のイルミネーション。恒例の「恋人たちの森」。今年はこの上のレストランの前が工事中で、いつもの木のイルミネーションがなく、残念です。