2013年4月8日月曜日

早稲田大学を刑事告発

例の労働契約法改正で、非正規の人は5年を超えて契約したら、本人の申し出により、無期契約にしなければいけない、ということで、最初から契約は5年以内にしてしまえばいいんだ、とばかりに、すでに大阪大学が非常勤講師や職員は5年でクビの規定にしてしまったのですが、首都圏では早稲田大学が強引に規定を変更して5年でクビを宣告。手続きが正しくないからやり直したら、という早大名誉教授の助言も聞かず、ついに、非常勤講師組合が労基法違反で早大を刑事告発することになったそうです。
毎日新聞の記事があちこちに出ていますが、スポーツ報知の方が詳しい。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20130407-OHT1T00124.htm

労基法は、就業規則作成に当たり従業員過半数の代表者などの意見を聴くよう定めている。そのため、組合によると、早大側は複数の正規教員に代表者候補となるよう依頼。2月、その候補の信任投票用紙を、非常勤講師控室の各講師のメールボックスに入れるなどして通知したという。
 しかし組合は、既に授業時期が終わっており、控室に行く非常勤講師はほとんどいなかったと指摘。「自らの意思で代表者を選ぶ機会を与えられなかった」として手続き違反と主張している。
 早大側は3月下旬、要件が整ったとして就業規則を郵送などで講師らに通知し、4月1日から実施した。

やりますね、早稲田。早大は専任が約2200人、非常勤が約4300人ですが、実際、この4300人を5年で解雇して、新たに4300人を雇うのにどれだけの手間がかかるか、いや、そんなことより、とにかく「無期契約」の4文字が怖いのでしょう。

一方、一般企業はどうかというと、4割強の企業が5年たって申し出があれば無期契約にすると答えているそうです。
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1303/28/news039.html
上の記事を見ると、企業の場合はそのまま勤めてもらった方がいいと考えているところが多いみたいですね。
じゃあ、なぜ、大学だけが無期契約を異常に恐れ、前もって5年以内にクビの規則や契約書を作るのか(例の大学ですが、規則を変えずに契約書だけクビ予告って、おかしいよね)。
それはたぶん、これから大学は少子化で学生が減る、となると講師も職員も減らさないといけない、というのがあるのでしょう。
つまり、最初からジリ貧のつもりで大学を経営しているわけだ。
たまたま、内田樹氏が、学校教育の終わりみたいな記事をブログに書いていましたが、大学も終わってるね。
つか、阪大は大阪のブラック企業と言われているし、早大のニュースで、早大もブラック企業と言う人もいるし、もう、大学はブラック企業なんだわ。
そういうブラック企業が学生を送り出す先がブラック企業って、もはやしゃれにもならん。
大学は、企業は就職の説明会を授業のあるときにやるなとか、いろいろ立派なこと言ってますが、そういう大学の教員公募、約2割がサイレントお祈りです。
大学には企業を批判する資格なんかないし、企業もそれがわかってるから大学の授業を休んで面接来いとか言ってるわけですね。某有名広告代理店なんか、抽選制の女子会まで授業のある時間に開きよって、抽選だからその女子会に来た学生をとる気なんかないんだろう、と思いますが、でも、コネができるのかもしれないと思うと、欠席を許してしまいます。まあ、人の足元見るやつらばかりだわ。

追記 企業はイメージをだいじにするので、無期契約にしまーす、とか答えるけど、大学はそういうのない上、バカだから、正直に、無期は困る、クビ、と言ってしまうのかもしれないなあ。一部の大学だけかもしれないけど。