2015年1月31日土曜日

続いろいろ

金曜日、雪はたいして降らず、午後には雨も上がりましたが、木曜に買ったブーツをはいて外に出て、積もった雪に足を踏み入れた瞬間、右のつま先が冷たくなり、湿り気を感じました。
なんと、右の靴の先端が壊れていたのだ!
とりあえず、某大学の期末試験を終えて、そのあと、ついでの用もあったので、靴屋に行き、事情を言って靴を返し、返金してもらいました。
雪だというので買ったのに、これじゃあね。
店員さんは返金または交換と言っていたので、めんどくさいから返金をお願いし、現金払いだったので、レシートを渡したらすぐに返金してくれました。クレカだとこの辺、面倒になるので、現金にしておいてよかった。
なんというか、こういう欠陥商品を出荷してしまうメーカーの責任だと思うのだけど、そういうメーカーの靴ははきたくないなあと思ったのです。店員はいちいち靴を1つ1つチェックして店頭に並べたりはしないわけで。実際、よく見ないとわからない、でも致命的な欠陥でした。てか、こういう欠陥のある靴って初めて見たわ。名前覚えておくぞ。
というわけで、雪対策は量販店で普通の長靴を買う方がよいような気がした。

さて、火曜日は北野武の新作「龍三と七人の子分たち」を見ました。タイトルが「オーシャンと十一人の仲間」みたいだし(追記 あ、これは「白雪姫と七人の小人たち」のもじりですね。こりゃすごい皮肉、俺たちに明日なんかいらない、とか、映画のタイトルぱくってる感じですが、中身は引退したヤクザの親分とその仲間たち(全員70歳前後のジジイ)が、かつてシマにしていた地域を牛耳る暴走族上がりのあくどい詐欺師集団と戦うというもの。
なんか、久しぶりに涙が出るほど笑ったというか、私は最初から最後まで笑いどおしでしたが、なぜかまわりからはあまり笑い声が出ない。私も声をたてずに笑ってたので、ほかの人もそうだったのかもしれないけど、映画が終わったあと、宣伝の人に声かけられた人があまり笑えなかったみたいな雰囲気だったので、悶絶するほど笑ってたのは私だけなのか?と思ったのでした。
まあ、確かにテレビっぽいギャグというか、風刺が優れているわけでもないし、ブラックなところはビートたけしの笑いなのかなあと思うし、次が予想できてしまうギャグもいくつかありましたが、でも大いに笑いました。
だからといって、好きな映画とは言いにくいというか、話が都合よすぎたり、非現実すぎたりするところもあるし、前に書いたように社会風刺があるわけでもないし、主人公の元ヤクザの面々も悪いやつらをやっつけるというわけではなく、ストーリーもギャグもアブサードといえばアブサードなわけですが(アブサードって、説明するのむずかしい)。
アブサードなコメディ、というと、私には一番しっくりします。が、アブサードの説明がむずかしい(重ねて言う)。
それと、この映画、ジジイのいやなところを容赦なく描いていて、その辺も好感度が高くなりにくいところですね。他の監督だったら、もう少しジジイを魅力的にして、好感度を上げようとすると思うのですが、さすが北野武、最初から最後まで、ジジイのいやなところ、威張るとか怒鳴るとかおならをするとか、そういうところを徹底的に描いています。

この映画を見る前の週、コーヒーショップでくつろいでいたら、隣の席の中年オヤジと若い女性の会話が耳に入って、やーねー、こういうオヤジ、若い人に嫌われるのはこういうオヤジやジジイだわ、と思ったのを思い出してしまいましたが、そのオヤジ、40代くらいかな、若い女性相手に、例のISISの人質事件について、人質になったやつらは自己責任だから助ける必要ないとみんな思っているのに誰も言わない、と言ったり(誰も言わないって、ネットじゃ盛んに言われてたけど、あと、みんなが思ってるというのは間違い)、女性の働く権利とか言ってるから会社はバアサンばかりになってるとか言ってました。相手の女性は仕事の話で来ていたようで、適当に相槌打ってましたが(賛同しているとは思えなかった)、その男は、若い女性もいずれバアサンになるとか、自分もジジイになるとか、若い人はジジイがいるから自分たちに仕事がないと思っているとか、全然考えていないみたいでしたね。若い人は仕事がないのは中高年の男性たちのせいだと思っていて、バアサンのせいだとは思ってないと思いますよ(ネットで見る限り)。でもって、このオヤジ、最後には、自分は若い連中からも上の人からもだめなやつだと思われてる、とかいう本音を言ってました(要するに自分がだめなんじゃん)。
このオヤジの会社、いったいどこやねん、と思いましたが、人質は自己責任だ、助ける必要ない、などと、仮に思っていても誰も言わない会社だったら、それはいい会社かもしれない。