全然更新してませんでしたが、先日、31年住んだ東京都から某県某市に転居し、もう都民ではなくなりました。
31年のうち30年間は文京区民でしたが、文京区は22年住んだA地区が最も愛着があり、続いて最近4年間住んだ高級住宅地のB地区が思い出深いです。一方、その前4年間住んだC地区は住み心地はあまりよくなかったなあ。そして、一番最近住んでいたD地区は最悪でした。(アルファベットは頭文字ではない。)
D地区は、その地区自体が悪いわけじゃないし、こちらもなかなかの高級住宅地なのですが、住んだアパートが最悪だった。
1 近くにエネファームがあって、1日24時間低周波音を出す。
2 窓の下の路地で近所の情緒不安定な子供がしょっちゅう大声で叫んでいる。
3 アパートの部屋の収納が高いところにしかないため、ふとんや重い段ボール箱を入れることができず、6畳の部屋の半分が常にふとんと段ボール箱に占領されていて、まるで倉庫に住んでいるようだった。おまけにアパートの造りが悪いのか、引っ越してから腰痛が絶えなかった。
4 アパートの部屋と、その隣の大家宅の一室の間の壁が薄く、どんな小さな音も聞こえる、逆に言うとこっちの音も丸聞こえと思ったら、音をたてられなくなった。これまでも木造アパートにはいくつも住んだが、これほど筒抜けの部屋は初めて。
5 10月に入ったら、部屋にものすごい悪臭がたちこめるようになった。この頃には郊外の公団住宅を借りて二重生活に入っていたので、このアパートに泊まることはなくなり、完全に倉庫となっていた。
とにかく1から4が耐え難かったので、9月の下旬に某県某市の古い公団住宅を借り、そちらで生活するようになったのですが、その頃から腰痛も治り、精神状態もかなりよくなってきました。その団地の周辺は緑が多く、歩いていける距離のところに広大な自然公園があり、また、某市の人々は柔和で親切、子供ものびのびと遊んでいて、自然公園で子供が遊ぶのを見るのが楽しいと感じるほど。以来、都心へ行くと強いストレスを感じるようになり、ついに完全な転居を決意したのでした。
それでも都心と郊外に2つ部屋を持つというのはなかなかに魅力的で、また、長年住んだ文京区のA地区の銭湯に通っていたので、銭湯のおかみさんや、それに、銭湯の帰りに必ず会う猫に会えなくなるのがさびしいとか、しばらく悩んだのですが、そのD地区のアパートからは早く出たかったので、ついに決断。特に10月からの悪臭はきつかった。
このD地区では、2万円も払った仮の入れ歯が全然使い物にならないとか、不用品回収業者から3個の品物を回収するのに3万円要求されたとか、ぼったくりされまくりでした。不用品回収業者は断ったけど、なんか、世間の人って、財布に常に2万とか3万とか入っているんでしょうか? 私は財布に1万円未満しか入ってないのが普通で、おかげで不用品業者のぼったくりには乗らなかったのですが。
で、いよいよ引越、ということになって、今度は引越業者にやられました。
この業者はその悪臭のするアパートを仲介した不動産屋の紹介でしたが、今まで頼んだ引越し屋の中で最悪でした。料金もけっこう高くて、これだったらあと1万数千円足して日通に頼めばよかったと激しく後悔しています。つか、ヤマトのボックスの引越の方が安かったけど、ヤマトは搬出と搬入で2日かかるので、二の足を踏んだのだよね。
その前はいわゆる安売り3大大手の1社に頼んだのだけど、還暦すぎた女の私が持ち上げられる段ボール箱を若い男がまったく持ち上げられないのにショックを受け、不動産屋に相談したのが運のつき。段ボール持ち上げられなくても引越は無事完了したんだから、こっちの方がマシでした。
考えてみたら、最悪の部屋を仲介した不動産屋の紹介の引越業者は最悪で当然、なのでしょうね。その不動産屋も退去の連絡とかスムーズでなくて、ここがそもそも失敗だったかなあ。
文京区を離れるので、思い出の場所を散歩してまわったとき、22年間住んだアパートのそばに来たので、大家さんの家に寄ってみたら、高齢の大家さんは健在でした。8年前に引っ越したときは大家さんは病気でかなり具合が悪かったので、心配していたのだけど、回復してすっかり元気になっていました。しかも、私が住んでいた部屋がもう2か月も空いているそうな。
それにしても、9月下旬からの2か月間、生活のにおいのする荷物は文京区のアパートに置き、必要なものだけ持ってきて団地の部屋で生活していたときは毎日がリゾートのようでしたが、荷物がすべてこっちに移ってくると、ここはもうリゾート地ではなくなってしまうのが残念です。近くに1坪7000円のレンタルスペースがあるからそこに荷物を置けば、などと考える今日この頃。とにかく家賃は安いです。
追記
翌日、その最悪引越業者への怒りが収まらない状態で、その最悪業者を紹介した不動産屋へアパートの鍵を返しに行き、そのことを報告すると、意外な事実が。
実はその不動産屋は自分のところで契約したお客さんのために、不動産屋が直々にその引越業者に電話して引越の依頼をしていたとのこと。不動産屋からの電話なので、業者は異常に安い値段で最高のサービスを提供。なので、お客さんはみな、この業者のことをよく言う。それで不動産屋はこの業者は安くて評判がいいと思い込んでいる、ということがわかったのです。
私の場合は不動産屋は引越業者を紹介してくれなかったので、一部のお客さんだけへのサービスなのでしょうが、引越業者からすれば、この不動産屋から来る依頼は儲からない、損するだけ、なのに違いありません。そこへ、業者を推薦された私が電話してきて、この不動産屋の紹介であると言った、しかも、転居先が不動産屋の管轄外なので、出ていくのだということがわかる。そこで、業者は高い値段をふっかけ、最悪のサービスを行ったというわけです。
この業者は客のクレームをかわすことを日常的に行っているという感じがしたので、不動産屋の直々の依頼以外ではかなりひどいことをしているのではないかと思います。
この不動産屋によると、引越業者についてのクレームは作業員の言動が乱暴ということばかりだそうですが、私はこれまでかなりの回数の引越をしているけれど、作業員の言動が乱暴だと思ったことは一度もありませんでしたし、今回も問題は、会社が高い料金をふっかけた上、嘘を言って依頼させ、当日もするべき連絡を何もせず、何時間もこちらを待たせ、こちらが電話してものらりくらりとごまかす。というか、当日の朝に電話すると言っていたのに電話をよこさないとか、とにかくひどい。こんなひどいところは初めてでした。電話の応対にも本当に誠意がなく、客をなめきっているのがわかるものでした。
不動産屋の方は特に悪いわけではないですが、今から思うと契約のときからどこか変でした。ここに行かなければ、最悪のアパートに入ることもなく、近くの歯医者で使えない入れ歯に2万も取られることもなかったのですが、なにか悪いものに魅入られて、そこに行ってしまうみたいなことが人生には何度もあるような気がします。