5月1日、メーデーですが、
15年間つきあった地域猫の月命日。
なんかつらくてね、その猫がいた場所へ行けなくなっている。
思えばその猫と初めて会ったのが2008年4月1日。
ちょうど15年後の4月1日に旅立った。
かなり元気な猫だったので、突然のことだった。
生まれたのは2007年の春から夏のようで、その年の秋に捨てられていたという。
2007年春というのは、私が精神的に一番つらかった時期で、軽いうつ状態だった。
原因は長年住んでいたアパートである日突然、低周波音に悩まされるようになったこと。
いろいろ調べて、エコキュートという夜11時から朝7時まで稼働する機械が原因らしいことがわかったけれど、機械の置かれた場所はわからず(ある程度遠くても被害があるらしい)、結局、引越。そのとき、英文学の研究書やらなにやら大量に本を処分してしまったので、もうこれで自分は英文学者としては完全に終わったのだと思った。
眠れないので内科で睡眠薬を処方してもらったのだが、これは実は精神安定剤で、この薬がうつ状態をさらに悪化させた。引越先にも失敗し、1ヶ月でまた引越、その次も失敗だったが、さすがにすぐまた引越ではお金もなく、いよいよ精神的に追い詰められた。が、そんな私を内科医がせせら笑ったのがきっかけで目が覚め、精神安定剤をやめたことで少しずつ回復していった。
2度目の引越先はアパートの周囲に大型と小型の室外機が10台以上あり(アパートに隣接する複数の家のもの)、その中の1台が一日24時間、1年365日稼働、しかも音がすごくうるさい、という状態だったが、エコキュートなどの低周波音と違い、耳栓でなんとかなるので、それでしのいだ。
そんなふうにして、低周波音被害からちょうど1年たった2008年春に、その猫と出会ったのだ。
3度目の引越先でやっと静かな生活を手に入れたのだが、そこも2年半後にまた低周波音に悩まされるようになった。どうやら2000年代後半からこの手の低周波音を出す機械が周辺に普及しだしたようで、4度目の引越先では至近距離に1日中低周波音を出す機械があることがあとでわかり、結局、郊外の団地に引っ越して、ようやく低周波音から解放されて現在に至っている。古い団地では低周波音を出す機械を設置できないのだけれど、団地の外の住宅地にはこの種の機械が普及しているようだ。
そんな苦しい時期にその猫と出会い、定期的に会うようになり、猫もなついてくれて、この猫に出会えたからさまざまなことを乗り越えられた。合掌。
2万円以上した名探偵ピカチュウぬいぐるみは、汚れないようにまだビニール袋入り。