試写を見せていただいたので、一応、紹介。
「夏至」などのヴェトナム系の映画監督ですね。久々。
邦題のポトフは、あまり出てきません。
前半ずっと料理のシーンばかりで、料理に興味ないとちょっと飽きます。
美食家のプロポーズを断り続けてきた料理人が体調を崩し、美食家が献身的に看護してくれたので、プロポーズを受け入れ、周囲からも祝福されるのですが、というのが後半の展開。
皇太子にポトフを、という話はあまり発展しません。後半は、(ネタバレ)最愛の料理人を失った美食家がどう立ち直るかの物語。
以下ネタバレ。
ラスト、ようやく彼女にかわる料理人が見つかった、というところで、過去の2人の対話のシーンになり、料理人が、「あなたにとって私は料理人なの、それとも妻?」と尋ね、美食家が「料理人だ」と答え、妻が満足するというシーン。昔だったら「妻」と答えてくれた方が女性は喜んだはず。
妻であるよりも職業人、という、今ふうの結末なのだけど、これって、プライベートより仕事、っていう、かつては男性について批判されたことなんだけどね。
とにかく料理のシーンが大部分で、人間模様とかはさほど重視されてないので、まあ、そういう映画ってことで。
エンドロールで流れる曲が、私の大好きなヴァイオリン曲をピアノで演奏している曲だった。それなりに新鮮ではあるけれど、でも、本来のものとは違う、という感じで、映画自体を象徴しているような気もした。