先日、近所の公園へ行ったら、白鳥が2羽来ていました。親と子どもの2羽。そこをアオサギが飛んでいく。
白鳥が来たのはこの日だけのようで、その後は見かけず。
そして、梅がもう咲いています。暖冬なので今年は早い。
「Perfect Days」で主人公が読んでいたフォークナーの「野生の棕櫚」。3つの翻訳を借りました。左が1970年代の翻訳を映画に合わせて中公文庫が復刊したもの。真ん中が1960年代のフォークナー全集のもの。そして右が映画の中で役所広司が読んでいた新潮文庫と同じ大久保康雄の翻訳が入った河出書房の文学全集。
河出書房のは1950年代のもので、タイトルは「野生の情熱」になっています。カードは図書館でもらったもの。
並行して語られる2つの物語は、この全集では「野生の棕櫚」と「おやじ」となっています。そして、奥付を見ると、定価が2つある。そういう時代だったのか。
大久保康雄の訳は、「おやじ」というか「オールド・マン」の主人公の年齢が誤訳で、25歳が35歳になっていますが、訳文は中公文庫の訳よりはるかによい。描写や作者の言いたいことがダイレクトに伝わります。えんえんと続く長い文章も、中公文庫は「~した、~した、」という感じで、。を、にしただけなのに対し、大久保訳は「~して、~して」という感じで1つの文にしようとしている。原文と比べたわけではないけど、大久保訳の方がよい気がする。
なお、フォークナー全集の方はきちんと読まなかったので、またの機会に。