2014年6月5日木曜日

いろいろ思ったこと

STAP細胞問題は小保方氏とバカンティ氏がネイチャーの論文撤回に応じ、また、DNA鑑定でSTAP細胞が実はすでに存在する別の細胞だった可能性が高くなり、STAP細胞は完全に存在しないことが明らかになった。あとは一部のSTAP教信者と、科学に疎い早大出の文科相みたいに「再検証でSTAP細胞があればいいと思う」とかボケたこと言ってる人だけが信じることになりそうだ。
そして、理研は調査する意志なし、文科省も黙認、記者会見するはずだった山梨大の若山教授も記者会見中止とかで、うやむやにされそう(理研の和光本所からの横槍だとか、しかもその背後には文科省が、という説も。大臣の発言といい文科省は確かに怪しい)。小保方氏も、撤回同意の代わりに解雇を免れ、再実験に加わるという理由で理研に残り、来年任期切れで理研を去る、という取引があるんじゃないかという噂も。もうすぐワールドカップなので、そのどさくさに発表しようとしてるらしい。
理研の小保方氏のユニットリーダー採用も公募なのに出来レースで、推薦状もなく、英語のプレゼンもないという異例の採用だったらしい。
なんでこんな見え透いたインチキに日本でも有数のシニア科学者がだまされ、ネイチャーまで論文掲載してしまったのか、調査なしでは結局謎のまま。
で、科学の外の人間の私にはニュースを追うこと以外何もできないのですが、今回の件で、ほとほと、日本の社会は旧態依然だな、少しは進歩してると信じてたのに、この年になってこんなにがっかりするとは、と思ったことを書いておきます。


1 今から30年前、私が博士を出た頃は、公募はほぼ100パーセント出来レースで、コネがなければアカポスにはつけなかった。しかし、最近、ネットや本で、今は公募はきちんとしている、出来レースもあるが、そうでないものも多い、という話をいくつも読んで、ああ、私の若い頃はひどかったけど、今はよくなっているんだ、と、自分はもうだめだけど、今の若い人にとってはよくなったんだと、そう思っていたのだけど、今回の件で、実は、今も大部分の公募は出来レースだということがわかった(100パーセントではないだけマシと言えばマシだが)。
2 理系の人の中には、理系は論文を英語で書いて、査読があるから、理系は文系よりエライ、とか言う人が時々いる。分野が違うから比べられねーんだよ、バカ、と思っていたが、それでも、英語で書いて厳しい査読(文系も一応、チェックはあるけど)がある理系はやっぱり違うのかな、と、なんだかんだ言っても理系に期待していた。が、今度の件で、英語で書いたって、査読があったって、インチキ論文いっぱいあるやんけ! 第一、小保方氏はネイティヴの英語をコピペして英語を書くのがうまいと見せかけ、自身が書いた英語はとんでもなくひどい英語だとわかったのだ。小保方氏は英語の読み書きも、英語のプレゼンも、能力が低いらしい。小保方氏だけで理系全部を判断しちゃいかんが、この程度の人もけっこういるんでないの?と思わざるを得ないのだわ。実際、理系の大学で英語を教えていたことあるけど、国立大のくせに英語が全然だめで、こんなんでも院へ行けば英語がうまくなるのかい、ほんまかいな?と思ったものだよ(もちろん、笹井氏のようにうまい人はうまいのだろう)。
3 政府は女性の登用を義務付け、とかいうニュースが最近あったが、女性を登用したがらないとろこに女性の登用を義務付けしたら小保方的女子力の女性を取ってお茶濁すだけだろう、ということは確信を持って言える。優秀な女性を登用しているところはすでにあるわけだが、そういうところは優秀な人を登用したら女性だったということだろう。とりあえず女性を、では、日本はまだまだオヤジ転がしのかわい子ちゃんを取るに決まってるのだ。
4 小保方氏に関しては、親の七光りみたいなものもかなりありそうで、私が若い頃からすでに顕著だったさまざまな世界での世襲制みたいなものがますます強まっているのではないかと思ってしまう。つか、政治家とかすでにそうだし。


とまあ、こんなところです。
この年まで生きて、少しは日本の社会がよくなったと思いたかったというはかない望みはついえたのだ。もっとも、自分が日本の社会をよくするために何かしたかと問われると、何も言えない。