わけあって、映画「ボブという名の猫」1と2の原作4冊をまとめて借りて再読している。前に読んだのは「ボブという名の猫2」が公開される頃で、半分が貸出中だったので貸し出されていないのを先に読んでそのあと予約がまわってきたのを読んだから、一番最初の「ボブという名のストリート・キャット」を最後に読むはめになった。今回はまとめて借りられたので順番通りに再読。
右下は「福田村事件」の最初に出た版。2013年に著者の住む流山市の出版社から出たもので、この出版社はもうなくなってしまっている。今年出た改訂版より100ページほど少ないが、核心部分はこの本にある。
今年出た改訂版は県立図書館では郷土資料で貸出禁止なので、図書館の閲覧室で読んだ、という話は前に書いた。こちらの旧版も郷土資料なのだけど、1冊だけ貸出可になっていて、1ヶ月前に予約してやっと順番が来た。閲覧申し込みした本よりも前に予約してあったのだけど、予約順位1位なのに1か月かかるのは県立図書館のデフォ。
で、市立図書館の方にも改訂版を1か月前に予約してあって、こちらは予約した時点で26番目だったから順番来るのは1年後、と思っていたら、その後、予約人数が40人になったところでもう1冊本が買われて2冊になっていた。
閲覧で読んだから予約解除しようかと思ったのだけど、半年後にまた読めるならよいかも、と思い、予約はこのままに。ただいま22番目です。
映画の方は今週末からMOVIX柏の葉で上映。柏のキネマ旬報シアターにとっては強敵か? 同じ柏市とはいえ、路線はまったく別なのだけど。柏の葉は1日3回上映で気合が入っている。MOVIXは音響がいいからまた見たいな。
「ボブ猫」は前に読んだときは八柱霊園の猫がボランティアに引き取られて会えなくなったあとだったので、寂しいけどこの方がいいのだ、でも、という気持ちでいたときに読んだので、ボブは自分のような貧乏な人間と一緒にいない方がいいのでは、というジェームズの気持ちに泣けてしまったけれど、今度は今年の春に谷中霊園の猫を亡くしたから、前とはまた違う気持ちで泣けてくる。
でも、ボブは家を抜け出して交通事故で死んでしまったけれど、谷中の猫は老衰で、死ぬ前に猫を愛する人たち何人かには会えたからボブとジェームズの場合よりはよかったのかな、と思う。
ジェームズは、ボブが自分を必要としているのではなく、自分がボブを必要としている、と書いているが、私も谷中の猫について同じことを感じていた。特に私の場合は、飼っていたのではなく、谷中に訪ねてくる大勢のボランティアや猫好きな人の1人にすぎなかった。私のことを特に慕ってくれてはいたけれど、その猫について知らないことはあまりに多かった。毎日来るようなボランティアや猫好きの人たちでも、私と同じくらい、この猫のことは知らないことが多かったと確信している。それが飼われていない猫というものなのだ。