2026年7月11日土曜日

「ヌーヴェルヴァーグ」を見てきたけれど

 ゴダールの「勝手にしやがれ」の製作過程を描くリチャード・リンクレイターの「ヌーヴェルヴァーグ」。

この映画、なぜか、近隣で4つの映画館で上映してるのだ。うち2軒がMOVIX、それからキネマ旬報シアター、そして、自宅から徒歩35分のシネコン。最初の3軒は私に都合のいい午後の回があったが、歩いていけるシネコンは夜の回しかない。でも、こっちだと交通費は帰りのバス代だけだし、今月は会員は1回だけ1000円で見られるクーポンがあるので、ここにした。


しかし、この映画、そんなに需要があるとは思えないのに、なぜに近隣で4軒もの映画館でやっているのか。実際、予約はちょっとしか入ってなかったし、行ってみたらそのシネコン、「勝手にしやがれ」をリアタイで見ているような後期高齢者ばかり。。。

で、肝心の映画ですが、1959年当時のヌーヴェルヴァーグの映画人や他の映画人が次々と出てきて、名前がテロップで出る。そっくりさん、というか、一部にすごくそっくりな人がいるが、大部分は、まあそっくりかな、というくらい。ヌーヴェルヴァーグの人だから一応出しておきました、みたいな感じの人も多く、これでうれしくなっちゃう映画ファンが多いのかも知らんが、私はなんかどうもこういうの感心しなかった。

で、そのそっくりさん大会のあとに、ゴダールが「勝手にしやがれ」を撮影する日々を何日目という具合に描いていく。ヌーヴェルヴァーグの面々の中ではゴダールだけがまだ映画を撮っていなかったので、満を持してという感じだが、あまりにもやり方が普通じゃない。こんなんで大丈夫っすかね?と思う周囲をよそに、マイペースで撮影を続けるゴダール。いったいどういう映画になるんだろう、この映画、とまわりが思ってるのがまるわかり。主演のジーン・セバーグは最後までよくわからないまま撮影を終えて去って行く。

このあたりのユーモラスで皮肉っぽいところがよいっちゃよいんでしょうし、当時のフィルムを再現したような映像が凝ってるのだけど、そういうオマージュにぞっこんになれないと、だから?と思ってしまう。

「勝手にしやがれ」を見たのは何十年も前だし、特に好きな映画ではなかったのでよく覚えていないというのもあるが。

リンクレイターだからそれなりにしっかりとした作品にできあがっているけれど、それ以上ではないな、と思う。

のちに仲たがいしてしまうトリュフォーとゴダールが仲良くしているシーンとか、感慨はあるが、トリュフォーはまあまあそっくりさんではあるが、なにか違う。トリュフォーは俳優としても活躍していたので、余計そう思う。

ジーン・セバーグもジャン・ポール・ベルモンドも、まあまあそっくりさんなんだが、カリスマがまったく感じられない。

なんつうか、そっくりさんがたくさん出てくるけど、カリスマが決定的に欠けているのだよね。それで、小粒なヌーヴェルヴァーグ再現劇に見えてしまう。

と思うのは私くらいなもので、映画ファンがみんな喜んでいるようだから、それでよいのだろうけど。

「ヌーヴェルヴァーグ」はMOVIXがメインになって上映しているようだが、このMOVIXの会員制度SMTメンバーズが来年1月で終了、新しいシステムではこれまでなかった年会費が発生するようだ。SMTのよさは年会費がないこと、そして、予約システムがよかったのだけれど、この予約システムが5月から順次新しいものに変更になり、前ほどスムーズでなくなった。そして年会費をとる新しいシステムへの移行。TOHOシネマズは会員制度変更で退会してしまったのだが、MOVIXも最近はあまり行かなくなっているので、退会してしまうかもしれない。今回行ったシネコン、UCは会員料金がいつも安いのが魅力で、こういう特典がないと会費払ってまで、という気持ちになってしまう。TOHOは会費なしのコースもあるのだが、MOVIXはどうだろうか。