2013年9月9日月曜日

Not Make Sense

2020年のオリンピックが東京に決まりました。
それに対する日本人の反応はたぶん、次の3つ。

1 素直に喜ぶ。
2 原発事故のことを思ってネガティヴになる。
3 どうでもいい。

私の印象では3が一番多いような気がしますが、テレビなどマスコミは1ばかり報道、ネットでは2もある、という感じのようです(テレビないので推測)。

東京に決まったというときに私が感じたのは、これまではバカなのは日本だけだと思っていたけど、これからは世界もバカだと思う、ということ。
首相の演説があちらでは大変評判がよく、それが決め手になったと報道されていますが、その演説の中身、汚染水は外洋にもれておらず、完全にコントロールされている、という、いったい誰が信じるの、この嘘、という部分、早速東電が否定したとか。
IOCの委員がこの嘘を信じたのか、それとも、嘘だとわかってるけど東京にした方がIOC的にいいからなのか、わかりません。7年後だし、2週間程度の開催の間、東京にいても被害はないだろうと思います。「東京は福島から250キロも離れている」と中央の人が思っているなら、海外の人、特に日本から遠いヨーロッパやアフリカの人は、やっぱり福島なんかどうでもいいんだろうな、きっと。
日本は福島を忘れようとしている、とよく言われますが、世界も忘れようとしているんだと思います。
ネットで批判する人も日本のことだけ批判していますが、今度のことでは世界が批判されていいと私は思います。つか、そもそもIOCが金儲け主義だって批判はずっと前からあるんだけど。

もちろん、7年後に向けて原発事故をしっかり解決しようとしてくれるなら、それはいいことです。とりあえず、そこには期待します。

さて、終盤に来て最有力の声もあったマドリードはなんで最初の投票で落選したのでしょうね。シリア情勢考えたら、イスタンブールと東京、中東戦争と原発事故だったら、そりゃ、原発事故の方がまだ安全と思うでしょう。どうせ海外の人は2週間しか来ないわけですから。長期的に見たら原発事故の方が、というような考えはないわけです。
なので、マドリードが残らなければ東京になるのは無理もないのですが、なんでマドリードは落ちたのか。それは、Madrid makes senseという言葉を繰り返したのが、傲慢だとして委員の反発を食らったらしい。
make senseというのは、理にかなう、つじつまが合う、筋が通っている、当然である、というような意味です。下は英辞郎のサイト。not make senseの否定文も例文が出ています。
http://eow.alc.co.jp/search?q=make+sense&ref=sa
つまり、「マドリードが選ばれるのは当然だ」と繰り返したので、反発を食らったらしい(実際はロビー活動などが大きいと思うが)。
一方、首相の汚染水に関する「完全にコントロールされている」の発言は、まさにnot make senseだったのですが。
しかし、今回の3つの都市、マドリードのスペインは経済がやばいし、イスタンブールのトルコはシリアの近くだし、東京は原発問題と、もうちょっとほかに候補地なかったのかねえ、と思うのでした。