2016年8月17日水曜日

リピーターしてきた。

先週シネコンで見た映画のリピーターをしてきた。
映画館で見た映画をリピーターするのって、おそらく20代の頃以来。試写で見たのを映画館で見るのは時々あるけれど。
で、何をまた見に行ったかというと、

「ルドルフとイッパイアッテナ」

「シン・ゴジラ」ではありません。
「シン・ゴジラ」は何度も見るといろいろ発見がありそうだけど、何度も見たい映画ではないのだよね。
それに対し、「ルドルフとイッパイアッテナ」はとにかく好き。何度でも見たい。
絵の動きはディズニーなどと比べればそれはもう予算が違いすぎて、動きが悪いのはしかたないというか、二度目だと最初それが少し気になったけど、話が進むにつれて気にならなくなる。
しかし、この映画、なんでこんなに客少ないの?
場所によっては入っているらしいけど、近場のシネコンでは先週より狭いハコになっていて、その上お客さんは10人くらいだった。先週も30人くらいだった気がする。
舞台となる江戸川区の隣の区のシネコンですよ。ある意味、ご当地に近いのに。
シネコンが松竹系なのも関係しているのかな。
とにかく、この調子では週末から回数減らされる、と思ったので、火曜にまた見てきました。

以下、ネタバレ大有りなので、注意してください。

やっぱり二度目だと細かいところがよくわかって面白いです。
原作となった2冊「ルドルフとイッパイアッテナ」と「ルドルフともだちひとりだち」も読んだので、原作との違いもばっちり。
後半、イッパイアッテナの飼い主が戻ってくる時期が映画と原作で違います。
原作では飼い主が戻ってきてからルドルフが岐阜のリエちゃんのところへ帰りますが、映画では岐阜に帰る方が先で、この方がドラマとしてはよくできている。
ただ、原作の方がイッパイアッテナの飼い主のことがよくわかります。
あと、これは原作にないエピソードだけど、ルドルフが冷凍庫のトラックの文字を見て岐阜に行くと勘違いして乗りこんでしまうシーン。ドアが開いているとギフと書いているように見えるのですが、ドアを閉めると実は「ギブ&テイク」。で、今回よく見たら、ドアが開いていると「ギフイク」=「岐阜行く」に見えるんですね。だからルドルフが勘違いして飛び乗ってしまったのだ。
あと、ルドルフとイッパイアッテナの行く小学校の図書室に原作の単行本があったり、偉人伝の本に宮沢賢治と並んで手塚治虫があったり。
DVDになったら静止画像にして本のタイトルを見たいくらいでした。
そしてラスト近く、岐阜のリエちゃんの家に着いたルドルフが、リエちゃんの家に自分によく似た猫がいることを知るシーン。もう自分はここに戻ることはできないとルドルフが悟るシーンですが、ソファで寝ているリエちゃんがルドルフが帰って来たとは知らずにルドルフをもう1匹の猫(名前は同じルドルフ)と思って抱く。でも、ルドルフは自分からリエちゃんの手を離れるのですね。リエちゃんが手を放したのではなくて。
このシーンでリエちゃんの手しか見せないのもいいし、これ、脚本かなりうまいのではないでしょうか。棚の上にルドルフの写真と餌用の皿が置いてあって、まるで神棚みたいになっていて、それを見てルドルフが踏ん切りをつけるというのも映画のオリジナル。
劇中に流れる音楽がとてもよくて、この音楽に合わせて猫たちが行動するシーンや、岐阜に向かうルドルフが大きな目をきっと開いて道路標識を見るシーンとか、音楽とシーンがよく合っています。
1年たったときにルドルフの首が太くなっていて、体も大きくなっているとか、東京に降る雪をルドルフがじっと眺めているのは岐阜の雪を思い出しているんだろうな、とか、四季の風景も美しい。
クロネコヤマトの大和運輸が協力してますが、「魔女の宅急便」と同じタイプの黒猫の絵ですね。
1つ惜しいと思ったのは、電信柱の上にある機械、東京電力と中部電力では機械の形が違うのに、岐阜のシーンでも東電の機械の絵だったことです。原作だとリエちゃんとか、方言をしゃべってるけど、岐阜のリサーチが映画はイマイチだったのかもしれない。
でも、リピーターしてよかったというか、また見たい。今回はストーリー知っていたので、最初から泣けてしまいました。日本人好みの泣ける映画なんだけど、なんでお客さん少ないのか?