2016年9月21日水曜日

好きなことやってない自分に腹が立つ

夏休みも今日が最後で、木曜からはまた授業。映画の授業なんで、本当は楽しい、好き、なはずなのに、マンネリしてるのか、以下略。

話変わって、「通訳翻訳ジャーナル」なる雑誌に、「通訳者翻訳者になれる人なれない人」とかいう特集があったようで、数人のプロのブログにこのことについて書いてあった。なんでもなれるかなれないかを判断する30項目があって、私がたまたま見た数人のうち、翻訳者の2人が30項目中22項目に該当すると書いていた。
へえ、ほう。と思って、雑誌を見てみたいと思ったけれど、こんなマイナーな雑誌、近所の書店になんかないよね、と思っていたら、あった。
で、のぞいてみたら、なれる人なれない人の特集はページ数も少なく内容も浅く、羊頭狗肉っちゃ失礼だが、そんな感じがした。
で、例の30項目ですが、私はなんと、28項目に合っていた!
そのとき感じた正直な気持ちは、

わあ、やだ。

30項目中28項目も合致する私が、翻訳の仕事全然手に入れられていないという現実。
でも、考えてみたら、そりゃそうだよね、28項目も合致したら、かえってそれは向かない人、なれない人ってことなんじゃない?と思った。
うーん、きっと、プロの方たちの22項目合致が適切なので、私のように多すぎてはだめなんだと思う。
30項目中、該当しなかった2つは、「新聞雑誌をよく読む」と「人の身になって考える」とかいうような項目でしたが、この2つ以外にすべて該当した人っていうのは、要するに、勉強熱心でまじめで締切も守るし、きちんとした仕事をするけど、人の文章や言葉にいちいちケチをつけ、重箱の隅つつきをし、天上天地唯我独尊で、自分の主張はとことん通す。
雇う側からしたら、なんか面倒でトラブりそうな人です。
しかも、仕事をちゃんとするか、能力は高いかどうかは、仕事してみるまではわからないわけで、だから私は敬遠されるんだろうな、と。
でも、ここで我が身を反省し、もっと丸くなろうなんてことはいっさい考えないのが私という人間です。
じゃあ、どうするか。
そりゃあもう、こんな面倒なやつでもこの仕事はこの人に頼んだ方が確実、と思ってもらえる仕事を見つけるしかないのです。
そういう仕事を私が見つけて持ち込んで、商売になったという実績を積み重ねるしかないのです。
売れるって大変なことなんだ、ってことは、四半世紀前にコミケなどで経験していて、そう簡単には行かないこともわかってますが、とにかく普通とは違う自分の生きる道を探すしかないのです。

あ、あと、私は古い人間なので、翻訳者とか通訳者とかいう言葉には古い概念を持っています。

私にとって翻訳家と翻訳者というのは、
Aさんは翻訳家です。
この本の翻訳者はAさんです。

通訳については、
Bさんは通訳です。
この記者会見の通訳はBさんです。(通訳者なんて言葉あったのか、おい。)

といった基準で使い分けています。なので、今のように翻訳家と言うべきところを翻訳者というのはどうしても抵抗があります。なんというか、翻訳学校がメジャーになってから、翻訳学校の基準が翻訳の基準になってしまって、それ以前の時代の人間はどうしてもそれになじめない、拒否してしまう、というのがあって、それも私が翻訳の世界で仕事を得られない理由なんだろうな、と思うんですが、やっぱり譲れない一線というものがあるのですよ(だから仕事がないんだってば)。

まあ、本当にやりたいことは翻訳じゃなくて自分で書くことなんですけどね。