2021年7月25日日曜日

「パンケーキを毒見する」

 試写で見せていただきました。

面白かったです。

内容は報道その他で知っていることが多かったし、国民への啓蒙の部分が多いので、特にすごいとかいうところはないのですが、菅政権の本質というか、トップになれなかった人を集めているとか、脅しをかけて黙らせるとか、でも、官僚は本当の意味では首相を恐れていない、といったあたりが興味深かったです。

若い頃の菅氏は意外とよい表情。それに比べて今は、な感もある。

小選挙区制が自民党をだめにした、という指摘もありました。


昨夜は満月。

ちょいと都内に出かけ、帰りに電車で荒川を渡るとき、川のすぐ上に大きな満月が見えました。

夜11時頃、外を見ると、満月のすぐそばに土星が。

深夜にもう一度、外を見ると、月が明るくて土星は見えず、月の光を指の先で隠してかろうじて土星が見えた。

そして、明け方。もう土星は見えない。



23日も24日も、外はあまり人がいません。涼しい室内で五輪観戦で、実質的にロックダウンになっているのだろうか。テレビがないので五輪は見てないけど、開会式、ネットのハイライトで見て、長野五輪と似たダサさを感じました。まあ、これがジャパン・クオリティだろう。ゲーム音楽? 知らん。

2021年7月23日金曜日

「一度きりの大泉の話」

 5月はじめに書店で萩尾望都の「一度きりの大泉の話」を手に取り、数年前に出た竹宮恵子の「少年の名はジルベール」を読んでいたことから非常に興味がわいたが、その後、ネットでいろいろ見て、読まない方がいいのかなあ、と思った、ということは5月に書いた。

さーべる倶楽部: もやもや (sabreclub4.blogspot.com)

それでもやもやしながら5月下旬になり、とりあえず図書館で予約するか、と思って予約した。

予約は11番目だったが、市内には1冊しかないので、これは借りられるのは半年後かな、まあ、気長に待とう、と思っていた。

ところが、あれよあれよという間に予約が50件近くになり、市立図書館はさらに2冊を購入、3冊でまわしたのでどんどん順番がまわり、予約から2か月で借りることができた。

内容はネットでいろいろ読んでいたので、それを確認するような読書になってしまったが、萩尾望都のトラウマの大きさは相当なものだと思った。

竹宮の本では萩尾との決別は、小学館の担当編集者Y氏が萩尾の漫画は何でも認めるのに自分の漫画は認めてくれない、特に「風と木の詩」をまったく認めてくれないのが苦痛で、萩尾への嫉妬からもう一緒に暮らせないので距離を置きたいと言って袂を分かった、となっている。

しかし、実際は、ことはもっと複雑で、萩尾が「ポーの一族」の中の「小鳥の巣」を描いたところ、竹宮と増山法恵から「風と木の詩」の盗作だと責められた。その後、竹宮1人が萩尾と会い、あのことは忘れてくれ、と言って手紙を渡したが、それが絶交の手紙だった、ということ。

竹宮としては、盗作うんぬんは言い過ぎだったかもしれないが、萩尾の存在が彼女には重すぎるので、いっさいの交流を断ちたいということだったのだろう。

ああいうことがあっても竹宮と増山は友人だと思っていた萩尾はショックを受け、ストレス性の目の病にかかってしまう。

ただ、この頃、竹宮も心を病んで体調不良になっていたので、萩尾だけが苦しんだわけではないのだが、絶交してしまったために、お互いに相手の苦悩がわからなかったのだろう。

その上、2人には共通の友人やアシスタントがいて、萩尾の本によると、そっち方面からいろいろ噂が伝わってくる。

萩尾の本の後半には、竹宮と決別したあとに起こったトラブルについていろいろ書かれていて、そのことで「呪った」とまで書いてある。誰を呪ったかは書いていないが、おそらく竹宮を呪ったのだろう。

それは「トーマの心臓」の連載が始まったときで、1回目が掲載されたあと、担当編集者(前述のY氏ではない)が、連載をやめると言い出した。理由は読者アンケートが最下位だったからだというが、どうも、竹宮たちが「トーマの心臓」は「風と木の詩」の盗作だと言っているらしい。それが原因なのでは、と萩尾は思ったようだ。

「風と木の詩」は編集部からなかなかOKが出なくて、連載が決まるのはそれからだいぶたってからなのだが、同居していたときにお互いに「風木」や「トーマ」の下書きを見せたりしていたようだ。

このほか、大泉サロンが潰れたのは誰と誰のせいだと竹宮が言っている、という噂があって、名指しされた人が怒って竹宮に電話したとかいう話もある。萩尾の本の後半はこういった話ばかりで、読むのがかなりつらい(前半は面白いのだが)。

萩尾はいろいろな人に話を聞いて確認したというのだが、私から見ると、萩尾と竹宮の間にいる人に確認しただけなので、あまり客観的とは思えない。ただ、萩尾は盗作と言われたのが非常にショックで、以後、竹宮の作品は絶対に読まない、かかわりも持たないと決めているので、竹宮本人に問いただすということをしなかった。だから肝心なところが伝聞になっている。

竹宮の「風と木の詩」と萩尾の「小鳥の巣」「トーマの心臓」の共通点は寄宿舎が舞台の少年たちの物語ということで、竹宮と増山にとってはここを先にやられたというのが許せなかったのだが、萩尾からしたら寄宿舎の少年ものなんて映画にはいくらでもあるから、なぜそこだけで盗作と言われるのか理解できない。で、萩尾の結論としては、竹宮と増山は少女漫画革命と少年愛にこだわっていて、そこでは自分の存在が邪魔だったのだろう、ということで、まあ、これは当たってるだろうと思う。

萩尾自身、増山からの影響がなかったら、寄宿舎の少年ものを描いていなかっただろうと書いている。竹宮もそれは同じはずで、増山の存在が鍵だったわけだ。

そんなわけで、寄宿舎の少年たちの物語と、少年愛と、少女漫画革命が命の竹宮・増山と、寄宿舎の少年たちの物語は芸術表現の手段であり、少年愛とか革命とかは特に重要でない萩尾との間に価値観の大きなギャップがあったのだが。

しかし、ほとんどの人は指摘していないのだが、私が気になるのは小学館の編集者Y氏である。

実は竹宮の自伝はこのY氏が亡くなったあと(ほとんど直後?)に出たのだ。Y氏が生きているうちは出せなかったのである。

Y氏は新人時代の竹宮の恩人だが、竹宮の漫画にはかなりきびしかったようだ。

ところが、講談社で不遇の萩尾の漫画を竹宮から見せられたY氏は非常に気に入り、以後、萩尾の漫画は無条件で掲載する。

一方、竹宮は「風と木の詩」をY氏に全面否定される。

萩尾の漫画は読者アンケートではあまり人気がなかったようだが、最初の単行本「ポーの一族」は3万部の初版が3日で売り切れたという。

本の中で萩尾は、竹宮は巻頭作家で自分は巻末作家だと言い、「ポーの一族」が売れたといっても、竹宮先生が単行本を出せばもっと売れる、それなのになぜ嫉妬するのか、と書いている。

てことは、単行本は萩尾の方が先に出たのか?

この辺、ちょちょっと調べただけではわからなかったけど、もうこの時点で萩尾の方が竹宮より上になっていたということなのだろうか。

小学館では読者アンケートでは下位の萩尾をY氏が優遇するので、異論も出ていたということを萩尾が書いているが、自分の方が常に竹宮より下です、と書いているけど、実際は違っていたのではないか?

いずれにしろ、自分の好きな漫画が描けて、絶対的な支持者であるY氏がいる萩尾と、そのY氏から「風木」を否定される竹宮、という構図が、私には無視できないのだけど、ここに注目する人はほとんどいないように見える。

というわけで、萩尾のトラウマや苦悩は大いに理解できるものの、彼女の言葉を額面どおりに受け止められない感じも非常に強くしている。謙遜の裏側にある優越感というか、そういうものもありそうな気がする。劣等感と優越感の両方が常にある、というのはとてもよくわかるのだ。

また、萩尾が竹宮の作品をいっさい読まず、竹宮の自伝も読んでいないことから来る問題も感じる。竹宮の本を読んでいれば、Y氏のことで竹宮が苦悩していたことがわかるはずで、そうなれば、萩尾の感じ方もまた違っていたと思う。

萩尾の本については、竹宮サイドの人間たちからSNSで、これは違うみたいな文章が出たが、その後、削除されたらしい。

それについてはここに書いてある。

吉田豪 萩尾望都と竹宮惠子を再び語る (miyearnzzlabo.com)

竹宮はY氏の対応で苦悩していたことを萩尾に知ってほしかったんだろうな。それは永遠に不可能だけど。

萩尾は本で、Y氏がどんなに自分を支持してくれていたかを書いている。竹宮の思いを知っていたら、こうは書けなかっただろう。萩尾が書くY氏の部分を竹宮が読んだら、どんな気持ちになるだろうかと思うとちょっと苦しい。竹宮の書くY氏と萩尾の書くY氏の違いは、2人に対するY氏の気持ちの違いなのだと思うと。

2021年7月22日木曜日

「プロミシング・ヤング・ウーマン」&「17歳の瞳に映る世界」

 女性監督2本ハシゴ。


「プロミシング・ヤング・ウーマン」はとにかく面白い。こんな脚本というか、ストーリーが書けたらすごい、と思うくらいよくできた物語。

タイトルのプロミシング・ヤング・ウーマンは、男子大学生(たいていは有名一流大学)が女性をレイプしたあと、弁護士やら大学やらが「この学生は将来有望な男性(プロミシング・ヤング・マン)だから許してやって、と言って、許されてしまう、という、日本でも元慶大生が何度も性犯罪を犯して、そのたびに親の力で助かっているという事例があるように、似たようなことはあるのだが、その男子大学生に対して言われる「将来有望な男性」をもじって、レイプ被害で自殺した女子医大生も「将来有望な女性」だったのだ、という意味で使っている。

実際、その医大生ニーナは大学で最も優秀だったらしい。そして、彼女の復讐のために生きている親友キャシーは2番目に優秀だったらしい。

一番優秀な学生が性被害で自殺、二番目に優秀な学生がその怒りで退学、許された「将来有望な学生」はのうのうと生きていて、男を許すことに加担した大学学長(女性)や元学生(女性もいる)への復讐が主なストーリー。良心の呵責に苦しむ弁護士(男性)がいるのが唯一の救いか。

30年以上前の「告発の行方」も、レイプ犯の大学生が「将来有望な男性だから」ということで、女性検事がレイプではなく傷害罪で起訴してしまい、被害者の怒りを見て、同じ罪でもう一度裁判ができないかわりに、レイプを煽った男たちを告発する。

「プロミシング・ヤング・ウーマン」も単なるレイプではなく、公衆の面前で行われていて、周囲の人間は止めるどころか煽っていたのだ。

クライマックス近くで元医大生を追い詰める決定的な証拠が出てきて、でも、それをそのまま使えないからどうするか、と思ったら、そう来たか。

ラストはニーナとキャシーの絆を表現して終わる。

キャシーの正式名がカサンドラであることが結末近くでわかるが、ああ、カサンドラだったのか。ギリシャ神話の預言者です。


最後は女たちの絆で終わる、というのは「17歳の瞳に映る世界」も同じ。

望まぬ妊娠をした17歳の女子高生。彼女が男とのよくない関係を歌うシーンから始まり、途中で客席から悪態をつかれ、そのあと、男に水をぶっかける。

タイトルの「Never Rarely Sometimes Always」は、ヒロインが中絶のためにニューヨークへ行ったときに問診で聞かれることの答えの4択。恋人との性生活で、こういうことがどの程度あったかという質問の答えだ。最初の歌と関連する。

ヒロインの元恋人と言うのはそんなにひどい男というわけではなさそうが、男女関係で女性がどうしても男のいいなりになってしまうことがわかる。

彼女はもう男を愛していないので、中絶する決心をしたのだろう。しかし、地元でかかった医者(女性)は中絶反対論者で、中絶が悪だというビデオを見せる。しかも、妊娠18週なのに10週と言っていたこともわかる。

地元のペンシルヴェニア州では親の同意が必要なので、ヒロインはいとこと一緒により自由なニューヨークへ行く。途中バスでナンパしてきた男がいて、この男もそんなに悪いやつではないのだが、お金を貸すかわりにキスを求めるとか、まあその程度の男で、お金のためにキスの犠牲になっているいとことヒロインがこっそり小指を絡ませる。

「プロミシング・ヤング・ウーマン」でもキャシーが泥酔したふりをして男を誘い、怖い目にあわす相手もワルではない。本物のワルだったら、あの程度で怖がるわけがない。その程度の男がわんさかいるのか、あの女はヤバイとか噂が立たないのかな、という疑問はあるが、男からしたら、このくらい許せよ、許容範囲だろ、と思うくらいの男をばっさり切っているのだ、この2本は。

女同士の絆や連帯で幕を閉じるこの2本を見ていると、いいかげん、女には男が必要だ、女は男がいないと生きていけない、というのが誤った考えだということに、男たちは気づくべきだと思う。

モデルナ接種その後

接種日から数えて8日目まで書きましたが、

9日目 腕の痛みが復活し、腕が熱を持ってきた。モデルナアーム到来か?

10日目 腕の痛みと熱がなくなる。同時に、ずっと続いていた左足の痛みもなくなる。

結論 接種後10日くらいは副反応があるのが平常運転(らしい)。

2回目はおそらく東京が史上最悪状態になっていると思われる8月上旬です。

副反応も怖いが東京も(もっと)怖い。


さて、例の恫喝メールを送ってきた直後、30数名のクラスター発生が暴露された某大学ですが、クラスターでそれどころじゃないのか、その後、その件についてはいっさい連絡なし。

そして、その大学は、職域接種の予約を始めたのだが、学生があまり予約してくれないらしい。若い人の間でワクチン拒否感があるようだ。その上、1回目はともかく、2回目は夏休み真っ最中なので、帰省する学生はワクチンのために上京したくないのだろうと思う。

世間は大学生は対面授業じゃないとかわいそうと思っているが、実際にアンケートを取ると、今の状況では対面は怖い、オンラインがいい、という学生が多いようだ。その一方で、ワクチンもいやなのだろうか。

ワクチン不足で、職域接種延期になっている大学も多いのだが、その大学はワクチン接種ビジネスをしている企業の提供で接種するみたいだ。そういう裏技があるのだね。そして、そこではワクチンが余りそうだという。。。まあ、教職員や関係者に接種が進むのはよいこと。

大学としてはとにかく対面授業したいので、ワクチン確保したのだろうけど、学生がワクチンいやじゃしかたない。ワクチン打っても感染しないわけではない、ただ、重症化を防ぐ、ということなので、重症化しないと言われる若者がワクチン意味ないと考えてしまうのもしかたないのかもしれない。

それにしても、例の恫喝メールから感じたのは、大学は対面授業しないのは学生がかわいそう、と思うけれど、学生がコロナに感染したらかわいそう、とは決して思わない、ということだった。オンライン授業では学生がかわいそうという世論の背景もこの感覚なのだろう。

2021年7月17日土曜日

「ライトハウス」(ネタバレ大有り)

今月から水曜日は誰でも1200円のTOHOウェンズデーになった14日(本来ならTOHOデー)に「ライトハウス」を見てきた。

サービスデーとあって、けっこうお客さん入っていたけど、エンドクレジットが始まったらさっさと帰る人多数。まあ、わかりますが。

1930年前後にあった、スタンダードサイズよりさらに横幅が狭いサイズ(映画がトーキーになって横にサウンドトラックが入るようになったから)を採用し、モノクロ。映像はなかなかに迫力があり、内容も面白いのだけど、私から見ると、今一つ、突き抜けたものがない。

神話や伝説その他、さまざまなモチーフがところどころに見られるのだが、それが何か有機的に力を持つとか、そういうのが足りない。

公式サイトにはひみつのサイトがあって、そこで解説されているのだけれど、これがインターネット・ムーヴィー・データベースのトリヴィアの完全なパクリ。いいのか?

で、一番肝心なラストの解説が抜けているのだけど、鑑賞後にご覧ください、にもかかわらず、ネタバレなしなのか。ここでは書きます。

孤島の灯台で4週間、2人だけで過ごすことになった老人と若い男。その若い男がしだいに狂気に陥っていく、という話で、この若い男の過去が暴かれたりもする。2人の男はどちらもトーマスという名前なのだが、2人がシンクロするとかいう面はほとんどない。

有機的な結びつきで何かが浮かび上がる、ということを拒否しているのだということはわかる。が、その分、モチーフだけで物足りないと感じる。

老人は海神プロテウス、若い男は人類に火をもたらしたプロメテウスになぞらえていて、老人が裸で立って若い男を見下ろし、目から光線が出るところは笑ってしまった。

鳥を殺したので呪われる、というのはコールリッジの「老水夫」だな。

クライマックスからラストはプロメテウス神話そのもの。

(以下ネタバレ)老人を殺し、灯台の灯に向かう若い男のシーンは「地獄の黙示録」。

そして、火を手に入れた男はプロメテウスと同じように、鳥に肝臓をついばまれる。

というわけで、元ネタあるあるだとふむふむと一応楽しめますが、この程度なの、と思ってしまう。元ネタ気にせずに映像と雰囲気を楽しめる人の方がきっと面白い。

モデルナ接種1週間後

 1回目のモデルナ・ワクチン接種から今日でちょうど1週間。

メモとして経過を書いておきます。

当日 3時間後くらいから腕の痛みが始まる。

2日目 腕がかなり痛む。じっとしていても痛い。そっと触っただけで痛みが走る。発熱等、他の症状はなし。

3日目 腕の痛みはしだいに収まっていくが、両脚が筋肉痛になる。その後、筋肉痛というよりはしびれっぽい痛みに。

4日目 両脚のしびれっぽい痛み。

5日目 両脚は痛みがなくなるが、左足が痛くなる。

6日目 左足の裏と足首が痛い。

7日目 左足の裏が痛い。

8日目(今日) 左足の裏が痛い。そこから左のすね、ももに痛みが広がる。足の裏は筋肉痛っぽいけど他はしびれっぽい痛み。

3日目以降は常に痛いというわけではなく、痛みを意識しない時間もある。姿勢や動作でも変わる。腕以外は痛くて痛くて困るというほどではない。

ネットで調べると、足や脚になんらかの異常が出る人はそこそこいるようだ。特に打った側が痛いとか、湿疹が出たとか。左手がしびれる人もいるようで、やはり打った側に変化が出るよう。

このまま痛みが引かないとしたら、2度目は受けない方がいいのかなあ、8月上旬だから首都圏はパンデミック大非常事態に陥っているかもしれないし。

モデルナだから都内まで行かないといけないのだ。


追記

なんで都内でモデルナにしたかというと、ファイザーの地元自治体の予約システムがポンコツすぎて予約を断念したからなのだ。

書くと長くなるのでやめるが、知り合いの住む自治体(都内と北海道)が2回の接種日がセットになっているのに対し、こちらの自治体はそれぞれ別に予約しないといけない。

私がアクセスしたときは7月中旬以降の予約しかできず、8月は未定だった。1回目予約しても2回目がどうなるかわからない。

さらにひどいのは、最初に接種会場を選ぶのだが、これがやたら多い。そして、その大部分は日程がゼロ。単に接種会場に指定されてるだけで実際には何もやってない。ようやくやってるところを探すと、おおかた埋まっている、というわけだ。

最寄駅から3キロ以上歩かないといけないとか、そういうところしか空いてなかったりする。

こんな具合でうちの団地は予約できない高齢者や障がい者のために自治会が予約代行をしているが、予約日には早朝から長い列ができるらしい。

2021年7月12日月曜日

そうなの?

 ぼったくり男爵の発言についてメディアがわざと意訳している、と批判している記事。

東京五輪にみる翻訳記事の危うさ(鴻巣友季子) - 個人 - Yahoo!ニュース

バッハは首都圏で行われる五輪競技が無観客になるのは残念だと言ったと書かれ、「残念とはなにごとだ」という批判が出たというが、

しかし本人の発言の英文(原文)はこうだ。

"This was a really difficult one and we all regret the consequences for you the athletes but also for the spectators," Bach said from Tokyo in a video message to athletes.

いちおう訳文をつけておく。

「今回は非常に難しい状況下にあり、選手の皆さん、そして観客の方々のことを思うと私たちも遺憾ですが、このような結果(無観客)となりました」と、東京入りしたバッハ会長はビデオメッセージで選手たちにそう語りかけた。

「残念」の部分は、"we all regret the consequences for you the athletes but also for the spectators"。regretとは「遺憾に思う、悔やまれる」という意味だ。

「遺憾に思う」って「残念に思う」と意味がかぶると思うんだが。

このあと、

報道においても非常に重要なことの一つは、「誰が誰に向けて発した言葉か」を明記することだ。この場合は、五者会談の場から選手たちに向けたメッセージだから、「選手のみなさんには気の毒ですが」ということになる。

と書いているのだが、原文見てよ。
「私たちはみな、あなたがた選手たちだけでなく、観客のためにもこの結果は遺憾に思う」って言ってるよ。
ここで選手だけにしちゃうのって、意図的な意訳か?

この言葉から感じられるのは、バッハが選手と観客のことしか考えてないってことなんだよね。
「遺憾に思う」にしても、そういう魂胆への怒りは同じだよ。

そのあとのappreciateのくだりも、五輪関係者の85%がワクチン接種してるのを「ご理解ください」って、日本人はワクチン接種わずかなのに、おまえら85%だから「ご理解」ってなんだよ、っていうのがこっちの感想なのでさ。
appreciateっていうのもいろいろ含蓄のある言葉でしてね。深い理解と共感を求めるみたいなところがあってさ、それを今の日本人に求めること自体が不遜なんだよ。

この記事の書き手はたくさん翻訳出していて、人気翻訳家で有名人だけど、翻訳に問題ありって、かなり指摘されてる人なんだけどね。

ネイティヴのお墨付きかあ。そう言われると黙っちゃう人多いよね。

「スーパーノヴァ」

 今月のファーストデーに見た映画。


コリン・ファースとスタンリー・トゥッチの演技は見ごたえあるし、風景がきれいだけれど、なんとなく自己満映画に見えてしまう。

ラストのファースのピアノ演奏披露会も含めて。

エルガーの「愛のあいさつ」が演奏されるけれど、まあ、イギリスのクラシックというとパーセルかエルガーかブリテンなのだが、プロのコンサート・ピアニストがこれだけ?

主人公がピアニストと小説家というセレブなのもイマイチ乗れない理由。


今月は「ライトハウス」「プロミシング・ヤング・ウーマン」など見たい映画が目白押し。

しかし、緊急事態宣言しても結局、飲食店の禁酒だけで、映画館は普通にやるし(都内は夜9時までのようだ)、大学は試験期間に入るのでどこもオンラインにしない。

五輪無観客のためだけの緊急事態宣言のようだ。

2021年7月11日日曜日

モデルナ接種

モデルナ1回目接種しました。

今のところ、腕の痛みのみ。このあとどうなるか?

2回目は4週間後だけど、接種後1週間くらいで出てくる周回遅れの副反応があるらしい。

やれやれ。

数日前、非常勤講師している某大学と対面授業をめぐっていさかいが起きていて、向こうから恫喝みたいなメールまで来てるんだが、そのあと、なんと、部活で30人以上のクラスター発生。

報道を見ると、なんか、10日間くらい隠蔽してたの?

そんなクラスターあるのにあんな恫喝メールよこしてたの?

知らなかったのかね?

まあ、知らなかったんだろうけど。

恫喝メールのあとは音沙汰なし。

2021年7月1日木曜日

上野動物園6月30日(2)

 ハシビロコウは4羽のうち3羽しか見られなかったが、これは最後に私だけにパフォーマンスしてくれたナイスな鳥。


シャンシャンは4時頃並ぶとだいたい起きてきたところなのだが、29日は櫓から降りてきて奥の方で座って竹を食べるところだった。30日はもう少し早く並べば櫓から降りて前の方に来たところが見られたのだが、ハシビロコウ先生のパフォーマンスがあったので、ちょいと遅れてしまい、人と人の間から前に出ているのがちらりと見え、それからお尻をすりすりしているのがちょっとだけ見えた。あとは例の奥の定位置で食事。2日間でこの定位置の食事を4回見たなあ(あと2回は後ろ向きに寝てた)。

30日はシャンシャンに並ぶ人がいつもより多い感じがして、その分、西園がガラガラだったりと、数少ない整理券ゲット組がシャンシャンに並んでばかりいるのだろうかと思うと。

アルンはこの日は1回しか見なくて、ぐっすりお休み。

最後は猿山とその近くの他の猿たちを見る。



遅い時間になると他の猿たちは後ろの寝室に入るのだけど、このときはアビシニアコロブスの赤ちゃんはいなかった。

もう一度猿山に戻ると、子猿の姿がない。たぶん、山の裏にいるだろうと思って、裏がかろうじて見える端の方へ行くと、見えた。3匹でじゃれあっている。


三つ巴の団子状態。

閉園時刻が近づき、サン・サーンスの「白鳥」が聞こえ始めたので、西園へ。
いつもは東園の門から帰るのだけど、今回は西園の弁天門から帰ることにした。

そのおかげで、双子のパンダの赤ちゃんの掲示を見られた。




弁天門を出る前に見る最後の動物は、飛べないオオワシ。

門を出たあと、不忍池から動物園を望む。


ジャカランダの花がまだ咲いていた。動物園のすぐ外の道から。

そのあと、なんとなく谷中を散歩していたら、なつかしいヒマラヤ杉が枝を落とされて骸骨のようになっていた。


近くのお寺の門に貼ってある掲示。枝はいつ切られたのだろう。

というわけで、コロナで休園の分、期限が延長された年間パスポートもついに6月30日で切れ、当分自粛、のつもりだけど、やっぱり会いたい動物はたくさんいるなあ。整理券取るのが大変だし、コロナ感染拡大中だし、五輪の時期は絶対都心には行きたくないけど、いろいろ悩ましいのである。

追記

2016年1月に書いた、映画「の・ようなもの のようなもの」のロケ地の紹介にヒマラヤ杉の写真がありました。

さーべる倶楽部: 谷中写真集~映画によせて (sabreclub4.blogspot.com)

ヒマラヤ杉剪定についてみなさまへのお知らせ – 一般社団法人谷中ヒマラヤ杉基金 (yanakatown.org)

ヒマラヤスギ、幹の一部折れる 谷中のシンボル 樹齢100年:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

上野動物園6月30日(1)

 実は6月30日で年間パスポートが切れるので、そのあとは当分自粛しようと思いながら出かけた。


シャンシャンは3回見たが、例によって食べてるか寝てるか。しかし、シャンシャンの列がすごいというか、パンダのもりが閉まっているせいかここに人が集中してる感じ。シャンシャンを何度も並んで見ているような人が多そう。

アビシニアコロブス。赤ちゃんは中央に。


前日行かなかった西園へ。カンガルー。

パンダのもりが閉園なので、西園はほんとに人が少ない。パンダのもりは冬に比べて森らしくなった。

レッサーパンダは外と室内を行ったり来たり。


キリンの親子。


フォッサ。アジアの動物園ではここしかいないそうで、このフォッサはもう15歳だから、とスタッフが言っていた。

シロクロエリマキキツネザル。


ワオキツネザル。手前はオブジェ。



西園の休憩所のシャンシャン肉みそうどんを食べてみる。

おいしかった。さるやまキッチンのタケノコ入り肉うどんより濃厚な味。

東園のシャンシャンをもう一度見に行こうとしたら、ハシビロコウが羽ばたいたり跳んだりしてくれた。人気のハシビロコウなのに、お客さん全然少なくて、このときは私しかいなかった。



このあと、東園へ行ってシャンシャンの観覧列に並ぶ。

上野動物園6月29日

 今週は29日と30日の整理券をゲット。

上野駅構内。



シャンシャンは食べてるか寝てるかでした。

ホッキョクグマが魚をゲットした瞬間が写る。

餌の入った赤い容器をくわえて上がる。

涼しそう。この日は午前中は雨だったけれど、午後は日差しもあった。

マレーグマ。

アメリカバク。

ニシゴリラ。真ん中奥に授乳する母ゴリラが。

5頭が集まる。

ハンモックに乗るリキ。


餌をもらうオットセイ。

真ん中に注目。


アビシニアコロブスの赤ちゃん。

仲のよい子猿。オスの方がメスによく乗っかるんだけど、カップルなのか?

この日はシャンシャンと子象のアルンをそれぞれ3回見た。アルンはうろうろしていたり、寝ていたり。寝てる時に突然鼻を持ち上げたりして、魅せる。

この日は東園だけで西園へは行かず、ゴリラの写真をたくさん撮った。なぜか私は動物の動きがわかるのか、リキが移動したのを見て、私も移動したら、そこには人間は誰もいなくて、しばらくの間、私一人でリキを見放題だった。