している人がいたのかあ。
このツイートから始まるスレッド。
この人は私より10歳くらい年下なのだが、非常勤講師を非常にたくさんやっていて、研究の世界でもご活躍なので、非常勤講師をしているけれどすでに研究の世界からは去っている私に比べたら相当によく大学の世界を知っていると思われる。
そういう人が、自分が専任になれないと思ったときに、これからは専任も非常勤と同じようになるだろうと思ったのか。
うーん、わからん。
少なくとも私はそういう感じはしていない。
この人はそのあとのツイートで、専任がカチンと来るようなことを非常勤が言ってしまう、みたいなことを書いているが、私は専任と非常勤の間にはとても高い壁があって、その壁の中と外では世界が違うと思っているので、専任がカチンと来ることを常に思っている非常勤である。
だって、非常勤講師に奴隷労働させているから彼らは年収1千万とかもらっているのではないのか。
それは大学だけではなく、どの業種でもそうなのではないか。
正規の人たちはそれでも仕事が大変で、とかいうけど、非正規の奴隷労働があるおかげで正規はまともな収入を得ているのではないのか。
非正規と正規が協力して戦わなければ、とかいうけれど、私は正規は敵だと思っているところがある。
だって、正規が非正規のために何かすることなんてあるのか。
私が大学院生だったときに、専任になっていった人たちは、壁を超えていった人たちで、壁を超えるのに必要なのは性別やコネだった。
大学院時代、全然授業に出なくて、論文も書かない女性が、MARCHの上の方の大学に就職した。その人は親が国立大の教授だった。他の女性の院生はオーバードクターをして、論文を書いて、非常勤講師をして、やっと就職するか、就職できないかだったのに、その女性は博士3年目で、論文は修士論文だけで、教歴もなく就職できた。父親が大学教授だからだろう、というのがもっぱらの噂だった。
その人はとにかく論文を書かない人で(書く人のことを、あんなひどいものを書いて、とバカにしていた)、就職しても論文を書かないので、60歳になってもまだ准教授だったが、さすがにそれはまずかったのか、紀要に論文を書いて教授になっている。
今はネットで研究者の略歴はすぐにわかるのだが、その人はMARCHの大学に就職が決まった直後に別の大学の非常勤講師をしていたことがわかった。就職が決まってから着任するまでにしっかり教歴を作ってもらえたのだ。
そういうのを見ていたので、就職できる人とできない人の間には大きな壁があって、それを超えるのに必要なのはコネなんだ、親なんだ、と思った。
あれから何十年もたって、少しは変わったかと思ったのだが、正直、あまりそうは思えない。そして、専任が非常勤と同じになるなんてとても思えない。だから、あのツイートの人の予想は完全にはずれると思う。