私の人生は、だいたい次のように分けられる。
1 家族と同居時代 1954年~1977年
2 K荘時代 1977年~1984年
3 M荘時代 1985年~2007年
4 地域猫時代 2008年~2023年
1は悲惨だった。うちの家族は借金まみれ、母親は家族を捨てて逃げ、父親は失業、私は借金取りとの戦い(相手はヤクザだった。私はケンカは強い。女子高生がヤクザと怒鳴り合ってケンカしていたのである)。父が亡くなり、自立して、ようやく自分の生き方ができるようになる。
2はよい時代だった。大学院に合格し、評論家デビューできた。
3もよい時代が続いた。評論家としていろいろ書けたし、翻訳書も出た。
4は仕事にかげりが出た時代だったけれど、某所の地域猫と親密な絆が生まれ、それが斜陽の私を支えてくれた。2023年4月1日、猫の死去により、この時代が終わる。
2012年の頃のブログを見たら、映画関係の仕事がなくなったことへのあせりが多く書かれていた。確かにこの時期から映画の仕事が激減し、やがてまったくなくなった。非常勤講師は2011年の段階ではそこそこあったが、その後減っていき、ついに1か所になってしまった。
その1か所を雇い止めになりそうになり、非常勤講師組合に入ったのだが、そこの組合費が高い。向こうは世間の組合費よりは相当に安いと言っているが、非常勤講師はたくさんやっている人はともかく、少しでなんとかまわしている人もいるわけで、そういう人にとっては組合費は高い。しかし、入っていないと雇い止めのときに助けになるところがないわけで。
今年から組合費が年収の2パーセントを超えることになり、どうすべきか迷っている。やめたらとたんに唯一の非常勤講師をクビになるかもしれない。保険として入っておくべきか。しかし、雇い止めになりそうになったとき、組合は助言はしてくれたが、実際の行動は何もしてくれない。結局、私の抗議で撤回されたので、どの程度役に立つのかはわからない。なんにしても、ほんとうに困っている人にとっては組合は役に立たない。ただ、組合があるので簡単に雇い止めができなくなったのは事実である。