木曜日のマウリッツハイスが物足りなかったので、連ちゃんで、金曜は西洋美術館のベルリン国立美術館展へ行ってきました。
公式サイト
http://www.berlin2012.jp/tokyo/index.html
西洋美術館前の写真(私が撮ったのではありません)。
フェルメールの「真珠の首飾りの少女」初来日、レンブラントの「ミネルヴァ」初来日、と銘打っています。「真珠の首飾りの少女」はこれね。
そして、なぜか、レンブラントの「ミネルヴァ」の画像はネット上に見つからないのです。
レンブラントというと、「夜警」のせいか、おっさんばっかというイメージでしたが、ミネルヴァは女神。そして、マウリッツハイスの方からは「スザンナ」という絵が来てまして、実は私はマウリッツハイス展の中ではこれが一番気に入りました。が、絵葉書がない! 絵は女性の裸身がもっと光り輝いていて、この画像ではイメージが伝わりません(公式サイトにある画像が元の絵に近い色合いです)。
マウリッツハイス展のスザンナ。
さて、ベルリンの方ですが、彫刻が多くて、これがすばらしくて、大満足です。特に2番目の部屋にあった、菩薩のような微笑を浮かべる女性の彫刻がすばらしい。絵葉書ほしい、と思いましたが、絵葉書になってなかった。彫刻、あれだけ多いのに、絵葉書になっているのはほとんどなくて、がっかりです。
彫刻は360度ぐるりとまわって見るのが基本ですが、この展覧会の彫刻の中には、しゃがんで下から見上げると面白いのもあって、なかなか楽しめました。ほかの人たちも一応、まわりをまわったりしていましたが、しゃがんで見てるのは私だけだった。
そして絵画。ベラスケスがあったのがうれしかった。公式サイトにも画像が出ています。
フェルメールの「真珠の首飾りの少女」の前はやはり大混雑で、なかなか人が動かない。「耳飾り」と違って、こっちは特に行列させたりはしてないのですが、人が動かないとどうしても人がたまってしまい、係員が動いてくださいという一幕も。ただ、この絵以外はそれほど人がたまることはなく、そこそこ混んではいましたが、わりと自由に見られました。金曜は夜8時までなので、6時半頃に入り、ぎりぎりまでいましたが、閉館15分前くらいになると「首飾りの少女」の前もわりとすいています。西洋美術館は逆走可能(いや、走ってはいけませんが)なので、ひととおり見てからまた引き返して、気になる絵をいくつか再見したあと、最後にこの絵をもう一度じっくり見ました。
「首飾りの少女」は、光の射す窓の前に人物がいるというフェルメールの定番の構図で、「耳飾りの少女」よりもフェルメールらしさが味わえます。部屋の中にいろいろな物が置いてあって、それが何を意味するのか考えるのもまたフェルメールの面白さで、それに比べると、「耳飾りの少女」はアイドルのブロマイドみたいな感じ。少女も「首飾り」の方が自然です。
というわけで、私のお薦めは「真珠の首飾りの少女」のベルリン国立美術館展。展覧会全体としても、こっちの方がテーマがあって、作品も数が多く、見ごたえがあります。絵葉書もたくさんあったので、6枚も買ってしまった。カタログほしかったなあ。企画展のチケットで常設展も入れるので、また行くから、そのとき買ってもいいんだけど(あの女性の彫刻を2方向から撮った写真が載っている)。
ところで、上野駅の公園口を出て、東京文化会館の前に行くと、あの「真珠の耳飾りの少女」のマウリッツハイス展の大きなポスターが柱に貼ってあります。あれは、「耳飾り」を見に来た人が文化会館前の西洋美術館の「首飾り」の方に行ってしまうのを防ぐためだろうか。東京都美術館はちょっと奥まったところにあるのでねえ。