2013年10月5日土曜日

考えさせられる記事

神奈川県で踏切内で横たわっていた老人を助けようとした女性が死亡した事故についての神奈川新聞の記事。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131005-00000018-kana-l14
非常に考えさせられる記事なので、貼っておこう。

そしてまた、次のような事故もあったということを。今度は東京新聞。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2013082902000171.html
認知症の91歳の男性が線路内に入り、死亡、鉄道を停めたことに対する損害賠償が遺族に請求され、裁判になり、遺族は認知症患者を監視する義務があったとして遺族に損害賠償を払えという判決が下された。遺族は控訴している。(監視のことを見守りと書いているが、監視と書いた方がこの問題の本質が見えるはず。)

最初の神奈川県の事故では老人は助かったのだが、自殺未遂では、という説もある。おそらくこの老人に損害賠償請求がされるだろうが、自殺しようとした(?)老人をさらに追い詰めることになるのかも。家族はまた損害賠償請求されたらたまらないので、老人を閉じ込めて監視せざるを得ないかもしれない。つまり、認知症の人や自殺しそうな人はみんな閉じ込めておいた方が電車も停まらず、社会は安心、だから家族はしっかり監視せよ(国が監視してくれない)というのが日本社会なのだな。まあ、国がそういう人を閉じ込めて監視っていうのもまた問題だろうけど、家族に頼るのはもう無理よ。

最初の記事の中に、新大久保で起こった、線路に転落した人を助けようとして韓国人留学生と日本人カメラマンが飛び降り、3人とも死亡した記事が出ているが、このときも、最初に転落した人(酒に酔っていた)の遺族に電車を停めたことに対する損害賠償請求がされたそうだ(その人が悪いのはわかるが、遺族に、というのが常に引っかかる)。
この新大久保の事故では、その後、線路に転落するとそれを知らせるマットが敷かれたそうで、事故後、そこに転落して助かった人がいた。あと、駅で酒を売るのも禁止になったはず。