7月があまり梅雨らしくなかった反動か、このところ梅雨のような日々。
雨だから近くの公園に、「言の葉の庭」のように金麦と明治ミルクチョコレートを持っていこうかな、と思ったが、別にビール飲みたくないし、チョコ食べたくないし、と思ったのでやめた。
夕方、郵便局へ行って用を済ませ、図書館で本を借りる。ハヤカワポケットミステリがたくさんある図書館だ。
先週の木曜日に試写を見たあと、川崎チネチッタで「君の名は。」を見たことを書いたが、その試写が実はトム・フォード監督の新作「ノクターナル・アニマルズ」。原作はオースティン・ライトの「ミステリ原稿」(原題は「トニーとスーザン」)。トム・フォードの映画化の話を聞いたときにこの図書館で借りて読んだけれど、映画を見たら原作とかなり違っていた。しかし読んでから日がたっているので、もう一度読んでから記事を書こうと思い、図書館へ行くとあった。
このハヤカワポケットミステリの「ミステリ原稿」は日本ではあまり売れなかったようで、だいぶ前に絶版。映画にあわせて「ノクターナル・アニマルズ」と改題されて文庫で出るようだが、映画公開はしばらく先なので、文庫もその頃になるだろう。というわけで図書館が頼りの原作。
で、ついでにモーリス・ルブランの「ルパン、最後の恋」とデイヴィッド・グーディスの「ピアニストを撃て」と「狼は天使の匂い」を借りる。いずれもハヤカワポケットミステリ。
グーディスの2作はフランス映画で有名なので、昔から翻訳があるとばかり思っていたのに、奥付を見ると2000年代はじめの出版で本邦初訳。昔、ルネ・クレマン監督の「狼は天使の匂い」が公開されたときにハヤカワ文庫から本が出たとばかり思っていたのだけど、それはセバスチャン・ジャプリゾの脚本の翻訳だったらしい。
「狼は天使の匂い」はとても好きな映画で、ティサ・ファローが荒くれ男をフォークでぐさっと刺すシーンを今も覚えている(原作にもあった)。ロバート・ライアンがかっこよかった。映画化は「不思議の国のアリス」を連想させる内容だったように記憶している。
「狼は天使の匂い」の原作は私好みの世界だった。作風も好みだが、「ピアニストを撃て」ともども日本では映画化されても翻訳されなかったので、受けない作風だったのだろうか。借りてきた2冊も初版だけどきれいで、あまり借りられてないのが明らかだった。
追記 記憶違いの可能性があるところを削除しました(8月25日)。