「チタン」と同じころに公開されたけれど近場でやってなくて、近場に来るのを待ってやっと見られた「アネット」。
今日からなのだけど、1週間のうち3日は音感上映、最近流行の音量を上げる上映で、音量より音質にこだわる私はその種の上映は見る気がしないので、通常上映の初日に出かけた。
レオス・カラックス、久々~というわけで、期待していたのだけど、はっきり言ってつまらん。
長いわりに中身ないし。
ストーリーとかアイデアとか既視感バリバリで、新しいものがなく、カラックス、年とったんだな、と思った。
全体としてはメタフィクションっぽいのだけど、もっとメタフィクションをつきつめた方がよかった。すべてが中途半端な出来栄え。
「チタン」と比べるのはなんだが、「チタン」が理想の父の物語だったのに対し、「アネット」は悪い父、ダメな父の物語。しかし、「チタン」がしっかり父と「娘」の物語になっていたのに対し、「アネット」は父ものとしても中途半端だし、幽霊ものとしても中途半端だし。アネットが生まれてからつまらなくなるのも救いようがない。