「The Hanging Tree」読み終わりました。
やっぱり第1作「Starvation Lake」の二番煎じという感じでしたね。ただ、最後の30ページくらいは、死んだ女性の悲しい過去と、彼女と関係のあった女性たちの業のようなものが感じられて、ちょっとよかったかな。ただ、そこまでは、第1作の**を利用した組織が、@@を利用した組織に変わってるくらいでね(うーん、二番煎じ)。新しい登場人物も、第1作の登場人物と同じパターンで、名前が変わっただけみたいでした。
デトロイト・レッドウィングスがやたら出てくるのは、やっぱり人気チームを出さないと、というのがあったのかな。でも、ホッケー的には前作の方が断然、面白かったです。
そして、第1作の冒頭のプロローグ、第2作でもやっぱり無関係です。あれはいったい、なんだったんでしょうね。あそこだけ三人称なんですけど。
で、結論としては、第1作の方がホッケー的によい分、上だったな、というところです。第2作はホッケーは、新しいアリーナ建設への期待とか、子供をNHLに入れたい親とか、そういうオフ・アイスの話ばかりでした。オン・アイスでは、著者の予告どおり、主人公はゴーリーをやめてフォワードになってましたが、後半、やむなくゴーリーに戻るシーンがあるんだけど、ここのホッケー・シーンは、「スラップ・ショット」のハンソン兄弟的な乱闘ギャグというか、足にパックをぶつけられた主人公が、仕返しに相手(恋仇でもある)の急所をゴーリー・スティックでぶん殴り……という、邪道な展開でしたね。もう、マジメにやれ! しかし、おじさんホッケーのレフェリーが高校生というのも笑えた(乱闘とめられない)。
あと、第1作でも思ったのだけど、まわりは事情を知ってるのに、なぜか主人公だけが知らないという状況がここでもあるのですね。特に母親が何でも知ってるんだけど。こんなに鈍感な主人公がよく新聞記者なんかやってるなあと思ってしまいます(第2作ではあちこちで女に助けられている)。まあ、記者としての主人公も突っ込みどころ満載ではあるのですが、ホッケー以外は突っ込んでも面白くないのだ。