2014年4月17日木曜日

笹井氏会見

スタップ細胞ねつ造問題で、小保方氏の理研の上司、笹井氏が16日、ついに会見。
私はエドモンド・ヒラリーのエヴェレスト初登頂についての映画の試写に行ってたのでリアルタイムで見ることもチェックすることもできませんでしたが、そのまとめはこちら。
http://matome.naver.jp/odai/2139762883405087101
ここにあるように、責任逃れと言い訳の会見だったようです。3時間もあって、見ていた人は「眠い」と書いている。理研、小保方氏に続いて、またしても中身のない会見だったよう。
最初に要旨が書いてありますが、自分は最終段階で論文書くのを手伝っただけ、全部若山氏が悪い、と言っているみたいです。
若山氏というのは現在山梨大学教授で、2011年に理研でリーダーをしていたときに小保方氏を客員研究員として採用、スタップ細胞の研究を始め、スタップ細胞ができたみたいだったので小保方氏と連名で論文を書き、ネイチャーに送ったが却下。その後、論文をネイチャーに通すために笹井氏などが加わり、一方、若山氏は2013年春に山梨大学へ。それから1年近くたった2014年1月末にネイチャーに論文が出るのですが、若山氏はこの論文を掲載直前になるまで見ることができず、直前だったので自分が関与したところだけチェックしたとのこと。
そして、ネイチャー論文が出た直後からねつ造・改ざん・剽窃が次々と明らかになります。その頃から小保方氏は雲隠れ。理研も表に出てきて説明しない。そんな中、山梨大の若山氏だけが表に出て解説し、小保方氏を擁護していたのです。
ところが、ネイチャー論文の画像が小保方氏の早大の博士論文の無関係な画像のコピペであったことが判明。それを知った若山氏は、この画像は理研の勉強会で見た画像であることを思い出します。勉強会からすでに博士論文の画像を使い回しして、さらにネイチャー論文にまでコピペしたと知った若山氏は「信じられなくなった」と言って、論文の撤回を共著者たちに呼びかけます。
それを知った小保方氏は若山氏をののしったとか伝えられていますが、小保方氏はその後、疑惑の責任は若山氏にあるような見解を公にします。
小保方氏の会見では、彼女は自分の未熟さを謝罪し、理研の悪口は決して言いませんでしたが、若山氏に対してだけは、ネガティヴな発言をしていました。そして、若山氏が悪いといわんばかりの文書を発表したので、このままでは若山氏が悪者にされてしまう、若山氏も記者会見すべき、という意見も出てきたほど。
そして、今回の笹井氏の会見では、笹井氏はどう出るかな、と思っていたら、案の定、若山氏に責任なすりつける発言ですね。で、小保方氏には同情するような発言も。ただ、笹井氏は基本的に理研の発表に沿う発言をしているようです。
これまでの報道では、小保方氏は最初は若山氏のラボに入ったが、スタップ細胞成功に見えたので笹井氏がユニットリーダーに抜擢、その後は笹井氏が小保方氏と密接につながっていたので、笹井氏が小保方氏の黒幕だろうと言われていました。しかし、今日の会見では、自分は最後にちょっと手伝っただけ、彼女の上司は若山氏だよーん、と言って逃げようとしているようです。ノート見てないけど、それは若山氏が見るべきだよーん、とも。
自称ケヴィン・コスナーで、「ボディガード」のように小保方氏を守る、と言ってたのはなんだったのだ。あと、小保方氏を割烹着やピンクの研究室で売り出そうとしたのも笹井氏だという話だったが(このときには若山氏はもういなかった)。
若山氏は、「ハゲに悪い人はいない」を地でいくような、見るからに善良そうな誠実そうな人なんですね。小保方氏も理研もだんまりを決め込んだときに若山氏は一生懸命誠実に答えていて、最初は小保方氏を擁護したりもしていたが、途中でおそらく彼女にだまされたとわかったので、真相究明の方向に向かったのですが、小保方氏にとっても理研にとっても若山氏は邪魔者かもしれない。理研はうやむやにして時間稼ぎしようとしているのは明らかだし。
以前から、私は小保方氏と理研は同じ船に乗っていると思っている、と書いていますが、最終的には小保方氏は理研と和解し、解雇ではなく、自ら退職という形に持っていくと思います。笹井氏も辞職するのでは、と思ってましたが、自分は最後のところしかかかわってない、と言ったということは、自分にはたいした責任がないからやめない、ということでしょうね。
とにかく、理研と小保方氏がグルで、若山氏を悪者にして逃れるなんてことがあったら、真実を追求する科学者の正義が踏みにじられることになります。そんなことだけは絶対あってはならない。つか、この辺で若山氏の逆襲があってほしいです(若山氏を支持する人は多いと思う)。
それにしても、とんだケヴィン・コスナーだったなあ。本物に謝れ。


あ、ヒラリーのエヴェレスト初登頂の映画ですが、「ビヨンド・ザ・エッジ」というタイトル(ザじゃなくてジだろ、という突っ込みはなしで)。最初「天空の頂き」という邦題をつけたのだが、本国から原題のままでと言われたので変えたのだそうです。
当時の貴重な映像や関係者の発言に加え、役者を使った再現映像でエヴェレスト初登頂を描いていきます。ヒラリーとともに初登頂したシェルパであり登山家でもあるネパール人テンジン・ノルゲイもヒラリーと対等の扱いで描いているところが好感が持てます。
ただ、この映画、3Dにする意味があったのだろうか? 過去の映像は全然3Dじゃないし、再現映像も3Dだからすごいという感じではない。「ライフ・オブ・パイ」や「ゼロ・グラビティ」は3Dの映像が生かされていたが、この映画はヒマラヤが立体的にとらえられているとは言い難い。手前と奥の方にそれぞれ絵がある、という程度の立体感なので、3Dというよりは2Dの絵を2枚置きましたというふうにしか見えないのだ。いわゆる飛び出してくるタイプでもない。一番3Dなのは日本語字幕だったりして。
その上、配られたメガネがものすごく使いづらく、「ライフ・オブ・パイ」や「ゼロ・グラビティ」のときのメガネのよさに比べてかなり悪い。メガネにもずいぶんと差があるものだ。