「美味しんぼ」の事件について、やっと、私がうなずける意見が出た。
科学・医学的に間違ったことを書いている文学・漫画など山ほどあるのだよ。美味しんぼという1漫画に鼻血を書かれたくらいで、政治家から地方自治体までうろたえるほど福島の状況に自信がないという日本社会の状況のほうが根本的におかしいのではないか。
Masahiro Ono 小野 昌弘 (@masahirono) https://twitter.com/masahirono/statuses/467325980252864512
放射能の低線量被ばくで鼻血というのは間違い、というのはあちこちで書かれていて、実際そうらしい。が、その一方で、被ばくを鼻血で表現する映画がかなり前からたくさんあるという指摘があり、映画が間違った描写をしてきたので、そういう先入観が植えつけられた可能性が高い。
放射能に関しては、映画は間違いだらけってのは、インディ・ジョーンズが冷蔵庫に入って被ばくを免れるというシーンがあったりして、けっこうあるものなのだ。
このインディ・ジョーンズと冷蔵庫のシーンはあちこちで突っ込みがされたが、アメリカの話なので、問題にはならなかった。自分に関係なければ問題にしないのが人の常なのだ。
「美味しんぼ」については、漫画を読んでないので何も言えないのだけれど、今回の騒動は騒ぎすぎだと思っていた。そもそも、20万部くらいしか出ていない雑誌を大々的に取り上げたから騒動になったので、もともと、編集部も作者も、このくらいの雑誌なら悪影響はない、もともと「美味しんぼ」は継続的に福島シリーズをやってきたので、この漫画の読者ならわかってくれる、という考えがあったのだと思う(でも、下の記事にあるように休載予定だったとしたら、覚悟をもってやったということなのかな)。
結局、「美味しんぼ」は休載になってしまったようだ。ツイッターでは作者をリンチしろなんて書いた人もいたし、これだけ騒ぎになると、同じ雑誌に載る漫画家も迷惑だし、やむを得ないでしょう、と思ったら、休載は最初から決まっていたとのこと。
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それより、上からの圧力で掲載誌が書店に置いてない、などというデマを流したブロガーがいて、これは全国から反論のコメントが出ているが、そのコメント欄に、圧力で書店に出さないようにすべきだ、という意見がちらほらあったのが気になった。
(5月17日午後1時記)