2021年10月10日日曜日

「アナザーラウンド」

 他の映画館では9月に公開されていますが、ここでは10月9日から。初日に行ってきました。

のっけから若者たちが一気飲み大会。急性アルコール中毒で死ぬぞ。しかも、大学生かと思ったら高校生じゃないか。そのあと、職員会議で、生徒にお酒を禁止してもだめでしょうとかなんとか。なんだこれは?

最後に日本語字幕で説明が出るのだが、デンマークでは16歳からお酒が買えるのだと。そのあと、ロビーに貼ってあったプレスシート見たら、家飲みなら16歳未満もOKなんだと。

デンマーク、大丈夫か?

そのあと、今度は中年の男性教師4人が、アルコールの血中濃度が0.05%が最もいいということを証明しようという実験を始める。朝から酒飲んで血中濃度を0.05%にするのだ。マッツ・ミケルセン演じる歴史教師は授業がだめだめで、保護者と生徒から苦情が来ていたのだが、お酒飲んで授業すると面白くて生徒に大受け。本人も久しぶりに教えるのが楽しかった、と生き生きしてしまう。他の教師たちもよい効果が。

そこで、血中濃度をもう少し上げてみよう、ということになり、これも大成功。

それでは血中濃度を最大限に上げてみよう、という実験を、これはもちろんプライベートでやり、悲惨な結果になったので、実験はこれで終わりにする。

が、これで終わりにはならず、悲劇が起こるのだが、全体としては、お酒は適度に飲むとよい、飲みすぎはNG、というお話。

しかし、日本では世間の目がきびしく、外ではお酒が飲めないので、教師は生徒が帰ったあと、職員室で宴会してたりするのに(今は知らんが昔はそうだった)、デンマークでは教師が外で酔っぱらって迷惑かけたりしてるのだから驚く。

実験といえば、監督のトマス・ヴィンターベアは90年代にドグマという実験的な映画をデンマークでやって、ラース・フォン・トリアーと他の2人の計4人がドグマの監督として名を残しているようだが、このドグマの実験の4人の監督と、映画のアルコール血中濃度の実験をする教師4人が重なるのだろうか、と興味を持った。

ドグマというのは映画から人工的な部分をなるべく排除するという手法なのだが、私の記憶ではヴィンターベアが一番このドグマをやってた気がする(確認してません、すみません)。なので、お酒の実験を言い出す教師がヴィンターベアで、マッツ・ミケルセンの教師がトリアーかな、と思った。というのも(以下ネタバレ)、実験のせいでアルコール依存症になってしまった教師が死亡したあと、妻にあいそつかされたミケルセンのスマホに妻から和解のメールが届く。死んだ教師は生前、ミケルセンと妻がよりを戻すよう応援すると言っていたのだ。彼が死んで、夫婦の仲が戻るというのは、あれですよ、トリアーの「奇跡の海」と「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と同じモチーフ。

まあ、それはともかく、高校生が酒飲むの当たり前な世界なんで、これ、デンマーク以外の国で高校生以下に見せて大丈夫なんですかね?


話変わって、上野動物園の双子のパンダの名前が決まりました。

上野駅構内の写真。乗り換えただけで駅の外には出てません。


シャオシャオもレイレイも漢字がむずかしいな。

シャオシャオは子象のアルンと意味が同じじゃないの。中国語とタイ語の違いだけで。