国立映画アーカイブで見た「バリー・リンドン」は退色がかなり気になったので、クライテリオン・シリーズの4Kブルーレイをアマゾンで購入。が、コンビニ受取にしていたのですぐに受取に行かず、1週間近くたって受取。その上、手に入れてもすぐに開けず、1週間以上たった今日、やっと開けて見てみました。
3時間もあるので全部見るわけにもいかず、チャプタースキップしながら拾い見しましたが、期待に違わず映像がきれい。特にフィルム上映で退色が気になった赤と青が4Kで鮮やかによみがえり、イギリス軍の赤い軍服をはじめ、至るところで美しい赤がよみがえっています。
青についていえば、バリーとノーラがトランプをしているシーン、背景のブルーが昔の記憶どおりだった。そして、クライマックスの決闘シーン。ここは青の色調で撮られていて、バリーの青い服と、壁の細長い窓からもれる青い光が記憶どおりによみがえっています。
ああ、やっと。
もちろん、フィルムのよさはあるのでしょうが、色があまりに記憶と違いすぎた。
国立映画アーカイブの上映では2か所、音楽がゆがんでいる箇所がありましたが、もちろん、ブルーレイではありません。映画館で見たときも記憶にないので、あれはあのフィルムだけの問題なのでしょう。
ディスクは本編と特典映像の2枚組、そして、50ページほどの立派な小冊子もついています。高かったけど、その価値はあった。
今、「テス」の4Kが映画館で上映されていますが、ほとんどの映画館が2Kの上映で、関東だと4Kは横須賀と、埼玉県の川越の近くでしかやらない。それならブルーレイで見た方が、と思ってしまうのですが、日本で出ているブルーレイのほかに、「バリー・リンドン」と同じクライテリオンから出てるのがあって、こっちの方が充実してそう。でもまあ、「テス」はブルーレイ持っていたいほどの映画ではないので。
追記
「バリー・リンドン」は昔見たときにほとんど全部わかってしまって、あとから見て新しい発見はあまりない、と以前、書きましたが、今回、国立映画アーカイブとブルーレイで新たにわかったことが2つ。
1つは、ライアン・オニールとレオン・ヴィタリが左利きだということ。これはもともと俳優がそうなのか、役がそういう設定なのかはわかりません。オニールは他の映画見ればわかると思うけど。決闘シーン、右利きだと映像が左右反転のような感じになると思うので、これはもしかして重要かも。
もう1つは、ピエール・フルニエのヴィヴァルディの演奏が使われていたということ。昔、映画館で見た頃はクラシックのアーティストに疎くて、フルニエの名は知りませんでした。