(冒頭のヘレンとパリスの駆け落ちについて追記しました。)
アーサー王伝説に登場するアーサーの甥で円卓の騎士の1人、ガウェインと緑の騎士の物語を描いた中世の詩、「サー・ガウェインとグリーン・ナイト」を自由に解釈した映画化。
流山おおたかの森で見ました。恒例のイルミネーションと、書店に飾ってあったすずめの椅子と猫。
「グリーン・ナイト」は、これはもう、私の世界なので、ネタバレ全開で解説していきます。
まず、ネタバレなしのポイント。
デイヴィッド・ロウリー監督の映像がすばらしい。円をモチーフにした映像はアーサー王の円卓であり、魔女の儀式の形でもある。
ジョン・ブアマンの「エクスカリバー」の影響を受けているので、比較するとわかりやすい。ロウリーはこれと「ウィロー」の影響を受けたらしい。
キツネがかわいい。で、キツネがしゃべると「名探偵ピカチュウ」になってしまう。
途中、カメラが180度回転して天地がさかさまになり、そのあとたどり着いた館で、ガウェインの肖像画がさかさまになっているシーンがあるが、これはタロットの吊るされた男。このタロットの意味については、以下のサイトが詳しい。
タロットカード【吊るされた男(ザ・ハングドマン)】の意味!恋愛/仕事/問題などの解釈も│電話占いおすすめ情報比較サイトキャラミル研究所 (jingukan.co.jp)
ほかにも解説しているサイトがいくつもありますが、要するに、これは努力、忍耐、自己犠牲を表す。で、正位置と逆位置についての解説も上にあるけど、ガウェインは逆位置の状態で、正位置にならないと騎士としてふさわしい人になれないのですね。それを表す天地逆転の映像とさかさまの肖像画だと思われます。最後の方のシーンで、さかさまでない肖像画が出てきますが、タロットの吊るされた男の場合、吊るされているのが正位置なので、最後の方のシーンのさかさまでない肖像画は逆位置ということになります(ややネタバレ気味)。また、木の緑についての解説も興味深いです。
以下はネタバレ全開でストーリーや人物を解説。