2022年11月12日土曜日

借りている本

 図書館から借りている本。


左上 ジャン・コクトー全集(戯曲)

右上と左下 アニー・エルノーの「シンプルな情熱」と「嫉妬」。

右下 ウォルター・テヴィスの「ハスラー」。

コクトーはアルモドバルの「ヒューマン・ボイス」の原作の戯曲が入っているが、まだ読んでいない。他はすべて読んだ。

エルノーの2冊、「嫉妬」の方には映画化された「事件」(映画邦題「あのこと」、来月公開)も収録。「シンプルな情熱」も映画化されたが、見ていない。

エルノーの2冊は、100ページほどの中編が3作なのだけど、この3作を読んだだけではなぜこの作家がフランスで人気があって、ノーベル賞を受賞するほどなのかはよくわからない。おそらく、初期の両親を描いた小説などが高い評価を受けているのではないかと思うので、そちらを読もうとしたら図書館では予約中。予約数は少ないので、そのうち読めるでしょう。

「ハスラー」は映画の原作で、おおむね原作どおりなのだけど、エディがケンタッキーの金持ちと勝負に行くあたりからが映画とは違っている。ここは映画の方が断然いい。

続編映画の製作にあたり、テヴィスが続編「ハスラー2」を書き、日本ではこちらの方が先に翻訳されているのだけど(読んでない)、映画とはだいぶ違うようだ。原作は完全に前作の続きのようで、それだと映画の続きとしては合わないところが出てくるのではないかという気がする。映画ではサラは自殺してしまうけれど、原作ではサラは死なず、バートもそんなに悪いやつではなく、エディはサラとの結婚まで考えているから、これの続きでは映画の続きにならないだろう。

映画の方がトム・クルーズ人気にあやかって「カクテル」ふうの話にしたのも、メジャー映画じゃそうしないと、というのはわかる。

スコセッシの映画としては、「ハスラー2」や「ディパーテッド」は二番煎じなので、この2本があまり話題にのぼらないのは当然だろう。もっとよい映画があるのに、二番煎じでアカデミー賞取ってしまうのもなんだかなあ。