という本。だいぶ前に図書館に予約していて、ようやく順番がまわってきた。
このシリーズ、ディズニーランドで清掃のバイトをしていた人の話やコンビニオーナーの話はとてもとても面白かったのだが、これは正直、全然面白くない。
でもとても人気のある本らしい。
大学非常勤講師の私から見たら、ほとんど知っている事柄ばかりだし、著者があまり文章がうまくない。ディズニーバイトやコンビニオーナーの方が内容も面白かったし、文章もうまかった。この大学教授は私より7歳も年下なのに、なんかすごく爺臭いというか。
アマゾンのレビューで☆1つから3つのコメントがやけに共感できる。
著者は非常勤講師についても触れてはいるが、薄給で研究の時間もお金もない非常勤講師に比べたら、その程度の雑務とか、年収1000万だったらやれよ、と思うことを、さも大変そうに書いている。そして、こういう専任教員が、非常勤講師を雇い止めにしているのだ。
売れてるのは、大学の先生がどういうものか知りたい人と、共感する大学専任教員が多いからだろう。でも、この人たちに、貧しい庶民が同情するとは到底思えない。
そういう内容だろうとは思っていたが、一応読んでおこうと思って予約したのだけど、やっぱりそういう内容で、読む価値はなかった。
著者が関西学院大学の教授なのは明らかで、身バレしても大丈夫なんだろうな。関西学院大についてはよいことしか書いてないものね。
ただ、著者が最初に就職した短大、その次に就職した国立大は、その後、学部学科などの縮小で教員がリストラされたかもしれないようなことが書かれている。非常勤はすぐに雇い止めになるが、弱小短大や地方国立大では専任もリストラされるのなら、その辺も書いてほしかったが、そういうことは書いてない。
これを読んでもやもやするアカデミックプアは多いだろう。