1997年7月から15年以上にわたってバッファロー・セイバーズのHCをつとめたリンディ・ラフが、今季開幕からの不振のために、現地時間、水曜日にHCを解任されました。かわりに二軍のロン・ロルストンが指揮を執るとのこと(ただし、今季限りの可能性もあり)。
リンディ・ラフは元セイバーズのディフェンスで、キャプテンをつとめたこともあり、また、HCとしては1999年にスタンレーカップファイナルに出場、そして、05・06シーズンには最優秀HC賞にあたるジャック・アダムズ・アウォードも受賞。1チームで連続してHCをつとめた期間は、NHLでは最長でした(次がナッシュヴィル・プレデターズの現HCで、ラフのすぐあとに就任したとか)。
しかし、私がセイバーズをフォローし始めたのは2003年からなのですが、掲示板などを見ると、GMやめろ、HCやめろ、のオンパレード。ダーシー・リギアGMとラフHCが支持されていたのは、05年から07年までの2シーズンくらいでした(この2シーズンのセイバーズは最強といわれている)。
それでも、数年前まではラフは支持され、リギアやめろの大合唱だったのが、最近ではラフやめろの声の方が強くなり、特に今季はだめな理由の筆頭にあげられるのがラフだった。
それでも、GMとHC両方替えてほしかった、という声もあるのですが、シーズン途中に両方ってわけにもいかず。来季は総入れ替えもあるかもですが。
さて、水曜の午後にリギアGMが直接ラフの自宅を訪ね、解任を告げたとき、ラフは選手たちにお別れのあいさつをしたいといい、チームが試合のためにトロントへ出発する前に、ラフは選手たちと会い、ハグや握手をしたとか。リギアも苦渋の決断だったようで、涙涙のお別れだったみたいなことがニュースに出てました。つか、どうも、GMのリギアが涙もろい人で、選手をトレードに出すときも涙ぐんだりとか、なんか、日本映画のような人情劇漂うセイバーズなのだよね。
この辺が、ファンには気に食わない、前任者のテッド・ノーランのような男っぽくてカリスマのある強いHCを望む声が大きいのですが、はて。
ラフっていうのは、ファーストネームのリンディがリンダの愛称でもあるので、名前が女っぽくて、でも、そのあとに来るファミリーネームがラフ、と、男っぽいので、その辺の剛と柔のような両面のある人でもあったようですが、試合中、隣のベンチのHCと口論したりとか、いろいろ話題もあった人でもあります。
というわけで、デレクがいた時代からセイバーズのHCだったラフがついに解任。デレクはジョン・マックラーやテッド・ノーランの時代の方が活躍できて、ラフの体制になったら活躍できなくなり、結局、ダラス・スターズにトレードされて棚ぼたカップ獲得となったのですが、デレクはこのニュースをどう聞いたでしょうか。デレクにとっては、ラフの時代にはいい思い出はなかっただろうからなあ。
トロントへ出発したセイバーズは、日本時間今日の午前にリーフスと試合ですが、HC変わっても選手は変わらないのだし、あまり期待もできない気がします。