週末公開の洋画では「ガガーリン」、「ボブ猫2」と並んで客が入らない「シラノ」。
今日からは上映回数激減、朝かレイトに1回だけというところが増えて、夕方の回があるところでなんとか鑑賞。
現代のミュージカルだからせりふが全部歌かと思ったら、歌はあまり多くなくて芝居が中心。しかも肝心なところはしっかり芝居で見せて、それに歌が加わるというスタイル。
これ、舞台だったらいいのだと思う。劇の重要な部分は演劇としてしっかり演じ、そこに歌をはさんで歌唱を聞かせる、というスタイルは、生の舞台なら緊張感があって、演劇は演劇として楽しみ、歌は歌として聞くということができる。
実際、ミュージカルのルーツはオペラやオペレッタだけではなく、場末の芝居小屋でやってる芝居や歌や踊りが次々出てくるようなのもルーツだというから、こういうスタイルのミュージカルもありなのだ。
しかし、これを映画でやると生の緊張感がないので、のっぺらとしてしまう。演劇として見せる肝心なシーンではジョー・ライトの演出は決まっているが、歌のシーンになるとあまりうまくないので、歌が余計なものに見えてしまう。
実際、歌のシーンを抜いても演劇としてきちんと見られる映画ではあるのだ。でも、せっかく歌があるんだから、もう少しなんとかならなかったのかというのが正直な気持ち。
同じスクリーンで20分後に「ボブ猫2」をやるので、口直しに見たいと思ったが、夕食がまだだし、見ると帰りが遅くなるのでやめた。
そのあと、コーヒーを飲んで一休みと思って入ったマックが、午後8時に「店内ですか」と聞かれてそうだと言ってコーヒーを買って客席についたのに、その5分後に「8時閉店です」と言われて追い出され、コーヒーがほとんど飲めなかった。「ボブ猫2」を見た方がよかったのかな。こういう日にコロナに感染でもしたら一生後悔しそう(都内だし)。今はほんとうに見たい映画以外は感染の危険があるので、あまり行かないようになっているが、「シラノ」は見なくてもよい映画だったかもしれない。(つか、この日行った場所ではマックが一番危険な感じだった。映画館はガラガラ、電車もすいてたので。)