2025年4月23日水曜日

「JOIKA 美と狂気のバレリーナ」

 アメリカ人女性として初めてボリショイ・バレエとソリスト契約を結んだジョイ・ウーマックの実話をもとにした映画「JOIKA」。


「美と狂気のバレリーナ」という副題がついていて、惹句が「一線を超える、禁断の舞。」とかなってますが、全然そういう映画ではない。「ブラック・スワン」みたいな映画のようにして売ろうとしているけれど、全然違います。「狂気」とかはまったくない。

映画は前半がボリショイのアカデミーに入学したジョイ(タリア・ライダー)がボリショイ・バレエ団に入るまで。ダイアン・クルーガー演じる先生が「常人には理解できない脅迫的なレッスン」をする、と試写状に書いてあるけど、全然そんなことはなくて、普通にきびしい先生。「セッション」みたいな鬼教師ではありません。

先生はジョイの才能を認めていて、ボリショイ・バレエに入団させようとするのだけど、アメリカ人だという理由で拒否されてしまう。そこでジョイはボーイフレンドの男性ダンサーと結婚してロシア人になり、入団に成功、というのが前半。ボーイフレンドなので一応、愛情はあるんだけど、やはりボリショイに入るために彼を利用した、みたいなのが後半、影響してくる。また、ジョイの両親もそういう結婚には反対なのだけど、ジョイはとにかくボリショイで成功したい、その一心で邁進していく。

後半はボリショイに入ったものの、芽が出ないジョイは、プリマになるにはスポンサーがいなければならないと言われ、金持ちの愛人になる話が来るが、断ってしまい、そこから転落が始まる。で、そのあとはまたアカデミー時代の先生が登場していろいろあるのだけど、この先生にもボリショイへのわだかまりがあることがわかってくる。

この先生がバレエをあきらめた過去の話とか、「愛と喝采の日々」がちらりと思い浮かぶ。「ブラック・スワン」の母親もそうだったか。

ジョイがあこがれたボリショイのプリマが本人役で出演していたり、まわりの人たちもわりと善人だったり、ほんとうに悪い人はいなかったりと、ジョイ・ウーマックが監修してるだけあって、バレエ界をあまり悪く描かないようにしている感じはある。ダンサー同士の嫉妬と妨害とか、パトロンの愛人にならないといけないとか、そういう暗部は描かれるが、まあ、暗部というほどのことでもない印象。

そんなわけで深みとか凄みとかはないけれど、そこそこ楽しめる映画だった。

追記 この映画は英語圏の作品だけど、せりふはロシア語が多かった。「アノーラ」もそうだが、最近の英語圏の映画は無理に英語にしてしまわず、言葉のリアルを追求するようになったと思う。日本語のせりふの多い「SHOGUN」が受け入れられたのと同じ背景だろう。

古い思い出のあるセーター

 この冬、長い間衣装箱の中で眠っていた古いセーターを久しぶりに出して着ていた。(色は薄いオレンジです。)


根津の赤札堂の3階、衣料品売り場だったところ(今は違う)で1000円で買ったセーター。ウール100%。色違いでベージュも買ったが、そちらは使い倒してかなり早めに処分。こちらは色が好きで大事に使っていたのだけど、最後にクリーニングに出したとき(ウール100%なので水洗い不可)、脇がほつれていたのを同じ色の糸で直してくれたのだ。パッと見には全然わからない。

それがたぶん20年かそこら前。22年住んだ文京区の風呂なしアパートを出たのが2007年で、それより2年くらい前にそのクリーニング店は閉店していた。高齢の夫婦がやっていた店で、店主がもう無理ということで閉店したのだけど、その奥さんのおばあさんがとってもよい方だった。閉店する前には手作りの小物をいただいた。セーターを直してくれたのは閉店するより前なので、20年以上前ということになる。その後、このセーターを着ていなかったのは、あのクリーニング店以外に任せるのがいやだったのかもしれない。

そんな思い出のセーター、この冬来ていたら、別のところがほつれているのに気づき、同じ色の糸はなかったけど、近い色の糸で修理。ほんとはこの冬で処分しようと思っていたのだけど、今年は一応、クリーニングに出そうと思っている。

根津の赤札堂の衣料品売り場はとっくになくなり、去年は上野のアブアブが閉店。それよりも前に北千住のイトーヨーカドー1号店が閉店して建て替え、食料品売り場だけになってしまったが、私が安い衣料品を手に入れていた店はことごとくなくなっていった。この北千住のイトーヨーカドー1号店で買ったジャケットとコートを今年もまだ着ていた。

買ったのはいつだったか、やはり20年くらい前だったか? 文京区に住んでいた頃なので15年くらいはたっているはずで、もうかなりよれよれになってるけど、例の谷中の地域猫に会いに行くときに着ていた服なので、思い出があって捨てられない。あの子がよくこれをベロっと舐めていたから。服をなめるのが私への愛情みたいだった。

フード付きの薄手のコートと分厚いジャケットで、コートは1900円、ジャケットは2900円だったのだよ。何年も前からクリーニングには出さずに洗濯機で洗っていて、昨日はこの2着を大型コインランドリーで毛布と一緒に洗った。もう次の冬は着ないかもしれないと思いながら。

その前に着ていた白のジャケットを買った池袋のキンカ堂も閉店してしまったなあ。

先日は八重桜を見に八柱霊園へ。


霊園の北東の端に八重桜が3本ある。このエリアはこの桜が咲く時期しか行かない。先日行ったときはまだ花はちょぼちょぼだったので、また行った。3本の内、2本はみごとに咲いていた。金網の向こうがゴミの集積場で、背景としてはちょっと見苦しい。




ツツジやハナミズキも咲いていた。この時期がすぎると、霊園は緑一色になる。

2025年4月22日火曜日

gooメールが終了

 gooブログが終了、というニュースがありましたが、それに続き、gooメールも来年2月25日で終了!

gooメールのサービス提供終了について | OCNお客さまサポート

gooメールは迷惑メールを振り分けずに通してしまうことが多く、メインで使っている某メールに転送され、そのメールで迷惑メールに振り分けられる、ということが毎日起こっている。

その某メールのおかげで迷惑メールがわかるという、ったく、某メールは無料なのに有料のgooメールの方がダメという状態。

でも、gooメールで登録しているサイトがあまりに多いので、全部を変更する自信がなく、これまで放置してきた。終了となると、わかるものから順番に変更していくしかない。そういや、このブログも登録してるのはgooメール。登録してるところからお知らせが届くところはいいけれど、このブログみたいにお知らせなんてまったく来ないところがいくつもあるのだ。

ただ、メインで使っている某メールも無料なのでいつどうなるかわからない。やっぱり信頼できるプロバイダーがやってるところの有料メールにした方がいいのかもしれないな。

2025年4月21日月曜日

バッタモン

 図書館で借りた本がつまらなすぎて困る。

アマゾンのサイトでは版元の宣伝具合が完全にバッタモンで、レビューを見ると自己啓発本なのは間違いなかったが、自己啓発本は大の苦手だけどバッタモンはそれなりに好きなので、図書館で借りた。

装丁が凝っていて、ジャケ買いとかする人もいるようだけど、図書館で借りた本は、まだ出てから1か月半くらいだけど、アマゾンの写真のようなきれいな本ではなかった。

だいたい、小口に絵が描かれているのって、バッタモンだよね(嫌いじゃない)。

が、読み始めたらもろ自己啓発本、それも全然面白くない自己啓発なんで、参った。

著者の人生が全然おもろくないんだよね。

こんなんでも売れてるのか、と思ったけど、図書館にはあまり入ってなくて、たまたま市内の図書館は入れてたので借りられたけど、カーリルで検索しても入っている図書館は少なく、予約も少ない。私もすぐに借りられた。アマゾンではそれなりに売れてるみたいなので、買う人は買う本だけど、図書館員から見たら入れる価値のない本なのだろう。

実はこの本の元ネタになった本を別の図書館から借りて先に読んでいた。そっちはかなりまともな自然科学書で、ためにはなったが、この本も著者の主張がなんだかなあだった。どちらも科学ジャーナリストらしいけど、バッタモン自己啓発書の人はあんまり科学者っぽくなく、元ネタの本の人は科学の世界にいたことはよくわかるが、それを人文社会学の問題に転化してるのがよくない。自然科学の問題を人文社会学に転化するのはよくあるが、だいたい書き手の趣味で終わるのである。

ここで突然、コーヒーの話題に。


昨日は業務スーパーへ買い物。週に一度、コインランドリーに洗濯に行くとき、近くの業務スーパーで買い物するのだけど、洗濯中だと時間が気になってあまりじっくり品物を見れない。毎年春と秋に1000円買うと100円割引のクーポンがポスティングされていて、これを使うにはじっくり品物を見ないとだめなので、業スーだけのために出かけた。

私はあまり買い物をしないので、業スーで1000円買うのはむずかしい。かなり買ったつもりでも1000円行かない。で、今回は冷凍野菜をたくさん買って1000円にしようと思っていたら、ネスカフェクラシックブレンド110gが450円くらいで売っていた。

瓶入りのコーヒーを買わなくなってもう20年以上になるかな。スティックコーヒーを買い、瓶入りのコーヒーや砂糖を買わなくなった。昔よく飲んでいたのは瓶入りのブレンディだけど、今はブレンディはスーパーでは袋入りしか売ってない。瓶入りはドン・キホーテしか売ってないとのこと。値段も高そう。

ブレンディの前に飲んでいたのはネスカフェエクセラだけど、これも瓶入りは800円近くする。砂糖やミルクを考えたらスティックコーヒーの方が安い。

でも、これからの季節、冷たい牛乳に入れるコーヒーが欲しい。と思っていたら、業スーにネスカフェクラシックブレンド110gが450円くらいで売ってたので、これをかごに入れ、冷凍野菜はあまり買わないでも1000円超えた。この110gのはこの春の新商品らしい。

どうもこのクラシックブレンドは苦みが強く、まずいと思う人も少なくないようだ。

しかし、私がネスカフェを飲んでいたのは半世紀くらい前だから、その頃の味だったらむしろよいかもしれない。ネスカフェといえばゴールドブレンドが主流のようだけど、私はこれはあまり好きでないのだ。

まあ、とりあえず、冷たい牛乳に入れて飲む分には悪くないだろう。

2025年4月20日日曜日

中山グランドジャンプで悲しい事故が

 去年、中山競馬場で中山グランドジャンプを見て、障害の魅力にとりつかれ、今年も楽しみにしていた。翌日は皐月賞。


馬場内エリアから中央の障害2つを間近に見る。




ターフィーショップは鯉のぼり仕様。



中山は20日の皐月賞のあとは9月までレースがない。


19日は中山グランドジャンプ。優勝者に贈られるもの。


レース開催のときだけ開かれるウマジョスポット。私は皐月賞の日は混むので行かないから、秋までの最後のウマジョスポットと思ってレースを見ないで入り、無料のドリンクを。


馬券を見せるともらえるカンタン酢トマト。すでに3本もらってるので4本目はいらないかと思ったが、あれば役に立つのでまたもらってしまった。写真は帰りにスーパーの休憩コーナーで撮ったもの。


8レースと9レースを見て、10レースのパドック。暑いのでミストが出ている。



上の写真に写っているジョージテソーロとエリカサファイアが気になったけれど、オーラを感じるほどでなかったので馬券を買わなかったら、なんと、ワンツーで来てしまった。


メインレースの中山グランドジャンプのパドック。マイネルグロンとジューンベロシティが1番人気2番人気だけど、どうもこの2頭、勝ちはないような気がして、でも3着以内には来るだろうから複勝を買う予定だった。が、なぜか1番のネビーイームが気になる。人気は上の方じゃないけど、さっき買わなかったジョージテソーロとエリカサファイアが来てるから今日はパドックで見て当たる日かも、と思い、ネビーイームも複勝を買った。結果はネビーイームだけ馬券内に。


グランドジャンプはいろいろなところを通るので、いつもとは違うところにも観客がいる。手前の障害が最後に飛ぶもの。





トップを独走するエコロデュエルが最後の直線の障害を飛び越える。


続く馬たちも飛び越えるが、そのあと、11番のバーンパッションが飛び越えたあとに転倒。



そのあとに撮った写真だと、騎手が後続の馬に踏まれたように見えるのだが、騎手も馬も倒れたまま動かない。騎手は担架で救急車に運ばれ、馬は足を少し動かしたのが見えたが、じっと横たわったまま。幕が張られたので、見えなくなる。


勝ったエコロデュエルの表彰式が行われているが、みんな馬の心配をしている。


ニュースで、馬は足を粉砕骨折して安楽死になったことがわかった。騎手については詳しいニュースはまだない。

障害では必ず落馬があるけど、これまでに見たのでは大事に至るものはなかった。でも、見ていないレースでは馬が安楽死になってしまうことが今年もあった。バーンパッションは平地では未勝利や1勝レベルのレースでしか勝てなかったが、障害に移ってよい成績をあげ、グランドジャンプに出られるほどになったというのだけど、まだこのレベルは無理だったのではないかとか、今日は気温が27度と暑かったので、途中でもう限界だったのでは、といったコメントが出ている。今回はすごいハイペースで、それでもずっと誰も落馬しないできて、そして最後にこんなことになるとは。

障害では途中で馬が飛ぶのを拒否することもあるのだけど、バーンパッションはなんとしても最後まで走ろうと思ったのだろう。R.I.P.

2025年4月18日金曜日

緑の桜を見に行く

 ソメイヨシノが終わる頃に咲く緑の桜。正式名は御衣黄というらしい。花の色がだんだんピンクに変わっていくのが特徴。

実は団地の中にもこの木が2本あるのだけど、今年は花があまり咲かない。谷中に行けば見られる。15年間つきあった地域猫がいた頃は最低でも週2で通ってたので、これを見逃すことはなかったが、2年前に逝ってしまい、谷中へ行くのは月に1度あるかないかに。

そもそも、あの猫が逝ってしまった4月1日、午前11時半近くに日暮里に着いてあの子のいるところに急いでいたとき、緑の桜が咲いているのを見たけれど、あとで、と思って写真を撮らずに猫のところへ急行。しかし、もう逝ってしまっていた。あの年はあの緑の桜は写真を撮れなかった。

そんな思い出のある緑の桜を見に谷中霊園へ。3月下旬に行ったときはまだソメイヨシノは満開に程遠く、満開のときを見損なってしまったけれど、まだ花が少し残っていた。




そして、これが谷中の緑の桜。もうピンクになっている。




このあと文京区で用事を済ませ、久々に根津神社のツツジを見に行く。平日だというのにすごい人。ツツジ園の入場料、なんと500円! 昔は無料だったのだけど、途中から200円とるようになり、それから300円になったところまでは覚えていたが、500円とは! それでも行列ができていた。

有料になってからは一度も中には入っていない。いつも外から写真を撮っていた。ツツジは順番に咲くので、全部が同時に満開にはならない。





根津神社のわきの坂道を上がっていくと、ツツジ園の一番高いところの後ろに出る。そこから塀の上にカメラを高く上げて撮った写真。塀があるので、中はのぞけない。


また谷中霊園に戻って猫たちと会ったあと、徳川家の墓地をのぞく。


上野方面へ。寛永寺に紅葉した木が。根津神社にも紅葉した木があった。


子ども図書館の前の緑の桜。



上野公園では交番の近くに緑の桜が2本ある。






もうピンクになっちゃってるので、どんどん散ってしまいそう。