2024年6月15日土曜日

渋谷バス停殺人事件を思い出す

 コロナ禍で仕事を失ってホームレスとなり、深夜、渋谷区のバス停で仮眠をとっていた64歳の女性が、近所に住む40代の男に殴り殺された事件。

男は80代の母親と同居していたが、保釈中に自死した。近所の家が何かを設置すると、景観が壊れるといって文句を言ってくるような異常者だったらしい。

最近、80代の祖母と同居していた30代の孫が祖母を殺すという事件が発生したけど、あれはどうなったのだろう。孫は祖母を思いやるやさしい男だったみたいな意見も出ていたが。

郊外の古いUR賃貸に引っ越して、9月で9年になるが、ここでの暮らしはおおむね満足している。文京区で悩まされた低周波音被害はないし、近隣には広い公園もあり、図書館事情もよいし、スーパーも多く、買い物は便利。

しかし、ここからの引越しを考えたことは何度かある。理由の1つは、隣のベランダに爆音室外機があること。冷房のときは気にならないのだが、暖房がうるさい。でも、隣は引っ越すかもしれないし、室外機が壊れる可能性もある。

そして、もう1つの、そして最大の理由は、2階に住む引きこもり男からストーカーされていることだ。

その男は外に向って、ガっというような叫び声を何度もあげる。離れたところでおばさんたちが談笑してるとか、離れたところで子どもたちがはしゃいでいるとかすると、執拗にこの叫び声を上げ続けるが、おばさんたちも子どもたちも気にしない。

それ以外にも、何が理由かわからないが、この意味のない叫び声を上げ続けているときが1日に何度かある。

男は決して外に出ないので、後ろ姿が窓からちらっと見えたことしかないが、年齢はおそらく30代かそこらだと思う。80歳以上と思われる高齢女性と同居していて、この高齢女性が、普段着からしてかなりの金持ちのような感じ。昔からこの安いUR賃貸に住んで、お金をため込んでいて、生活には困らないのだろう(引きこもりの男が同居していても)。

はじめのうちは、男は誰彼かまわず叫び声をあげているのだと思ったが、ある時期から、私を標的にしていやがらせをするようになった。

私が帰宅してくると、この叫び声をあげる。私は4階なので、2階のこの男の住む部屋のドアの前を通ると、叫び声をあげる。

刺激しないよう、無視していたのだが、昨年の夏、この男が毎晩、私の帰りを窓から観察していたことがわかった。男が窓から、私のことを、毎晩何時に帰ってくるとか猛烈な大声で悪口を叫び続けたのだ。

実は、その少し前にもこの男が何か叫んでいるのを聞いたが、そのときは何を言っているのか聞き取れなかった。しかし、そのときも私の悪口を言っていたのだとわかった。

団地は建物の前に広い芝生があるので、駅から帰るとき、道を歩いているのがどうしても窓から見える。その後もいやがらせは続いた。私が道路を歩いて帰ってくるのを見ると、まず威嚇の声を上げ、そして、階段を上がってくると、ドアの向こうから威嚇する。

もしも、階段を上がっているとき、いきなりドアが開いて、男に殺されるかもしれない、と思うようになった。去年の夏の叫び声以来、文字で記録をとるようにし、カメラを持っているときは動画を撮影しながら帰宅するようになった。

そして先日、2階のドアの前をまさに通りかかったとき、ガチャ、と、ドアノブをひねる音がした。鍵をかけたままだったようで、ドアは開かなかったが、このとき、真剣に警察への相談を考えるようになった。去年から記録をとっていたのは、警察への相談を考えていたからである。

渋谷バス停殺人事件を思い出したのは、この男も自分の気に入らないものが窓から見えるのがいやなのであり、その気に入らないものが私だということだ。

同じ階段を使う部屋に住むのはほとんど男性であり、あとは家族で住んでいる人だが、その家族の人たちと男性には決して威嚇の声をあげない。女なので威嚇すれば引っ越すと思っているのだろうが、現在の私は引っ越すのは非常にむずかしい状況になっている。

もしも男が殺人を犯せば、当然逮捕され、精神異常ということで無罪になるかもしれないが、高齢の女性ともども団地には住めないだろう。男も無罪になるとしても、それまで逮捕拘留裁判を受けなけらばならないから、あの犯人と同じく、自死するかもしれない。

こういうことは友人に相談すると心配するだけなので、これまで誰にも相談していなかった。ただ、何かあったときに理解してもらえるようにはしておこうと思い、この記事を書いた。