2025年2月24日月曜日

中山競馬場で寿司を食べる

 土曜は府中のメインレースでシュトルーヴェ、日曜は小倉のメインレースでコスモブッドレアが出る。推し馬が出るときはできるだけ馬券を買いに出かける、ということで、2日連続で中山競馬場へ。


芝生を覆っていたカバーが取れて、整備をしている人たちが映っています。3月1日からはいよいよレース再開。


前の週は推し馬がいないのに土日に出かけ、ほとんど当たらずがっくりだったのだけど、この土曜日は、モニターに映るパドックの馬を見てると「馬券を買え」のオーラを感じた。府中の8レースのショウナンラピタス、10レースのサクラトップリアル、ともにピンと来て馬券買ったら、どちらも1着。ただ、ショウナンラピタスの方はまだ自信が持てず、複勝にしてしまった。単勝にしてたら690円だったのに。でも、これが当たったので、サクラトップリアルは自信を持って単勝にしたけど、こっちは人気上位だったので、390円。これ以外でも、京都に出た馬で、やはりオーラを感じたので買おうと思ったけど買わなかった馬が2着だった。

推し馬シュトルーヴェは残念ながら5着。目黒記念のあと、G1に出るようになったから全然上位に入れず、今回はG1じゃなかったけど、3着以内には来れなかった。でも、去年の3月、日経賞で名前が気に入って買ったら1着というビギナーズラックをもたらしてくれた馬なので、これからも応援します。


そして日曜は府中で今年最初のG1、フェブラリー・ステークス。


中山の馬場内エリアには馬車とポニーが。



普通ならパドックの映像を見ながらオーラを感じた馬の馬券を買い、外のスタンドでターフビジョンを見るのだけど、なんか今日はオーラを感じる馬がいないな、と思い、前から食べたかったフードコートのお寿司を食べることにした。

実は中山のフードコートのお寿司、前から食べてみたいと思っていたのです。でも、レースがあるときはフードコート自体が大混雑で、席が取れない。レースがないときならすいてるかな、と思いきや、テーブルに座っている人たちが全然動かないので、空いている席がない状態(テイクアウトはあるようだ)。

お値段は鮪寿司が、レースのあるときは1300円だったと思うけど、ないときは1200円。次の土曜日からはレースが始まるので、食べるならこの日が最後のチャンス、と思って行ってみたら、テーブルが空いている。荷物を置いて注文。すでに何人もの人が注文していて、握るのを待つ状態。どうも、レースがあって混んでいるときは90分待ちもあるようだ。すいていても20分は待ったかな。その間、モニターでレースやパドックを見られるので退屈はしないのだけど。

そしてこれが鮪寿司。お味はスーパーの寿司と大差ない感じ。帰りにスーパーに寄ったら600円から900円の寿司が半額でしたよ。まあ、中山競馬場で食べてみたかったので、満足ですが。(追記 スーパーの寿司や回転寿司はシャリは機械が握るので、ぼろっと崩れてしまうことが多いが、ここのは人間が握ってるので、シャリがしっかりしていた。そこだけは違っていたな。つか、人が握った寿司とか食べるの、久しぶりかも。)


この寿司コーナーは常連さんが多いみたいで、寿司を食べたりビールを飲んだりしながらモニターを見て長居している人が多いように見えた。

そんなこんなでふだんとは違う時間をすごしてしまったのだが、メインレースが近づいてきたので馬券売り場とスタンドへ。レースがないときは無料の指定席からの眺め。芝のコースを確かめているような人たち。



推し馬のコスモブッドレアは、この前はキング姐さんが騎乗して勝利したけど、今回は小倉で別の騎手。パドックの映像見ても今回はオーラを感じなかったが、やっぱりだめでした。中山の習志野特別からずっと応援してるんだけど、今回が重賞初出場だったのだ。

そして府中のメインレース、フェブラリー・ステークス。こちらは特に推し馬は出ないし、パドックの映像見てもオーラは感じなかったけど、キング姐さんのコスタノヴァを応援することに決めていた。キングは日本時間で金曜深夜にサウジアラビアでレースに出て2位になり、そのあと日本にトンボ帰りして日曜に府中で10鞍とか、驚くべきタフさなのだけど、日曜の朝からの結果を見ると、なんか今日は気合が入ってるな、という感じ。

さすがにG1ともなると、ターフビジョンの前に人が出てきました。でも寒い。


そしてコスタノヴァ、直線になってからぐいぐい前に出てきて優勝。このとき、あ、女性騎手平地G1初制覇なんだ、ということが頭に浮かんだ。場内の実況も途中、声がちょっと涙ぐんだような感じになって、女性騎手初の快挙だけでなく、キングがサウジアラビアでレースに出てすぐに帰っての騎乗というすごさにも感動していたみたいだった。


ターフビジョンに映るキングの笑顔。そして、コスタノヴァもかわいい。




フェブラリー・ステークスはダートのレースで、今、日本のダートの有力馬とそれに乗るトップ騎手はサウジアラビアに行っている、ということもあるけれど、そのサウジアラビアからトンボ帰りしての快挙だからね。

サウジのレースは土曜深夜にアラビア語の放送をネットで見ていて、推し馬のシンエンペラー、久々の勝利、続いてアスコリピチェーノ、ビザンチンドリームも勝ち、メインのサウジカップはフォーエバーヤングがあのロマンチックウォリアーを最後に追い抜いて勝利、という大興奮のレースだったけれど、コスタノヴァのレースも大興奮でした。

2025年2月22日土曜日

「ブルータリスト」はイスラエルについての映画

 昨日、「ブルータリスト」について書いたあと、この映画はブルータリズム建築についての映画でもなければホロコーストについての映画でもなく、イスラエルについての映画なのだ、と気づいた。

前記事で、ブルータリズム建築についてもホロコーストについても核心に触れていない、というキネ旬の星取り表の意見に同感と書いたけれど、イスラエルについての映画なら、ブルータリズム建築やホロコーストの核心に触れていないのは当然なのだ。

アメリカに渡ったばかりのトートがラジオで聞くのは、イスラエルが国連に認められた、というニュースで、このあと、イスラエルが中東で戦争を起こし、領土を拡大していったのは周知の事実。

休憩後の後半、アメリカにやってきた姪は婚約者とイスラエルに移住すると言い、ユダヤ人はすべてイスラエルに移住すべきだというシオニストの意見を述べる。

トートと妻はその意見には同意しないが、やがて妻は「この国(アメリカ)は腐っている」と言い、イスラエルに移住したいと言う。トートは妻についていくと言い、2人はイスラエルに移住する。

姪の意見にあまり賛成ではなかった妻がこうなってしまうのはなぜかは、映画を見ればわかる。

そしてエピローグ。以下、ネタバレになります。

2025年2月21日金曜日

「ブルータリスト」(ネタバレあり)

(この記事を書いたあと、この映画はイスラエルとの関連を中心に見るべきだということに気づき、そうしてみると、以下に書いたようなこととは違う面が見えてきて、これは評価すべき映画ではないか、と気持ちが変わってきました。ただ、以下に書いたようなことも当たっている面もあると思うので、そのまま残します。これを読んだ方は、ぜひ、もう一つの記事もお読みください。さーべる倶楽部: 「ブルータリスト」はイスラエルについての映画


 徒歩35分のUC松戸へ見に行きました。エレベーターが「白雪姫」だった。



ヴェネツィア映画祭銀獅子賞、ゴールデングローブ作品賞、アカデミー賞大本命。

これって、そんなにいい映画ですか???

キネ旬最新号の星取り表。1人だけきびしい意見書いている人がいますが、私は同感です。「ホロコーストの核心にも、ブルータリズム建築の核心にも触れていない。」

ブルータリズム建築って、初めて知る名前でしたが、調べてみたら、武骨な外観やコンクリート打ちっぱなしみたいな素材を見せる建築のようで、具体的に建物の写真とか出ているのを見たら、ああ、あれか、とわかりました。名前は知らなかったけど、そういう建築が一部にあるのは知っていた。

建築家の映画というと、キング・ヴィダー監督、ゲーリー・クーパー主演の「摩天楼」が思い浮かびますが、「摩天楼」では主人公の理想とする建築がきちんと描かれていました。まあ、あの映画は、そこをきっちり描かないと、ばかげた話になってしまうのでね。

しかし、「ブルータリスト」では、主人公のトートが理想とする建築がまったくわからない。わからないまま、話が進み、経済的な理由とか、いろいろな横やりとか、依頼主の横暴なやり方とかに建築家が翻弄されていく。でも、彼の理想の建築が全然見えてこないので、まわりが悪いのか、それとも彼が悪いのか、全然わからん。主人公だって相当、困ったやつですよ。

最初にペンシルヴェニア州の富豪の書斎をリフォームし、それが富豪に認められて、富豪の亡き母を記念するコミュニティセンターを作るという話になるのですが、この富豪が讃えるリフォームされた書斎も一部しか見せないので、ほんとにすばらしいものなのかイマイチわからん。そのあとも、依頼された建物についていろいろ横やりが入り、プロテスタントの礼拝堂を入れろという話になって、天井に十字架の形の切れ目を入れて、太陽の光で礼拝堂に十字架の光が落ちるようにするようにしたい、となって、その後も資金の問題が出たり、資材を運ぶ列車が大事故を起こしたりといろいろあって、途中で頓挫したりもするのだけど、その間、100分の前半と15分の休憩、そして100分の後半の大部分がこの話なんだけど、この建物の全体図とか意味とか主人公の意図とかがわかるのは最後の最後なんですよ。

入場するときにこんな三つ折りのリーフレットをくれます。



入場前には見なかったのですが、あとで見たら、トートのめざした建築の意味が解説されてました。ネタバレやん。

そして、三つ折りにすると裏側になる、エイドリアン・ブロディの写真と建築家トートの説明のところ、一番下に、こんな文字が。


実話ふうに描いているけど、全部フィクションだったのだ。まあ、実話に基づくなんてどこにも書いてなかったけど。

それにしても、「ブルータリスト」とか「TAR/ター」とか、芸術をテーマにしているように見える映画に対して、どうしてみんなあんなに点が甘いんでしょうね。この2本、どっちも芸術の核心になんかまったく触れてないと思うぞ。それでも「TAR」は最初からフィクションですよということをあからさまにしてたし、内容的には刺さるところもあったけど、「ブルータリスト」は最初から最後まで疑問ばかり浮かんでました。刺さるところも全然ない。

以下ネタバレ

2025年2月20日木曜日

国立近代美術館

 皇居東御苑から国立近代美術館へ。



西洋美術館同様、常設展は65歳以上無料。西洋美術館ではチケット売り場で証明書を見せてチケットを受け取るので、チケット売り場へ。10人くらい並んでいたけど、時間がかかる人がいて全然列が進まない。やっと前まで来て証明書を出したら、入口で見せて入ってください、と。な、並んでいた時間を返せ。

常設展は4階から順番に降りていく方式。エレベーターで4階に上がると、外が見える休憩室があった。


美術館70年の歴史。


日本人作家の作品が多く、ほとんど知らない名前。外国人でも現代美術の人は知らない人が多いので、とにかく作品を見ます。古い本なども展示されている。





マックス・エルンストの絵が3枚。やっと知っている名前が。




イヴ・タンギーとジャクソン・ポロック。



日本人作家の作品。



ピエール・ボナールの絵があった。



戦争を描いた絵の部屋。見ごたえがあった。





日本人作家の作品。2枚目と3枚目は同じ作者の版画。




抽象画の部屋と写真の部屋と彫刻の部屋。




和の部屋。



ガラス窓の内側と外側に2つの像が向かい合って立っている。


このオブジェは中で水が循環するようになっている。



ミレーの「落穂拾い」をもとに、戦争の恐怖を描く絵。


日本人少女と韓国人少女が国旗を持つ絵。


洋服ダンスのような箱の裏側に兵士の人形がいっぱい。



小企画展、フェミニズムと映像表現。モニターの前に座ってヘッドホンで音声を聞く。



これだけブラウン管なのだが、テレビがブラウン管の時代のテレビの料理教室をもとにしたフェミニズム作品のよう。


ひととおり見終わって外へ。さっきの2つの像が向かい合うのを外から。


売店と左側のオブジェ。



青いオブジェはイサム・ノグチの作品。


隣の公文書館では選挙に関する展示をしていて、入場無料だったけれど、美術館が見ごたえありすぎて疲れたのでパス。



竹橋。


国立近代美術館は初めてだったので、1つ1つしっかり見て写真を撮ったので、かなり疲れた。美術館は全然混んでいなくて、座るところもあるのだけど、現代美術は頭使うのが多い。

西洋美術館がルネサンスから印象派が中心なのに対し、こちらはそのあとの時代で、特に日本人作家の作品が多い。これまで見る機会のなかった作家がほとんどで、勉強になった。

西洋美術館の常設展は最近、すごく混んでいるけれど、こちらは人も少なく、コロナ前の西洋美術館の常設展のようにゆったりと見られた。企画展がなかったせいもあるかもしれない。