この冬、長い間衣装箱の中で眠っていた古いセーターを久しぶりに出して着ていた。(色は薄いオレンジです。)
根津の赤札堂の3階、衣料品売り場だったところ(今は違う)で1000円で買ったセーター。ウール100%。色違いでベージュも買ったが、そちらは使い倒してかなり早めに処分。こちらは色が好きで大事に使っていたのだけど、最後にクリーニングに出したとき(ウール100%なので水洗い不可)、脇がほつれていたのを同じ色の糸で直してくれたのだ。パッと見には全然わからない。
それがたぶん20年かそこら前。22年住んだ文京区の風呂なしアパートを出たのが2007年で、それより2年くらい前にそのクリーニング店は閉店していた。高齢の夫婦がやっていた店で、店主がもう無理ということで閉店したのだけど、その奥さんのおばあさんがとってもよい方だった。閉店する前には手作りの小物をいただいた。セーターを直してくれたのは閉店するより前なので、20年以上前ということになる。その後、このセーターを着ていなかったのは、あのクリーニング店以外に任せるのがいやだったのかもしれない。
そんな思い出のセーター、この冬来ていたら、別のところがほつれているのに気づき、同じ色の糸はなかったけど、近い色の糸で修理。ほんとはこの冬で処分しようと思っていたのだけど、今年は一応、クリーニングに出そうと思っている。
根津の赤札堂の衣料品売り場はとっくになくなり、去年は上野のアブアブが閉店。それよりも前に北千住のイトーヨーカドー1号店が閉店して建て替え、食料品売り場だけになってしまったが、私が安い衣料品を手に入れていた店はことごとくなくなっていった。この北千住のイトーヨーカドー1号店で買ったジャケットとコートを今年もまだ着ていた。
買ったのはいつだったか、やはり20年くらい前だったか? 文京区に住んでいた頃なので15年くらいはたっているはずで、もうかなりよれよれになってるけど、例の谷中の地域猫に会いに行くときに着ていた服なので、思い出があって捨てられない。あの子がよくこれをベロっと舐めていたから。服をなめるのが私への愛情みたいだった。
フード付きの薄手のコートと分厚いジャケットで、コートは1900円、ジャケットは2900円だったのだよ。何年も前からクリーニングには出さずに洗濯機で洗っていて、昨日はこの2着を大型コインランドリーで毛布と一緒に洗った。もう次の冬は着ないかもしれないと思いながら。
その前に着ていた白のジャケットを買った池袋のキンカ堂も閉店してしまったなあ。
先日は八重桜を見に八柱霊園へ。
霊園の北東の端に八重桜が3本ある。このエリアはこの桜が咲く時期しか行かない。先日行ったときはまだ花はちょぼちょぼだったので、また行った。3本の内、2本はみごとに咲いていた。金網の向こうがゴミの集積場で、背景としてはちょっと見苦しい。
ツツジやハナミズキも咲いていた。この時期がすぎると、霊園は緑一色になる。