2019年12月31日火曜日

ドトールで老婦人のために店員呼んだらクレーマー扱いされた大晦日

タイトルのとおりです。
大晦日の午前中、ドトールでモーニングを食べていたら、隣に来た老婦人がトレーを置きざま、コーヒーカップの中身をまるごとぶちまけてしまった。
私の方には被害がなかったのだけど、その席の椅子方向にコーヒーがこぼれたため、椅子と床が大被害+テーブルの上って感じに。
老婦人はハンカチ2枚で必死に椅子の上をふいていたが、それでは無理なので、老婦人は店員を呼んだ。
来たのは若い美人。
が、老婦人が必死にハンカチ2枚でふいたせいか、椅子の上はそれほどひどく見えなかったようで、きちんとふかず、テーブルの上も適当にちょっとふいた感じで立ち去った(テーブルにはまだこぼれたコーヒーがあった)。
なので、椅子の上もテーブルの上もコーヒーの汚れが残っていた。
そして、床は見えなかったのか、まったくふかなかったので、コーヒーの水たまりができていた。
私が老婦人に床のことを言うと、老婦人は今度はティッシュを取り出して必死にふき始めた。
気の毒になった私は、カウンターへ行って、椅子の上や床がまだコーヒーで汚れているのでふいてほしい、と言った。カウンターにいたのは年配の女性店員。
席に戻ると、さきほどの美人の店員が来て、紙で床をふいた。老婦人がティッシュで必死にふいたので、コーヒーの水たまりはなくなっていたので、簡単にふいただけだった。
しかし、コーヒー一杯分がぶちまけられた直後を見ている私からすると、椅子も床も一度きちんと水拭きしないといけないのではないかと思い、「水拭きした方がいいのではありませんか?」とていねいにたずねた。
すると、若い美人店員は私をにらみつけ、「さっきふきました」と言って、そのまま去っていった。
様子を見ていた老婦人は私に申し訳ないと思ったのか、「すみません」と謝る。老婦人はさらに隣の席に移っていたが、そのあいた席、まだ掃除が十分でない席に、高齢男性が来て座った。
ああ、知らんわ。
こんなろくに掃除もできない店にいたくないと思い、さっさと出たが、出がけにレシートの裏に一言書いてカウンターに置いたら、それを見たさっきの年配女性店員が「ハイハイ」。
なんじゃこりゃ。
隣の老婦人のために、あとから来る客のために、ひいては店のために言ったつもりなのにみんなしてクレーマー扱いか。
帰ってすぐに本部へクレームのメール入れたけどね。

このドトールは閉店時間がとても早いので、たまにしか利用していないから、二度と行かなくていいのだけど、夕方に行ってミラノサンド頼むとおいしく見栄えよく作ってくれて、その時間帯は店員も感じがよいので、好きだったのだが、モーニングの時間は混むからかねえ。それにしても、客がコーヒーぶちまけたらそれなりの掃除はすべきだと思うよ。こぼした客が自分でやれと言うなら雑巾くらい貸してやれ。ハンカチやティッシュでふかせるな。

というわけで、気分の悪い年越しになってしまったのが残念。
「家族を想うとき」を見たとき、この映画が今年最後だとつらいな、と思い、そのあと「キネ旬」の特集読んで頭に来てしまい、こりゃ気分の悪い年越しになるか、と思ったら、昨日の「男はつらいよ お帰り寅さん」がなかなか気持ちのいい映画で、これが最後でよかった、と思ったら、やっぱり最後の最後に。
去年と一昨年は川崎チネチッタに「君の名は。」を見に行ったので、大晦日は川崎遠征だったのだけど、今年はチネチッタで「君の名は。」の上映がなく、どこにも行かない大晦日だった。
「君の名は。」を見て、みんなで拍手して、それから川崎からガラガラの電車で帰ってくる、というのがよかったのだが。

では来年。

2019年12月30日月曜日

「お帰り寅さん」&「男と女」

「男はつらいよ お帰り寅さん」を葛飾区の亀有で見てきた。
亀有駅前。なお、映画を見たのは昼間で、夜景はすべて帰りの写真。

MOVIX亀有。


エレベーターからシネコンへの途中のスペース。

入口。

入口横にある寅さんの看板。葛飾区はスカイツリーに近く、ここ亀有からもかなり大きく見えるのだけど、映画にはスカイツリーは出てこなかった。

柴又のある葛飾区の松竹系のシネコンMOVIX亀有で見たかったので、いつもの席を予約。松竹の富士山がいつになく感慨深い。しかし、ここ亀有はあまりお客さんが入ってなくて、TOHOシネマズの上野や日本橋の方がよく入っている。映画自体も東宝の撮影所で撮影。いろいろと時代の変化を思う。
でも、最後に拍手が起こったのはうれしかった。やっぱり葛飾区。
入るときには寅さん記念館のチラシをくれた。

「男はつらいよ」は16作目まではかなりよく見ていたのだが(全部ではない)、その後まったく見なくなり、80年代半ばに松竹の試写室で「寅次郎恋愛塾」を見たのが最後。後藤久美子が出てくる前だから、今回の満男とイズミの話は一応知ってはいたけれど、見てはいなかった。
でも、見ていなくても、満男とイズミは結婚するのだろうとは思っていた。しかし、2人は結婚しておらず、それぞれ別の人と結婚して子供をもうけ、現在に至っているという設定。

実はクロード・ルルーシュが「男と女」の半世紀後を描く「男と女 人生最良の日々」という映画があって、試写を見せてもらっているのだが(公開は1月)、こちらも「男と女」のラストシーンを見たときは、この2人はこのあと結婚するのだろうと思っていた。が、この2人も結婚しておらず、20年後を描く「男と女Ⅱ」が作られているけれど、これは見ていない。どうやらジャン・ルイ・トランティニャン扮するジャン・ルイの女性関係が原因で別れたらしい。
「人生最良の日々」はトランティニャンとアヌーク・エーメが同じ役で主演しているのはもちろん、それぞれの息子と娘役だった子役も成長して同じ役で出演している。娘役のスアド・アミドゥは明らかにベテラン女優だとわかるが、息子役のアントワーヌ・シレは演技がぎごちなく、おそらく俳優ではない人なのだろうと思って調べてみたら、「男と女」関連の映画にしか出ておらず、やはり俳優ではないようだ。

「人生最良の日々」は回想シーンに「男と女」のシーンがふんだんに使われていて、そこが「お帰り寅さん」と共通する。また、結婚すると思えた2人が実は結婚していなくて、男の方が過去の恋人を思っている、というところも同じ。まあ、よくあるパターンではあるのだけど、もしかして、山田洋次監督、ルルーシュの「男と女」続編のことをどこかで聞いて参考にしたとか??? 時期が近いのでそれはないかもしれないけど。

「お帰り寅さん」が渥美清に捧げられていて、満男とイズミのストーリーよりも寅さんの思い出や他の主要人物たちの思い出に重きが置かれているのに対し、「人生最良の日々」は過去映像をふんだんに使ってはいるが、重点が置かれているのは現在で、2人の主人公の老いというものがよく表現されている。また、映像もみずみずしく、ルルーシュ若いなと思わせるところもある。最良の日々はこれからの人生に訪れる、というヴィクトル・ユーゴーの言葉を副題にしたこの映画は、過去を振り返りつつも現在や未来に向かっているように見える。ラスト、夕日の緑の光線が現れるところはエリック・ロメールへのオマージュだろうか。

対して、「お帰り寅さん」は故人である渥美清へのオマージュであり、「男はつらいよ」シリーズ全体へのオマージュであるから、内容はやはり過去を向いている。満男とイズミを中心とする現在の物語があまり重要でない感じがするのはそのためで、そこが「人生最良の日々」との根本的な違いだ。それはトランティニャンとエーメが現役であるのに対し、渥美清が故人である以上、そして彼の死がシリーズを終わらせたという事実がある以上、やむを得ないことだ。
「お帰り寅さん」ではおいちゃん、おばちゃん、タコ社長、寺の住職は亡くなっているが、寅さんは亡くなっておらず、たまに帰ってくるらしい。というか、さくらが、2階は寅が帰ってきたときのためにあけてあるみたいなことを言うのだけど、老いた寅さんがたまに戻ってくる、というのがどうも想像できない。でも、渥美清と「男はつらいよ」シリーズへのオマージュとして見れば、現在のシーンはそのオマージュを補強するものであればよいので、最後、満男が寅さんのことを小説にしようと決意するのは筋が通っている。というか、そこに至るまでの物語として見ればよいのだ。
ラスト、歴代のマドンナが次々と登場するシーンを見ると、昭和の時代の美女たちだなあと思う。そして、「男はつらいよ」シリーズが昭和の時代の物語であったことを。

ひとつ気になったこと。
東京駅前の八重洲ブックセンターで偶然再会した満男とイズミは、タクシーに乗って神保町へ向かう。が、彼らがタクシーに乗るとき、窓に地下鉄・半蔵門線の駅の入口にある水天宮の文字が映りこむのだ。
水天宮は東京駅付近からは地下鉄ひと駅かふた駅分くらい離れていて、しかも神保町とは反対側の方向。八重洲ブックセンターから水天宮へ行く理由がない。
東京駅付近でのロケが困難で水天宮のあたりで撮影したとしても、わざわざ水天宮の文字を映りこませないだろうに。
あれはどういう意図だったのか。あるいはただのミスをそのまま残した?

2019年12月29日日曜日

「家族を想うとき」

土曜日はキネマ旬報シアターでケン・ローチの新作「家族を想うとき」を見た。
原題は「ご不在で残念」というような意味で、宅配ドライバーが入れる不在通知に書かれた言葉。
賃貸住宅に家族と住む主人公が、家を持ちたいと思い、フランチャイズの宅配ドライバーになるが、社員ではないので労働者としての権利が認められず、介護士の妻も苦労し、子供たちも、という話。
夫も妻も1日14時間くらい働いていて、しかも社会的に孤立していて、子供に何かあってもすぐには動けず、そうした状況なのに学校も警察も理解がなく、家族が追い詰められていくさまが描かれる。
日本でも仕事を依頼するときに雇用関係ではなく、自営業として依頼すれば最低賃金をかなり下回る金額で済むという話はいろいろ聞いている。
そうした社会問題を描く映画なのだが、それでも、イギリスの現在の状況とか、いろいろ解説してほしい映画。
なので、キネマ旬報の12月下旬号の特集を読んでみた。
が、これが青臭い文章が3つ並んでいるだけ。
なんだこれは。
しょうがないから検索したら、東洋経済が参考になる文章をアップしていた。
https://toyokeizai.net/articles/-/320357
https://toyokeizai.net/articles/-/320385
なるほどね。
しかし、あの青臭い文章はいったい何なんだ。
大学院の院生の、米文学が専門だとかいう、ただの素人じゃね?な人の論考と、あとはなんだか苦労したらしい人2人の個人的な感想。
せめてケン・ローチのコメントくらい紹介しろよ。
世の中には苦労を語ることができないくらい、ひどい苦労をしている人がたくさんいるってことくらい気づけよ。
まったく、くそいまいましいとしか言いようのないキネ旬の特集だった。

2019年12月27日金曜日

猫とネズミ

毎年買っているまるちゃんカレンダーが、定価の10%引きの値段からさらに15%引きになっていたので即購入。
表紙ではなく1月。(写真はアマゾンから)

そして、8月初めに予約した名探偵ピカチュウのライフサイズぬいぐるみが届きました。
写真は発売元の公式ツイッターから。

開けた瞬間、うあ、かわいい、と思いましたが、写真を撮るとなぜかかわいく撮れない。なので、かわいく撮れてる公式さんの写真をお借りしました。
昨日発送なので、届いた人が喜びのツイートと写真をアップしていますが、やはりどの人もあまりかわいく撮れてない。
でも、ジツブツはほんとかわいい!
予約受付中のときの写真に比べて格段に進歩した出来栄え。
送料、代引き手数料などを含めると23000円くらいしましたが、その価値はあり。転売サイトだと2倍近い値段がついてます。

来年はネズミ年なので、年賀状はポケモンセンターで撮ったピカチュウの写真にしましたが、プリンターが古いせいか、ピカチュウの黄色いところに黒いしみがぽつぽつついて、3枚に2枚は失敗。年賀状はあまり出さないのに今回はかなりの数を印刷することになってしまい、郵便局の年賀はがきでなくてよかったと思ったのでした。
カレンダーも買ったし、ずっと待っていた名探偵ピカチュウも無事に届き、年賀状も書いて、新年の準備は万端かな?

追記
翌日、明るい日差しの中で撮ったらかわいいのが撮れました。

2019年12月26日木曜日

クリスマスのふちねこは人気がなかったのか?


12月25日で終了したシャノアール&ベローチェのクリスマスのふちねこキャンペーン。
しかし、日付がかわったついさっき、在庫状況のサイトを見たら、すごい数の在庫が残っている。
1000個以上の店がぞろぞろある。在庫なしは数軒しかない。
いつもなら終了日までにほぼ全店在庫なしになり、その2週間くらい前からふちねこ欲しい人が在庫のある店をまわっていたというのに。
なんでこんなことに、と思って検索してみたら、こんな意見が。
https://twitter.com/nogu_san/status/1208937312136003585

下の方のレスにあるように、どうやら今回は人気なかったらしい。
私も前回と前々回は3コンプリートするくらい集めまくったのに、今回は2コンプリートもしていません。
ベローチェが値上がりしたというのもあるんですが。
前回はハロウィン仕立てだったのにハロウィンの2週間前くらいにはもう在庫なしの店舗が急増してたので、今回はクリスマス前に終わってしまうのも寂しいので多く作ったのかと思いましたが、人気ないという意見を聞くと、それもあったのかな、と。

あまりに余っているので、期間延長しないかな、と思ってるんですが、今のところその気配はなし。
最近気づいた人もいるようだから、正月明けまで延長してもいいのになあ。

2019年12月24日火曜日

「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」

アニメ「この世界の片隅に」で描かれなかったすずの夫とリンさんの関係を描く完全版を作る、と監督が宣言してから3年の歳月がたち、ようやく完成した「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」。
なんで3年もかかったのかと思ったら、単純に新しいシーンを入れるだけでなく、既存のシーンもかなり作り直したのだという。
実は試写状をいただいていたのだが、試写はまだ未完成のものだというので、これでは結局、映画館に行かなければいけないからと思い、試写はスルー。映画館は27日からの亀有へ行こうかなと思っていたところ、20日から始まっていたTOHOシネマズ流山おおたかの森が、お気に入りのプレミアでの上映。
これは行かねば。
というわけで、クリスマスイヴに流山おおたかの森へ。

スケートリンクができていた。

映画は元作で不満だったところがすべて解消されていた。
怖くなかった憲兵のシーンは怖くなっていたし、隣組もいいんじゃない?と思えてしまうような「隣組」の歌も、元作に比べると控えめ。
そして、主目的だったリンさんに関するシーンの追加はすばらしく、それによって他のエピソードの意味も微妙に変わってくる。
元作にあった、戦争中でも人は仲良く幸せにしているみたいな印象を持たれてしまうところもまったくなくなった。
その分、ユーモアとか楽しさみたいなものが減ったのは事実。すずの兄が南方で活躍するすずの漫画もほとんどカットされた。
片淵監督は元作に対する批判を真摯に検討し、納得した部分は変えたのだと思う。その一方で、やはり批判の的になった、終戦のときのすずのせりふ(原作を大きく変えたもの)はそのままになっているから、ここは監督がこだわったところなのだろう。
3年前に一度見たきりなので、はっきり変わっているとわかるところ以外はどの程度変わっているのか同じなのか自信はないけれど、元作よりも深化した作品であり、単なる完全版ではない、むしろ別の作品であることは確かだ。

プレミアは50席余りしかないので、ほぼ満席の盛況。お客さんはみな真剣に見ていて、3時間近いのにトイレに立つ人もほとんどなく、やはりこういう映画は流山おおたかの森で見たいと思った。クリスマスイヴのショッピングセンターもクリスマスツリーがあちこちにあって、イヴらしい時間をすごすことができた。

2019年12月22日日曜日

「スター・ウォーズ」9と「2人のローマ教皇」


土曜日にユナイテッド・シネマ松戸で「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」をIMAXレーザー3Dで鑑賞。
IMAXレーザーで見たかったけど、3Dは絶対いやだったので、TOHOシネマズららぽーと船橋のドルビーアトモスで見ようと思っていた。あそこはスクリーンがIMAXみたいで、映像も音響もかなりよい(IMAXレーザーほどではないが)。
ところが、ユナイテッド・シネマ松戸がなんと、割引クーポンをポスティングしてきたんですよ。
この割引クーポンを使えば、TOHO船橋ドルビーアトモスの入場料+交通費と、ユナイテッド・シネマ松戸IMAXレーザー3Dの入場料(クーポン利用)+帰りのバス代(行きは徒歩)がほぼ同じ。
うーん、三部作の最後だから、IMAXレーザー3Dにしようか、と思って予約。
IMAXの3Dは前に一度見ているけれど、メガネの上にメガネをかけるので画面が暗くなってしまい、二度と見たくないとさえ思った(ドルビーシネマは明るいので無問題)。
が、IMAXレーザーはメガネをかけても明るい。映像もちろんきれい。が、今回の「スター・ウォーズ」9は3D効果はあまりなく、時々立体的に見えるだけだった。
で、内容ですが、8があまりにひどかったので、かなりマシです。7の監督が復帰して、7と同じくコミケの二次創作の世界に戻ったので。
二次創作なので、あー、またこのパターンか、あー、またこのシーンか、と、既視感バリバリというか、二番煎じ感抜群というか、焼き直し感満載というか。
そして、相変わらず脚本はダメなので、ツッコミどころ満載。伏線回収とかまるで考えてなさそう。
映像も8のクライマックスの方が見応えあった気がする。というか、なんか、部分的に手抜き感がある映像なんだけど。
7の場合は二次創作でもうれしかったけど、さすがに9まで来ると、あまりうれしくないですが、8が二次創作とは違うことしようとして大失敗だったしね。
8に比べると、人物は9の方がみなキリッとしていて、存在感はある。
ローズとフィンの恋愛はなかったことにされてるのね。

で、8を見たとき思ったとおり、キャリー・フィッシャーの急死が大きかったと思う。
7はハン・ソロとカイロ・レンの父息子対決、8はルークとカイロ・レンの伯父甥対決、とくれば、9はレイアとカイロ・レンの母息子対決になるはずだっただろうし、また、レイアとレイの母娘のような関係も描けただろうけれど、フィッシャーが亡くなってしまったので、レイアは一応CGの合成で出てくるけれど、レイアとカイロ・レン、レイアとレイのようなドラマは作れなかったのだろう。実際、レイアとカイロ・レンのつながりがクライマックスで垣間見えるし、ルークとレイアの兄妹はレイにとっては精神的な父母のようであり、また、カイロ・レンにとってもルーク、レイア、ハン・ソロは切り離せない肉親であるように見える場面が出てくる。
そこを中心にドラマを組み立てることが、フィッシャーの死によってできなくなったとしたら、それは不運としか言いようがない。
でも、今回はなつかしいメンバーが1人戻って来たし、ラストシーンも6のオマージュのようで、二次創作としてはこれでよいのでしょう。

金曜日にはキネマ旬報シアターでネットフリックス映画「2人のローマ教皇」。
2012年、ローマ教皇庁は「スポットライト」にも描かれた司祭による性的虐待や他の問題の渦中にあり、人々の信頼を失いつつあった。教皇庁のやり方に疑問を持つ改革派のアルゼンチンの枢機卿は、教皇に辞職を申し出るため、ローマに着く。時のローマ教皇は保守派のドイツ人で、枢機卿とは水と油の関係だったが、2人が話し合っていくうちに、教皇は退位して改革派の枢機卿に次の教皇になって教会をたてなおしてもらいたいと思っていることがわかる。
映画は主にこの2人の話し合いと、その間にはさまれる枢機卿の回想で進んでいくが、英語以外の言語が非常に多い。イタリア語、ドイツ語、スペイン語、ラテン語などなどが話されていて、英語は2人が話し合いをするシーンくらい。特に枢機卿の回想のアルゼンチンのシーンはすべてスペイン語で、この部分はアルゼンチンで撮影されていて、あたかもアルゼンチン映画のよう。
そんなわけで、欧米とアルゼンチンの合作のような雰囲気の映画で、こういうのはハリウッドのメジャーで作るのはむずかしいだろうと思う(「アイリッシュ・マン」や「マリッジ・ストーリー」はハリウッドのメジャーが手掛けてもおかしくないのだが)。このあたりの自由さがネットフリックスの長所か。
教皇と枢機卿を演じるアンソニー・ホプキンスとジョナサン・プライスが名演で、プライスの若い頃を演じる南米の俳優もいい。
現在の教皇誕生の裏話であると同時に、現教皇の伝記にもなっているが、その伝記部分でアルゼンチンの独裁政権時代が描かれる。ラテンアメリカの独裁政権時代を描く映画の1本にもなっている。
バチカン内部のセットや衣装も豪華だし、適度なユーモアもあるし、コンクラーベのシーンが具体的にこういうことをやっていたのかとわかるし、いろいろ楽しめる。「ROMA」同様、蝉の声や鳥の声などの音響が印象に残ったが、エンドクレジットにドルビーアトモスのロゴがあった。ドルビーアトモスの映画館でも上映できるようにしているのだ。
教皇の日本訪問もあったせいか、「マリッジ・ストーリー」よりもお客さんが入っている気がする。個人的にもこっちの方が好み。

2019年12月18日水曜日

ミッドタウン日比谷のクリスマス

今日はクリント・イーストウッドの新作「リチャード・ジュエル」の試写会に行った。
で、感想は。
うーん、間延びした、まったくキレのない演出、底の浅い人物描写、だらだら長い上映時間。
イーストウッドもついに焼きがまわったのか。
人物描写はキャシー・ベイツとサム・ロックウェルの人物は彼らの名演のおかげで見られるけれど、冤罪のきっかけを作った女性記者の描写、すでに故人で、実際にはやっていない枕営業をしていたように描かれていると批判されているこの女性記者の描写があまりにテンプレな悪役で、薄っぺらすぎるというか、この女性一人を悪役しているだけでマスコミの報道の恐ろしさとかきちんと描かれているようには思えないし、一番悪いFBIの不当な取り調べはリアルだけど、なんだかなあ。
キネ旬の評論家たちがこれをどうやってほめるのかが楽しみという(嫌味っぽいね)。

映画のあと、ミッドタウン日比谷の付近を散策。クリスマスのイルミネーションがきれい。

中に入れます。


サンタやトナカイの絵が現れるのだけど、動いているのでよく撮れない(携帯写真)。

去年は「グリンチ」のイルミネーションがあった階段を上り、ビルの中へ。

TOHOシネマズ日比谷。手描き看板。携帯だとぼけちゃってわかりにくいですが。


屋上には「アナと雪の女王2」のリース。キャラのところに光が当たらないので、暗くなってしまう。昼間撮るか、フラッシュ使用がよさそう。

リースの中の説明文。

イルミネーションを見ながら東京駅方面に歩く。このあたりは豪勢なイルミネーションがいろいろある。そして、美術館の庭では「スター・ウォーズ」サーガを記念したオブジェ。


「スター・ウォーズ」最新作は近場のシネコンで見る予定。

2019年12月17日火曜日

コインランドリーが非利用者の喫煙所になっていた

実は、一人暮らしになってから洗濯機というものを自宅に置いたことがないのです。
ずっと昔はコインランドリーもなかったので、手洗い。手洗いできないものはクリーニング店へ。
シーツも毎週手洗いしてました。
その後、文京区のアパートに引っ越したら、大家さんの洗濯機をアパートの住人も使えたので、かなり長いこと大家さんの洗濯機のお世話に。
そのアパートを出てからはずっとコインランドリーです。
文京区はコインランドリーはたくさんあったけれど、掃除もろくにしてない汚い店があったり、いつまでたっても洗濯物を取りに来ない人が多く、洗濯機も乾燥機も終わってるのに使えない状態だったり。文京区の民度というものを感じてしまったのでした。
さて、その文京区から都外の郊外に引っ越したところ、郊外はコインランドリーは大物洗いの大型の機械しかないものが多く、一人暮らしが利用するようなタイプの洗濯機があるコインランドリーは非常に少ない。
自宅から徒歩15分くらいのところに小さい洗濯機があるコインランドリーを見つけ、しばらくそこに通っていました。
そこは店内に灰皿が置いてあり、たまにタバコを吸っている人がいました。
文京区では汚いとか利用者のマナーが悪いとかはあっても、灰皿が置いてあるというところはなかったです。
唯一、灰皿があった店は、外に灰皿が固定されていました。そこはいつもきれいで、利用者もマナーがよくていつまでも洗濯物を取りに来ないということもなく、また、飲食も禁止で、非常によかったです(北区との区境のすぐ近くだった。北区は民度が高いのか?)。
飲食は文京区でもやってる人はいて、洗濯機のふたの上にマックのセットを広げて食べている2人連れとかいましたね。そこは掃除があまりしてなくていつも汚かった。
で、灰皿が置いてある以上、利用者がタバコ吸うことを許可してるのだからしかたないのかな、と我慢。その後、もっと近い場所にコインランドリーを見つけ、今はそこへ通っているけど、そこも灰皿が置いてある。
まあ、利用者が洗濯しに来て、ちょっと一服くらいはしかたないのかな、と思って我慢してました。そんなにしょっちゅうではなく、ときたま、そういう人がいるという程度だったので。
が、今日、そのコインランドリーへ行ったら、洗濯も乾燥もしないのに、つまり利用者じゃないのに、タバコを吸いに来ている人が2人もいたのです。
入口の自販機でドリンクを買い、中に入ってタバコを吸い、けっこう長く居座る。そういう人が立て続けに2人。しかも2人とも、常連のよう(ランドリーは利用しない、常連の喫煙者)。
店内には、洗濯乾燥が目的でない人はお断り、警察に連絡する、と書いた貼り紙があるけれど、あまり目立たない。彼らはここを喫煙所だと思っているよう。ドリンクを買えば利用できる喫煙ルーム。
2人の様子を見ると、ここを喫煙所だと思っている人はほかにもかなりいそうで、これまで出会わなかったのが幸運だったようです。
管理者に行ってもたぶん無理だろうな、と思いました。なんつうか、田舎だから、なあなあでやってる感じが濃厚。よそ者が余計なこと言うとこっちがトラブルに巻き込まれそう。
でも、喫煙が目的の人がたくさん来て、居座れば、いずれトラブルになるでしょう。このコインランドリー、引っ越してきたときは閉店していて、その後、いつのまにか再開したようなのだけど、あの貼り紙があることを思うと、前にもトラブルがあったのではないかと思います。
このあたりは喫煙室があったマックとミスドが閉店、サイゼリヤとドトールは全面禁煙になってしまい、喫煙所がないという背景があって、あのコインランドリーが誰でもタバコが吸える喫煙所になってしまっているのだと思います。
というわけで、生まれて初めて洗濯機を買うか?
洗濯機が普及する前にできた団地なんで、置くのも大変、使うのもちょっと不便なので、二の足を踏んでいたけど、そもそもコインランドリーは清潔とは言い難い場所で、文京区にいたときなんか靴を乾燥機に入れている人がいましたからね(文京区の民度)。
お金があれば大物洗いの大型機しかないコインランドリーを使えばいいんだけど(こちらはさすがに灰皿は置いてないです)。

2019年12月15日日曜日

「翔んで埼玉」@新所沢

MOVIXさいたまと並ぶ「翔んで埼玉」の聖地、新所沢レッツシネパーク。
自宅からだと片道たっぷり2時間はかかるので、ついに一度も行けなかったのですが、今月13日から1週間、再上映。しかも14日は応援上映。
行ってまいりました。

新所沢駅前にあるパルコの中に映画館はあります。入口のクリスマスツリー。

レッツ館の3階から階段で4階に上がると映画館。その途中にポスターが。

映画館のロビー。所沢仕様の大きなポスターが壁面いっぱいに。

中央にも展示。サイン入りポスター。

原作漫画の原画も。




ここは椅子が豪華。すべての椅子がプレミアム。

そして最前列のボックス席は冬はこたつに。

映画の前にスタッフによるあいさつがあり、最後には記念撮影も。アットホームな雰囲気の映画館です。応援上映は常連さんの掛け声や拍手で盛り上がりました。

過去の上映作品のためのオブジェも展示されていました。



映画のあと、パルコ内を少し散策。パルコといえば、かつてはおしゃれなファッションビルという印象で、今も都心のパルコはそうかもしれないけど、ここはかなりくたびれた感じで、入ってる店もユニクロとかGUとか。でも、品揃えのいい画材屋さんがあったのでびっくり。
その画材屋で買ったすみっコのクリアファイル(右)と、隣の書店で買った猫のカレンダー。ファイル左下の方に載ってるのは映画館でもらった飴。この写真は自宅でデジカメで撮りました(他は携帯)。

群れ猫カレンダーは写真は素人が撮ったみたいな感じで、あまりくっきり撮れてないのですが、普通の猫カレンダーとは違う自然さと、そして、この、表紙の猫の舌をしまい忘れてるところが気に入って買いました。

新所沢といえばぎょうざの満洲。本店は駅の反対側なので、パルコ側の西口店へ。うーん、上尾店と同じく、やみつき丼のごはん小盛りを頼むと皿にのってくる。これだと最後は皿の端に口をつけて食べないといけないので困るのだが。ぎょうざともども、とてもおいしいのに。

埼玉県へ映画を見に行くときは必ず、流山橋のすぐ隣の橋を通って埼玉県に入るのですが、新所沢はそこからえんえんと埼玉県を横断し、そして、武蔵野線・新秋津駅で降りて、西武池袋線・秋津駅まで徒歩。そこから所沢で西武新宿線に乗り換えて、2つ目の駅が新所沢。
新秋津駅に着いたとき、ここって、もしかして、東京都?と思ったら、確かに東京都東村山市でした。一瞬、東京都に入って、また埼玉県に戻って、というコース。
新秋津駅と秋津駅の間はにぎやかな商店街で、食べ物屋がたくさん。ぎょうざの満洲が新所沢じゃなかったら、ここで夕食を食べたでしょう。

実は、先月のMOVIXさいたまの応援上映も行きました。一番長く上映したMOVIXさいたまの千秋楽でもあったので。あのときの人たちが今回も来てましたね。

サイン入りポスター。

越谷レイクタウンで展示されていた衣装がそのままここに来ていたよう。

MOVIXさいたまは、「いったん終了」と言っていたので、再上映があるかもしれません。

2019年12月10日火曜日

全日本アイスホッケー選手権大会2019

ほぼ10年ぶりのアイスホッケー観戦。12月8日の全日本アイスホッケー選手権大会3位決定戦と決勝戦@東伏見のダイドードリンコアイスアリーナ。
電光掲示板だけが進化していた。3位決定戦の前の練習風景。

電光掲示板には映像やCMが映る。

3位決定戦は王子イーグルス対ひがし北海道クレインズ。王子は会社の動員があるから応援席は人が多い。

対するクレインズ。ゴール前の円陣。背後真ん中やや右が応援席。人が少ない。もともとクレインズは関東の試合にはあまり応援団が来ないのだけど、それにしても。ただ、ベンチ裏には女性中心の応援団が陣取って、大きな声援を送っていた。ひがし北海道になったので「くしろクレイン」のチャントはないが、ほかは以前聞いていたのと同じ声援。
選手はクレインズではすぐわかるのは2人だけ。名前は覚えているのが数人。他チームはもっと少ない。

フェイスオフ。

試合は王子が3対0で完封勝ち。クレインズは度重なるパワープレイを一度もものにできず(5人対3人もあったのに)。まあとにかく王子の守りが鉄壁なのか、クレインズはゴールの気配もまったくなくて、どっちのパワープレイだよ、と思うこともしばしばだった。
スピードもないし、パスもうまくいかないし、なんだかなあ、な試合で、このあとの決勝戦見たら断然スピードや激しさがあるので、違いにがくぜんとした。

試合後、応援団にあいさつしたあと。選手たちのきびしい表情が見える。

決勝戦は東北フリーブレイズ対栃木日光アイスバックス。
ゴール裏を占拠したバックス・ファンの掲げた横断幕。「元祖河合祭り」というのは、10数年前にここ、東伏見で行われた全日本選手権のときのある出来事のことで、それから長い年月がたち、現在ブレイズの河合はリスペクトされる存在になったようだ。

記念フェイスオフは山下泰裕。

試合は2ピリまでは1対1の互角だったが、3ピリに入ったとたんにバックスが2得点し、その後は2日連続OT勝ちのブレイズお疲れか、完全にバックスのペースになり、そして優勝。その瞬間。

カウントダウンが始まったあたりから動画を撮っていた。上はその動画からの写真。

下は監督の胴上げ。これも動画から。

記念写真。

ファンの前で。

初めて全日本選手権大会を見たのは、2006年の札幌で、このときはデレク・プラントのいた日本製紙クレインズが初優勝。一方、バックスはアジアリーグの4つの日本チームの中では唯一のクラブチームで、常にお金の心配をしながら闘い、戦力も他の3チームに比べて劣っていた。それが今はバックスの方が安定した強いチームになり、今季からクラブチーム化したクレインズがかつてのバックスの立場にいるのだということが、優勝と4位という立場の逆転にあらわれているように思えた。
バックスの優勝シーンを見ながらクレインズの過去の優勝を思い出していたけれど、スタンドを埋めるバックス・ファンは昔も今も変わらなくて、そこがクレインズの課題なんだろうなあ。

あと、お客さんが少ないのに驚いた。
全日本選手権はもっとお客さんが来ていたものだったのに。
リンクサイドのベンチ席(自由席)はガラガラだし、一番見やすい後ろの通路(立ち見)もかつては人がびっしりだったのに、今はけっこう隙間がある。入場者半減くらいしているのではないだろうか。
外も屋台が少ししか出ていない。そのせいか、松屋とマックとセブンイレブンが大混雑。
前途多難なのはクレインズだけじゃないかもしれない。