2020年2月29日土曜日

ドラえもんがいないから?「翔んで埼玉」上映拡大

ツイッターにあげられていた画像。元は公式HPのようです。

日本アカデミー賞最多優秀賞(本家だとノミネートに相当)を祝して、3月に凱旋上映が予定されていた「翔んで埼玉」。当初は池袋、さいたま新都心、熊谷、越谷レイクタウンの4館の予定だったのが、なんと、ユナイテッドシネマが参戦で、一気に上映館が増えました。
コロナウィルスのせいで「ドラえもん」など子供向け映画が上映延期になっていますが、その穴埋め?
昨年は埼玉県内のすべてのイオンシネマで「翔んで埼玉」が「ドラえもん」を抑えて1位という快挙(それも毎週)を成し遂げていますが、今年はその「ドラえもん」が延期。日本アカデミー賞で「埼玉」最優秀賞にでもなればさらに上映館が増えるかも?

実はまだ池袋で見ていないので、昨年開館したグランドシネマサンシャインで見たいのですが、今の時期、池袋や新宿、渋谷へ行くのは気乗りしません。一番通ったMOVIXさいたまも、南浦和あたりで大混雑に巻き込まれるので、今の時期は行く気になれない。あとは越谷レイクタウンですが、あそこは別の映画を見たとき映像がイマイチだったので。(熊谷は遠すぎて問題外。)
というわけで、最初の4館が発表されたときは、今回はパスかな、と思っていたら、なんと、UC松戸で上映が。
ここは往復徒歩にできるし、映画館もすいている。割引クーポンもまだある。
松戸では「埼玉」は初上映。「地獄の黙示録」IMAXも昨日から始まっているので、予定に入れておきましょう。(と思ったら、「地獄の黙示録」は2週間限定で12日までだった。時間もよくないので行けるかビミョー。)

2020年2月28日金曜日

「マーティン・スコセッシ」の日本語表記

マーティン・スコセッシの映画を最初に見たのは「アリスの恋」だった。
ほのぼのアメリカ映画という感じで、同じ年の「ハリーとトント」と一緒に記憶に残った。
どちらも好きな映画だった。
当時、スコセッシはスコルセーゼとかスコシーズとか表記されていた。
「マーティン・スコセッシ:映画という洗礼」には、リアルタイムの映画評がそのまま掲載されていて、スコセッシがスコシーズだったのがわかる。
日本で最初に公開された「アリスの恋」の映画評ではスコシーズ、その前の作品で、日本公開はあとになる「明日に処刑を…」はスコシーズ、「ミーン・ストリート」はスコシージ。「アリスの恋」に続く「タクシー・ドライバー」ではスコーシージ。そして「ニューヨーク・ニューヨーク」ではスコシージと、ここまではスコシーズまたはスコシージで、そのあとの「レイジング・ブル」からスコセッシになる(スコルセーゼはどこで見たのだろう。「スクリーン」かな)。
最初に見たスコセッシが「アリスの恋」で、しかも確か試写会で見たと思うので、日本で最初にスコセッシを見たひとりだと思うが、次に見た「タクシー・ドライバー」で、わあ、こういう監督だったのだ、と思った。
この頃に「アリスの恋」以前の「明日に処刑を…」と「ミーン・ストリート」が公開されたのだが、これは見ていない。当時、私は映画を少し離れて英文学に入れ込んでいた。だから「ニューヨーク・ニューヨーク」も気になっていたが、見逃している。「ラスト・ワルツ」も見ていない。
英文学に希望が持てなくなった頃の「レイジング・ブル」からはすべて見ている。
「フランケンシュタイン」の解説がきっかけでキネマ旬報から原稿依頼があったとき、編集者からもらったのが「キング・オブ・コメディ」が表紙のキネ旬だった。
スコセッシについて書くことはあまりなかったが、実は「シャッターアイランド」の映画評も書いていた。

というわけで、「シャッターアイランド」の映画評をここに再録しちゃおう(ネタバレあり)。

2020年2月26日水曜日

咳をして体調悪そうなレジ係に遭遇

これまでもガンダム・スタンプラリーとか、満席の宝塚ライブビューイングとか、ほぼ満席の「パラサイト」とか、コロナウィルス的に危ないかも?と思うイベントはありましたが、今日が一番ヤバイかもしれない。
乗換駅で降りて立ち寄った某有名スーパー。日用品売り場で合計10個くらい買い物し、レジに持って行ったら、レジ係が何度も咳をしている。マスクはしっかりつけていて、普通の人の密閉度が低そうなマスクではない。しかも、同じものがいくつもあると、それを数えるのがつらそうだったり、袋に入れるときに1つ落としてしまい、手で何度もその商品をはたく。
買うのやめますとは、そこまでは言えないので、その店員が入れた袋を持ち帰り、最寄駅のスーパーに立ち寄ったらアルコール消毒液が置いてあったので両手にすりこみ、自宅に帰ったら問題の袋は玄関に置いたままで(遅くとも4日もすればウィルスは死ぬらしい)、すぐに石鹸で手を洗う。ついでに顔も洗い、うがいもする。
私自身はマスクが苦手で、マスクをすると息苦しくなるので、花粉症の季節もマスクはしない。なので、マスクの買い置きなどあるはずもないし、そこらで売ってるマスクが予防に効果あるとも思えないので探しもしない(花粉症の薬やら何やらを買いに薬局へは行くけど、どこもマスク入荷しないみたいですね)。
世の中には潔癖な人もいるけれど、私はずぼらな方で、インフルエンザがはやっているので手を消毒してくださいとあちこちに消毒のアルコールが置いてあっても全然利用しなかった。今回初めて利用したのだけど、悪くないな、行く先々で置いてあったら時々利用しよう、と思った。帰宅しても水で手を洗うだけだったけど、石鹸くらいは使うことにしよう。
花粉症の時期は帰ったら顔も洗う、というのは必須です。浴室で髪の毛洗ってようやくすっきり。
その乗換駅近くの某スーパーの咳をして熱もあるのかと思った店員がコロナかどうかはわからないし、ただの風邪かもしれないけれど(花粉症はくしゃみが中心なので、それは違うと思う)、このスーパーはちょっと注意しておこうと思った。感染者が出たというニュースがなければいいのだが。

ガンダム・スタンプラリーはいよいよ明日27日が最終日で、28日が賞品受け取り最終日になる。
考えてみたら、スタンプラリーって、大勢の人が触ったスタンプを、今回のラリーでは65もの駅で押すわけで、潔癖な人は参加できないだろうなと思った。
あと、お金も大勢の人が触っているわけで、あのスーパーでもおつりでお札と硬貨を受け取ったけど、現金が一番不潔だけどどうしようもないわけで、そう思ったらもう気にしてもしかたないと思えてきた。まあ、スマホの画面よりはマシかもしれない(私はガラケーなのでこれだけは大丈夫、と思ったら、デジカメの液晶画面がスマホと同じようなものだった)。

映画館と試写室は当分自粛しようと思っている。
特に試写室はマスコミ関係者が来るし、満員に近い場合が多いし、往復が満員電車だし、で、見たい映画の試写状が何枚も来てるんだけど、やっぱり自粛かな。
映画館は、すいているシネコンで、往復の電車もそれほど混んでないところなら行ってもいいかなとは思っている。
3月下旬の宝塚雪組「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」東京公演千秋楽のライブビューイングは、抽選予約の申し込みをしたけれど、結局キャンセルした。主役の2人が今年秋に退団ということをあとで知り、それならもう1回見たかったなあと思ったのだけど。それにしても、宝塚はトップになるともう次は退団のことを考えるのか、確かにいつまでもトップに居座ると下がつかえてしまうからしかたないのだろうけど。

2020年2月25日火曜日

明日26日発売とのことですが

アマゾンではもう売ってますね。
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%82%BB%E3%83%83%E3%82%B7-%E6%98%A0%E7%94%BB%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E6%B4%97%E7%A4%BC-%E4%BD%90%E9%87%8E%E4%BA%A8/dp/4309287859

画像もアマゾンから。

15年前に執筆した「アビエイター」の映画評が再録されました。
後半の作品評は劇場用パンフレットからの再録が多く、その次が「キネマ旬報」からの再録です。
執筆者には大御所もおられ、また、なつかしいお名前もありました。
画像は下の部分が帯になっていますが、この帯の部分がけっこう好き。

2020年2月20日木曜日

ハマスホイとデンマーク絵画展再訪

先週金曜夜に続いて、水曜夜にふたたび東京都美術館のハマスホイとデンマーク絵画展へ。
本日20時まで開室の表示。

実は第3水曜日は65歳以上無料。そのため、第3水曜は夜も開館。

ふだんも65歳以上は入場料1000円とお安い。
無料の日はチケット売り場ではなく、入口で年齢のわかるものを見せる。

前回、最初に戻って気に入った絵をもう一度見たかったが、それができなかったので再訪したのだけど、エレベーターに乗れば最初に戻れることがわかった。おかげで今回は二回りできた。
ハマスホイ目当てだったけど、行ってみると、ハマスホイ以外の画家の方が好みだったりして、特に最初の部屋にある風景画が好きだ。クリステン・クプゲという画家の風景画が特に気に入っていて、空が全体の3分の2くらいを占めている。この構図が好き。
それにしても、気に入った絵の多くが絵葉書になっていないのが残念で、図録を買おうかと思ったが、2500円もするし重いし、で買わなかった。

ハマスホイは西洋美術館の常設展で見たこの絵が気に入って、今回の美術展に期待したのだが、女性の後ろ姿の絵がほかにもあり、印象的。
この西洋美術館所蔵の絵も今回のハマスホイ展に展示されていて、こちらではもちろん撮影不可。下の写真は撮影可の西洋美術館常設展で昨年撮ったもの。
常設展では何度も見ていて、絵葉書も持っているけれど、都美術館よりも西洋美術館の方が見やすい感じがした。というか、都美術館は照明が絵に反射して見づらい。特にこの絵が見づらかった。絵葉書も西洋美術館の常設展の絵葉書を売っているところにあるものの方がいい。西洋美術館のグッズ売り場はただで入れるので、この絵葉書が欲しい人はそっちへ行くといいと思う(在庫がない場合もあります)。
(この写真、館内の照明が写り込んでしまっています。)

水曜は65歳以上無料ということで混雑が予想されますと書いてあるのだけど、先週の金曜の夜の方が混んでいた。水曜はあまり混んでいなくて、むしろ穴場だった。ただ、次の第3水曜は閉幕間近の3月18日なので、こちらは混むかもしれない。3月20日~26日は18歳以下は無料とのこと。

2020年2月19日水曜日

桜と梅と確定申告

このところ2月にしてはかなり暖かいので、カワザクラが咲いている。


梅は満開。



確定申告が始まっている。
一昨年までは税務署から確定申告の書類が送られてきていたのだが、昨年から送られてこなくなった。それで、近くの市役所の支所に行ってもらうことになった。で、先日行ってみたら、「配布は終了しました」の貼り紙。用紙置き場には手引きと申告用紙が一部ずつ置いてあったが、どちらも折り目がついていて、手引きは鉛筆の書き込みがあり、誰かが使ったもののようだった。
しかし、これをもらわないと税務署に問い合わせる必要があるようなので、これをもらってきた。
そういえば、去年も一部ずつしか置いてなかったんだけど、それは真新しかった。もしかして、スタンプラリーみたいに1人で何冊も持っていく人がいるので、一部ずつしか置かない?
それはともかく、今年のはどうも最後だったみたい。
で、源泉徴収書などを貼る用紙がないことがわかり、結局ネットでダウンロード。手引きと用紙もダウンロードできることがわかる。
最初は折り目がついていたり、なんかすごく人に触られた感じのある書類だったので、どこか公民館などで確定申告が行われていたら、そこで用紙が手に入るはずなので、そこに行ってみようかと思い、ネットで調べたら、なぜか今年は税務署でしか行われていなかった。去年まではあちこちで相談会を兼ねた申告会場が設定されていたのだが。
なんで、と思い、またネットで、30年住んだ文京区を調べてみたら、なんと、文京区民は台東区の上野まで確定申告に行かないといけないのだった。
うっそー!
なんか、確定申告できる会場が、昨年に比べ、ものすごーく減っている感じがする。
もしかして、コロナ肺炎の流行のことを考えて、会場を少なくしているのだろうか。
確定申告会場自体、感染の危険が大きいと言われている。なので、ネットでの申告が推奨されていたり。
まあとにかく人にすごく触られた書類でも、とにかく書類は手に入ったので(ダウンロードを印刷しないといけないのもあるが)、それに書き込んで郵送しようと思う。
税務署の方々も、多数の人が触った書類を審査するのだなあ、と思ったら、大変だなあとは思った。

コロナに関しては、感染症の専門家の神戸大学教授のYouTubeを見たら、日本は絶望的だと思った。教授はエボラやサーズの現場を体験しているが、そのときには感じたことのない恐怖をダイヤモンド・プリンセス号で感じたという。しかも、彼が乗船したと知って、お偉方が彼をその日のうちに下船させたという。
追記 ダイヤモンド・プリンセス号に入った岩田教授のYouTubeの全文書き起こし。
https://note.com/chocolat_psyder/n/n37115c09d500

コロナ以前のさまざまなことから、日本はコネや人脈で能力はないが都合のいい人を優遇し、能力のある人を冷遇してきたのではないかと感じていた。それは私が若い頃から感じていたことで、それでもコネや人脈のある都合のいい人を優遇してうまくやってきたようなところもあった。そのつけが、今、いろいろなところで出ていると思う。私自身、ある時点で、そういうことにあきらめを感じ、自分が楽しくすごせればいいという人生を選んでしまった。私にできたことがあったかはどうかはわからないが、私自身があきらめてしまったということへの悔やみが少しはある。

2020年2月17日月曜日

ガンダム・スタンプラリー:渋谷~ゴール

今回最も難関な駅と言われる渋谷。
山手線ホームからスタンプのある新南改札まではかなりの距離。
が、埼京線ならすぐ。なので、恵比寿からは埼京線で。


上のポスターを拡大。渋谷駅は地下鉄、私鉄も含め、かなり前からずっと工事中で、迷路のような状態になっている。でも、新南口まで歩かされるのは今回が最後らしい。

行きも帰りも山手線だとこうなります。




スタンプ台のところで、「カミーユ・ビダン様、フォウ・ムラサメ様がお待ちです」というアナウンスが流れる。カミーユ・ビダンは新橋。


このとき、山手線が線路内人立ち入りで不通になってしまい、山手線ホームから大勢の人がこちらに来るという状況に。人波に逆らうようにして山手線のホームのそばに来たら、幸いにも運転再開。
次は原宿。ここもスタンプのある改札に出るのがけっこう大変(通路が狭い)。

ここから一気に目白へ。


高田馬場へ戻る。

新宿。

中央線で神田に出て、そこからえんえん歩いてしまった馬喰町。無理せず東京駅で総武線に乗ればよかった。スタンプはここが最後。

東京駅のゴール。

ガンプラをもらうとき、右手の甲にスタンプを押します。スタンプは特殊な光を当てないと見えない。
同じ人がガンプラを2個以上もらうことはできません。

ガンプラと、全駅達成の金色のスタンプ。

スタンプラリー、ストレスもあるけど、いろいろな駅をまわるのはけっこう楽しい。そして、人のやさしさに触れる、目にすることも多い。去年のポケモンに続いて2回目だけど、まわること自体に価値があるなあと思う。ただ、1人で何冊も押している人の割合はポケモンよりガンダムの方がはるかに多かったです。

ガンダム・スタンプラリー:尾久~羽田~恵比寿

おさらい
1月 用事のついでに数日で10駅達成
スタンプ押した駅 秋葉原、神田、新日本橋、松戸、日暮里、新橋、有楽町、東京、御徒町、上野

2月
◎都区内パスで30駅達成(*はスタンプ押した駅)
金町*(常磐線各駅)亀有*(同)北千住*(常磐線快速)南千住*(同)三河島*(同)日暮里(山手線)西日暮里*(同)田端*(同)駒込*(同)巣鴨*(同)大塚*(同)池袋*(埼京線)板橋*(同)十条*(同)赤羽*(京浜東北線)東十条*(同)王子*(東京メトロ南北線)後楽園(徒歩)水道橋*(中央線)飯田橋*(同)市谷*(同)四谷*(同)信濃町*(同)千駄ヶ谷*(同)代々木*(同)大久保*(同)中野*(同)高円寺*(同)阿佐ヶ谷*(同)荻窪*(同)西荻窪*(同)お茶の水*

◎常磐線5駅達成
スタンプ押した駅 取手、我孫子、柏、新松戸、北松戸

◎都区内パスで20駅達成(*はスタンプ押した駅)
尾久*(上野東京ライン)品川*(京浜東北線)大井町*(同)大森*(同)蒲田*(徒歩)京急蒲田(京急線)羽田空港国内線(徒歩)羽田空港第一*(徒歩)羽田空港国内線(京急線)羽田空港国際線ターミナル(徒歩)羽田空港国際線*(モノレール)天王洲アイル*(同)浜松町*(山手線)田町*(同)大崎*(同)五反田*(同)目黒*(同)恵比寿*(埼京線)渋谷*(山手線)原宿*(同)目白*(同)高田馬場*(同)新宿*(中央線快速)神田(徒歩)馬喰町*(総武線快速)東京<ゴール>

20駅達成のうち、尾久から恵比寿までの写真を紹介。
尾久駅からの眺め。広い操車場の向こうに田端がある。


尾久から上野東京ラインで一気に品川へ。

大井町。

大森。

蒲田。ここはいつも暗い。

京急線で羽田空港へ。モノレールの国内線第一ビル。


国際線ビル。


天王洲アイル。


浜松町。

田町。

大崎。

五反田。

目黒。

恵比寿。

この日はスタンプ押す人の女性率が高かった。そして、女性も1人で何冊も押している人がいる。
また、初期ガンダム世代の親くらいの後期高齢者も目についたが、高齢者や女性は家族に頼まれて平日の昼間に回っているのだろうか。
このあと、恵比寿からは埼京線で渋谷へ向かう。

2020年2月16日日曜日

2度目の「パラサイト」は劇場で&「1917」への苦言(どちらもネタバレ大有り)

「パラサイト 半地下の家族」を最初に見たのは11月はじめの試写室。
超満員の試写室になんとか入り込み、最後列のさらに後の補助椅子で見たが、ただでさえ小さいスクリーンを一番遠くから見るのでは細かいところがよく見えず、特にロングショットだとほんとに見えなくて、これは映画館で見ないとだめだ、と思った。
それから3か月以上たった今日、TOHOシネマズららぽーと船橋の最大スクリーンで再び「パラサイト」を見る。ここは本来はドルビーアトモスのスクリーンで、IMAXのような大きなスクリーンが魅力。TOHOのアトモススクリーンではここが最高とファンの間で話題の場所で、私もここで見たくてわざわざ来ることが何度もあった。
「パラサイト」はエンドロールを見るとアトモスもあるようだが、ここではアトモスではなく音声は通常。しかし、TCXのスクリーンで見る「パラサイト」はすばらしかった。試写で見たとき、よく見えずにイライラした、半地下の家族と地下の夫婦が豪邸の居間でスマホを取り合い、そこに犬たちがわらわらと出てくるロングショット、大きなスクリーンだとよく見える。それ以外にも豪邸の装飾とか、夜の雨の中を走るシーンとか、試写で見づらかったところがほんとによく見えた。
広い客席はほぼ満席で、もともとヒットはしていたのだが、アカデミー賞作品賞受賞後の大ヒットを目の当たりにした。

TOHO船橋の最大箱の入口。

試写でもらったプレスシート(プログラムとは表紙が違う)と、帰りにIKEAに寄ってもらったカタログ(あちこちにたくさん積んであった)。

というわけで、やっと本物の「パラサイト」が見られた!という感じなのだが、去年、試写で先に見せてもらえたこと自体はとてもよかった。というのも、2回目なので、クライマックスが前回よりも非常によくわかったのだ。登場人物の行動の理由がしっかりわかるように演出・撮影されていて、その緻密さに舌を巻いた。
最初に見たときは前半はこれからどういう展開になるのかわからず、そのあと、地下に元家政婦の夫が隠れていたことが発覚したあたりからは、その後の展開が読めてしまったのだが、今回は前半がちょっと長く感じた。そして、後半はもう展開がわかった上で見ると、細かい部分の演出がよくわかる。
半地下の家族と地下の夫婦は、実は同類である。どちらもカステラの商売に失敗した。ただ、半地下の父親は商売に失敗し、今は失業中だが、借金はない。父は運転手の経歴があり、母は家政婦になれるだけの家事の実力があり、息子と娘も大学に受からないが才能はある。彼らはゼロから出発して富豪の家に入り込む(この入り込み方があまりにもうまく行き過ぎなのは否めないが)。ところが地下にいる元家政婦の夫は半地下の父親と同じくカステラの商売に失敗したが、彼は莫大な借金を背負ってしまい、命をねらわれている。
地下に夫をかくまう元家政婦はもともと豪邸を建てた建築家の家政婦だったので、この夫婦は元は中流だろう。また、半地下の家族も、母親はハンマー投げのメダリストで、息子や娘も大学をめざしていることから、もともとは中流だったと思われる。また、高台に住む富豪は新興の金持ちのようなので、やはり中流から成功した金持ちと思われる。つまり、ここに登場する3つの家族はいずれも中流だったが、それが富裕層、貧困層、最貧困層に分かれたことになる。
半地下の家族と地下の夫婦が出会ったとき、彼らには協力という選択肢があった。半地下の家族は基本的に善人であり、だから母親は元家政婦を中に入れてやるし、父親はクビになった前任の運転手を気遣う。元家政婦が事情を話し、夫を地下に住まわせて食事を与えてほしいと頼んだとき、半地下の家族がそれを受け入れれば、彼らは協力できた。彼ら6人が富豪のお金で暮らすことは可能だっただろう。しかし、半地下の家族は夫婦を拒否し、夫婦が反撃に出る。
大雨によって半地下が水浸しになり、貧しい人々が体育館に避難した翌日、豪邸では何もなかったかのように息子の誕生日パーティが行われる。その過程で半地下の父親の怒りが増していくのがソン・ガンホの表情で表現される。一方、母親は地下の夫婦を気遣い、娘に食べ物を持っていくように言う。娘は豪邸の妻に用事を言い渡されて、持っていかないのだが、かわりに息子が大きな石を持って地下へ行く。
息子は地下の夫婦を殺すつもりなのだが、彼はなぜそうしようと思うのか?
地下に行く前に、彼は豪邸の娘と話をし、彼女と結婚できることを確信する。彼女と結婚して富裕層に入るためには地下の夫婦が邪魔なのだ。
一方、富豪への怒りを胸に秘めた父親は、地下から現れて人を殺傷してまわる夫が倒されたとき、突然怒りが爆発して富豪を刺す。そのきっかけは、富豪が倒れた夫の臭いをかぎ、不快な身振りをしたことだった。
富豪は以前から、半地下の家族の臭いについて語っていたが、倒れた夫が自分の娘を刺殺したにもかかわらず、父親は地下の夫の臭いに反応した富豪に怒りを爆発させる。このとき、父親は地下の夫婦と同じ立場に立っていたのだ。
地下の夫婦に食べ物を持って行かせようとした母親、そして、倒れた地下の夫の臭いに反応した富豪に怒りの刃を向けた父親。彼らは地下の夫婦と連帯できたはずだったのだ。
それに対し、地下の夫婦を殺そうとした息子は最後まで上昇志向である。富豪の娘と結婚するために地下の夫婦を殺そうとした彼は、ラストでは、地下に潜む父親を救うために金持ちになり、豪邸を買いたいと思う。この息子にとってはお金がすべてであり、父や母が感じた地下の夫婦への同情や共感がない。そして、この息子がどう見ても金を稼いで豪邸を買えるようになどならないと、観客は最後に感じるだろう。
地下に逃げた父親は、亡くなった元家政婦に対してリスペクトの気持ちを持っている。父親の方は地下の夫婦と連帯すべきだったと思っているだろう。だが、息子にその気持ちは伝わらない。自分さえ上に上がってしまえばいいという考え方が、たぶん、全世界に広がっている。しかし、上に上がれる人はごく一部である。この映画はそれを表しているように思う。

前回、「1917 命をかけた伝令」を良作だが傑作ではないと書いたが、その後、考えれば考えるほど、「1917」はスタイルだけで中身がない、いや、むしろ、中身が問題がありすぎるのではないか、と思うようになった。
最も気になるのは、主人公のイギリス兵2人が墜落した飛行機のドイツ兵を助けようとして逆に1人が刺されて死んでしまうところと、後半、もう1人のイギリス兵が自分の存在を知らせようとするドイツ兵を殺さず、ただ黙らせようとするところだ。
主役である2人のイギリス兵は戦場であるにもかかわらず、ドイツ兵を殺さない。一方、ドイツ兵は容赦なく主人公たちを殺す、殺そうとする。
イギリス兵はできるだけ人を殺さない善良な人々で、ドイツ兵は容赦ない人殺しなのか。
そんな戦争映画、これまでに見たことがない。戦争は殺すか殺されるかであり、それを映画は真摯に描いていた。
この、イギリス兵は虫も殺さぬ善人で、ドイツ兵は人殺し、という描写がおかしいというか、差別的というか、偽善的というか、第一次世界大戦の頃はナチスじゃないから、ユダヤ系ドイツ人も他のドイツ人と一緒に戦った。第二次大戦みたいにドイツ兵=ナチス=悪みたいなのは通用しない。
サム・メンデスの戦争に対する感覚や常識に疑問を感じる。
後半、瓦礫と化した街の中になぜか自分の子供ではない赤ん坊を抱いている女が住んでいるのだが、これは前に書いたとおり「バリー・リンドン」のパクリとしても、「バリー・リンドン」の方はもっと自然な描写で、赤ん坊は女の子供である。一方、「1917」は自分の子供でないので女は乳が出ない、なので、主人公が持っていたミルクを受け取る。このミルク(仲間が死ぬ前に牛がいる場所で手に入れたもの)を与えるのに何か意味でも持たせているのだろうか。
このほか、真ん中あたりで仲間が死んだ直後、うまい具合に味方の連帯に遭遇、その後別れるが、一夜明けたあとにまた都合よく目的の連帯に遭遇とか、肝心なところでご都合主義が目立つ。確かに撮影や演出の技術は優れているが、正直、脚本賞ノミネートされるような出来のいい脚本とは言えない。というわけで、良作というのも撤回したい気分である。

2020年2月14日金曜日

「1917 命をかけた伝令」&ハマスホイ展

初日に「1917 命をかけた伝令」をMOVIX亀有に見に行く。
交通費のかからないUC松戸のIMAXレーザーで見た方が安いのだが、木曜にガンダム・スタンプラリーでゴールできなかったら映画のあとに行こう、そしてそのあと、上野の東京都美術館でやっているハマスホイ展に行こう、と思い、亀有を予約。亀有は通常だが、シアター10は画面も大きく、通常ではよいスクリーン。
で、先日、亀有でスタンプ押したときは撮らなかった写真を撮る。

亀有駅にあるベックス。ここで500円以上買い物するとカードがもらえる。ベックスのフードは好きなので、500円以上飲食してもいいんだけど、カードのために飲食するほどではない(この店は入ったことないというのもあって)。でも、わざわざ手書きで「ゴール店舗はこちら」と書いているのはとてもよろしい。9駅達成のステッカーもここでもらえる。

MOVIX亀有。「風の谷のナウシカ」の歌舞伎バージョンのディレイ・ビューイングを上映中。

アカデミー賞作品賞本命視されながら、まさかの逆転劇で「パラサイト」に監督賞もさわられてしまった「1917」だけど、映像演出ともに優れた良作であることは間違いない。でも、新しさとか奥深さとか、そういうプラスアルファの部分が不足していると感じた。正直、「パラサイト」の方が断然よい出来で、普通なら外国語映画だから国際賞だけでいいだろと思われるところ、作品賞にも推したアカデミー会員が多かったのもうなずける。
10分程度の長回しを全編ワンカットに見えるようにつなげているのだが、実際には、ここでカットがかわったな、とわかるところがいくつもあるし、主人公が気絶して画面が暗転、少しするとけっこう長い時間が経過しているとか、全編ワンカットと宣伝で言うのはちと詐欺的。
前半は広々とした平原を、主人公2人がいつ敵が出て来るかと緊張しながら進んでいく。この前半は、別にIMAXで見なくてもいいかな、と思ったが、後半、あ、これはやっぱりIMAXレーザーで見たかった、と悔しくなるシーンがいくつか出てきた。
静的な前半と動的な後半の、特に後半に光と影のすばらしい映像がある。
長回しについて言えば、「サタンタンゴ」とか、あるいは日本映画の長回しに比べて決定的に違うのは、登場する人の数がやたら多いこと。これだけの人を動かして10分くらい長回しって、大変だろう。このあたりにサム・メンデスの演出力があるのだろう。
しかし、「サタンタンゴ」では人が歩き出すと長回しが始まる、とネットに書いていた人がいたが、この映画も主人公が歩き出すと長回しが始まる。
後半は主人公が1人になってしまうので、後半はその1人の視点で物語が進むが、前半は2人なので、視点が第三者的にも見える。この辺の差も気になるところ。
あと、いろいろ気になったところも多く、たとえば、なんでそこでドイツ兵を助けるの?とか、なんですぐ撃たないの?とか、赤ん坊を抱えた女性と出会うのは「バリー・リンドン」のパクリだろう、とか、いろいろ突っ込みたくなる。特に最初の2つは戦場の状況としてどうなのか、と疑問に思う。また、運よく仲間に遭遇という、ご都合主義的な展開が2回もあって、脚本的に疑問を感じてしまう。
「バリー・リンドン」といえば、見る前から、この映画はキューブリックの「フルメタル・ジャケット」の後半のような、いつ敵が襲ってくるかわからない緊張感の映画だろうと想像していたが、実際に見てみると、「フルメタル~」に比べたらだいぶ穏やかって言ったら語弊があるが、それほど緊張しない。主人公の行く手に次々と死体が横たわっている、というのも、過去の戦争映画に比べてリアリティに欠ける描写だし、戦争そのものの悲惨さとか、そういったものを描く映画だとしたら、ちと底が浅い感じがするのだ。
というわけで、良作ではあるが、傑作とかそういう域には達していない、というのが私の結論。

映画のあとは、常磐線で上野に移動、しようとしたら、昨日に続いてまた常磐線、線路に人立ち入りだの、異音の確認だので大幅な遅れ(昨日は山手線だけでなく、常磐線もあったのだ)。でもまあ、急いでないので、先に来た混んでる電車を見送って、次に来たガラガラの電車で上野へ。今日は美術館は夜間開館で午後8時まで。
東京都美術館の「ハマスホイとデンマーク絵画展」。

ハマスホイは西洋美術館が購入した作品を常設展で何度も見ていて、とても好きな絵だったので、今回の美術展を楽しみにしていた。
19世紀後半から20世紀はじめのデンマークの画家たちの作品と、そして最後にハマスホイの作品が展示されている。他の画家の絵(風景画や人物画が多い)も魅力的で、北欧らしい静謐な雰囲気の絵画が多かった。ハマスホイの絵画は他の画家のようにカラフルではなく、ちょっと水墨画に色がついたような雰囲気。
好みの絵ばかりだったのだけど、東京都美術館は西洋美術館などと違って、もう一度戻って見ることができない。フロアがかわるともう戻れないのだ。ひととおり見てからお気に入りの絵をもう一度見たいのに見れない。
そして、売店では、例によって私の気に入った絵は絵ハガキになっていないのだ。
それでも8枚も買ってしまったけど(下の写真の灰色の袋に入っている)。

点数はそれほど多くはないけれど、わかりやすく親しみやすい絵ばかりだった。