2014年4月12日土曜日

小保方さん激増はこれからだそうです。

ツイッターより。


 「学術論文の指導にかかる学部長通達」とやらが来て、なるたけ出席すべしとのことで顔を出してきた。予想の斜め上にすごかった。弥八郎 (@ya8low) https://twitter.com/ya8low/statuses/454485799715622912 April 11, 2014


どうせSTAP細胞云々でコピペ気をつけろ真面目に査読やれとかそういう説教が始まるんだろうと思っていたら全然違った。冒頭からゲストの工学部の先生が、開発されているTwitterのプロファイラを使い、ユーザの年齢とパクツイ率との相関を図示(続く)弥八郎 (@ya8low) https://twitter.com/ya8low/statuses/454485849711706114 April 11, 2014


承前)22〜3歳以下でパクツイ率は激増する模様。何となく予想はしていたが数値で示されるとびびった。そこから我々とデジタルネイティブでのオリジナリティというものに対する価値観の(絶望的な)相違とかそういう話になり、結論は「むしろ小保方さんが量産されるのはこれから。備えよ」マジか 弥八郎 (@ya8low) https://twitter.com/ya8low/statuses/454486022827421697 April 11, 2014


うーん、こわいな、というか、他人事じゃないのですよ。
まだ1990年代末だったか、都内の某国立理系大学で英語の非常勤講師をしていたとき、ある事柄について調べて短いレポートを書いて出すように、という課題を出したところ、ネットのサイトをそのままプリントアウトして出すやつがいた。サイトの丸写しもいた。このときから、私はレポートはすべて手書きにすることに決めた。この理系大学はすでにやめてる(つか、非常勤への対応があまりにひどいので2年でやめた。学生も英語なんかバカにしてるのか不真面目だったしな。そのくせ、私立の中堅文系大学より英語できなかったぞ)。
でもって2010年代、私立文系大学で起きた困ったこと。
A大学 期末試験を事情によりレポートに替えた。同じ文章、内容のレポートはすべて不可にする、という注意をしたところ、同じ文章、内容のレポートはなかったが、かわりに同じ筆跡で内容の違うレポートが何枚もあった。1人で2人分が多かったが、1人で3人分書いたのもいた。もちろん、全員不可。なお、授業中の小テストでは、1人で2人分出す学生がいるのは日常茶飯事に近い。なので筆跡鑑定は不可欠。不思議なのは、誰かに書いてもらっても自分で書き写せばバレないのだが、それをしないということは、頼まれていないのに友人の分を勝手に書いて出しているのだろうと思うこと。このあたりの心理が理解できない。
B大学 事情で試験欠席した学生に追試レポートを課したところ、このブログの記事をそのまま書いて、最後に自分の考えを付け加えたレポートを出したのがいた! まさに剽窃なんだが、本人は剽窃ということをおそらく知らないのだろう。
以上の理由で、今の大学ではレポートは不正の温床になるので、評価は試験にせざるを得ないのだ。オリジナリティあふれたよいレポートを書く学生もいるのに残念。


先生が出した課題の答えをヤフー知恵袋で質問して、それが先生にバレて、先生が知恵袋に「ここにある答えと同じ答えを書いた学生は全員不可にします」と書き込んでいた。「無関係の学生が落第したらあなたのせいです」と。2010年の話だ。
https://twitter.com/rani_chocobreak/status/453899934844985344/photo/1


もう中学校くらいから不正に対してはきびしく対処しないと、その前に教育しないと、日本はどんどんモラルのない国になってしまうのでは? 何が不正かわかっていない、教えられていない人が増えているのだと思う。


追記 上の連続ツイに対して、22、3歳というのは大学を卒業する頃だから、社会に出ると変わるのでは、というツイがあり、なるほどそれも一理あるかもしれないと思った。日本は大学や学校の勉強が社会で役に立たない、就職に役に立たない、という現実があり、勉強はコピペで十分という考えがあるのかもしれない。できるだけ努力しないで最高のものを得るのが大学や学校の勉強であるという考えが若い人の中に浸透している、という指摘をしたのは内田樹氏だったか。AO入試もその文脈で見られていて、小保方氏以前から、AO入試は優れた人をとる入試ではないという見方が強かった。上に書いた国立理系大学でも、私が講師していた当時、推薦の学生は勉強しないので脱落していく、推薦はやめた方がいい、という話が出ていた。当時はまだ本当の推薦で、自己推薦のAOじゃなかったのだけど。