2015年2月20日金曜日

創元の「フランケンシュタイン」は28刷だった。(追記あり)

丸善の丸の内本店へ行ったら、解説書いた創元の「フランケンシュタイン」が平積みになってたので、めずらしや、と思って手に取ったら、2月上旬に増刷されて28刷だった。
なんだ、創元もNHK教育の番組に便乗したのか。
でも、どうせ2千部かそこらだから、書店行っても実感ないわ。
で、アマゾンではただ今、「通常2~3週間以内に発送します」になっている。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3-%E5%89%B5%E5%85%83%E6%8E%A8%E7%90%86%E6%96%87%E5%BA%AB-532%E2%80%901-%E3%83%A1%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/4488532012/ref=zg_bs_2220088051_12
本が書店に行っちゃってるからでしょうね。安いキンドル版もあります。
でもやっぱり新潮文庫(年末に新刊だから明らかにNHKねらい)や光文社古典文庫(2010年出版)の方が売れてそうなんだけど、NHKで「フランケンシュタイン」に興味を持つ人が創元みたいなマニア向け文庫に手を出すはずがないというか、やっぱり翻訳あまり読まない人がとりあえず安心して手を出すのが新潮や光文社なわけで、そのあたりのカルチャーギャップって実は相当大きいと思います。
で、創元は「屍者の帝国」のアニメ化ねらいでもあるようですが、こっちは原作者が早川書房からデビューしたSF畑の人たちなので、マニア向けの創元も少しはよいかな、いやあ、やっぱりアニメ見る層は創元じゃないよ、て感じもするんですけどね。
とりあえず、心配した絶版は当分なさそうだ。

追記
どっひゃーっという感じで、なんと、今月末に角川文庫から新訳「フランケンシュタイン」が出ますよ。
去年「ドラキュラ」の新訳をやった翻訳家だけど、この人、訳書の数が多すぎる(翻訳集団の代表者か?)。それに、どっちかというと実用書の人のような???
まあ別によいんですが、って、私としては角川の旧訳に未練がありますね。一部省略された部分があるとはいえ、挿絵がいいし、古風だけど力強い訳文でしたよ。
ただ、ケネス・ブラナーの映画とタイアップしたときに文字を大きくするために新たに版を作ったのですが、急いで作ったのか、誤字脱字がひどいらしい。私は昔の版で読んだので知りませんでしたが、どこかにそのことが書いてあって、訳者のせいじゃないのに訳者が悪いと思われていて、かわいそうだった。相当昔に出た訳書なので、訳者はおそらく亡くなっていると思いますが。
しかし、角川、出すなら1月中に出すべきだったぞ。てか、NHKがやるし、新潮が出すってんで、こりゃ乗り遅れちゃいかんとばかりに、突貫工事で出すんじゃないだろうね?
しっかしまあ、こんなに猫も杓子もフランケン便乗かと思うとなんだか情けなくなってくるな、日本の出版界。