2023年6月29日木曜日

「ザ・フラッシュ」(ネタバレあり)

 マイケル・キートンが久々、バットマンに扮するというので、見ようかな、と思っていた「ザ・フラッシュ」。しかしどうも評判イマイチで、同日公開のアニメの「スパイダーマン」の方が評判がいい。が、こちらはアニメシリーズ第2作で、前作見てないからパス予定。もうどっちも見なくていいや、と思っていたところ、「ザ・フラッシュ」のカメオ出演の数々を見て(ネタバレ:特にあのニコラス・ケイジの幻のスーパーマン)、遅ればせながら見に行った。

日本ではかなり入りが悪いので、2週目で字幕となると、悪い時間帯しかない。UC松戸のIMAXが都合のいい時間で、しかも木曜までなので、これにした。

水曜サービスデーというのに閑古鳥が。


最近はIMAXでやっていても通常を見てしまっていたので、久々のIMAX。しかし、客は一桁。


フラッシュというヒーローはこれまでほとんど見たことなくて、全然知らないに等しかったのだけど、なんだかお笑いのノリのヒーローのようで、でもあまり笑えない。お笑いのノリだから、母を殺され、父が犯人にされ、という過去のトラウマがあまり深刻に描かれない。母を思って過去を変えてしまうという設定も真剣味に欠ける。

お笑いなら徹底的にお笑いにしてくれればいいんだけど、その辺が中途半端で、途中からシリアスに徹してしまう。

マイケル・キートンのバットマンが出てくると、さすがだな、やっぱりバットマンはキートンだわ、と、ティム・バートン派の私は思う。まあ、これが目当てだったんだからこれで満足。

スーパーガールはかっこいいけれど、思ったほど活躍せず、もったいない。スーパーガールの新シリーズの予告編か? ワンダーウーマンといい、最近のDC女性ヒーローは黒髪。

闇のバットマンに対して光のスーパーガールってことで、バットマンの屋敷が太陽に照らされているシーンとか、普通のバットマンでは見られないシーンではある。

ワンダーウーマンとかアクアマンとか、今のDCヒーローがカメオ出演、そして、クライマックスでは往年のテレビのジョージ・リーヴスのスーパーマン、クリストファー・リーヴのスーパーマンとヘレン・スレイターのスーパーガール、往年のテレビのバットマン、そして、(ネタバレ)ニコラス・ケイジの幻の企画となったスーパーマンが登場と、この過去を変えたことによって生まれた別世界はティム・バートンまでのDCの世界なんだなあと感じる。

昔のタイムトラベルものでは、過去の自分に会ってはいけない、という鉄則があったのだけれど、これは過去を変えるとマルチバースなので、過去の自分に会ってもよいようだ。

で、愛する人が死んでしまったので、過去を変えるというのはリーヴの「スーパーマン」第一作だったわけだけれど、ここではやっぱり過去は変えてはいけないという結論で、(ネタバレ)過去をもとに戻すのだが、もとに戻ったと思ったら、ベン・アフレックのブルース・ウェインがジョージ・クルーニーになっているというオチ。

ジョージ・リーヴスの「スーパーマン」は小学生の頃にテレビ放送されていて、とても人気があった。が、調べてみると、これは1950年代のドラマで、私が見ていた60年代には主演のリーヴスは亡くなっていたこと、しかも自殺だったことがわかった。というか、中学生の頃にはこのことは知っていたと思うし、「風と共に去りぬ」でスカーレットを囲む青年の1人で出演していたことも知っていたが、すっかり忘れていた。映画で一世を風靡したクリストファー・リーヴも落馬事故により俳優生命を断たれるという不運にあった。

ヒーローものに固定されたくない、というのはリーヴスもリーヴも感じていたようで、リーヴはスーパーマン後も普通のドラマで活躍していたが、ティム・バートンとの「バットマン」2作だけでバットマンをやめ、その後低迷したマイケル・キートンが自身をモデルにしたような「バードマン」で復活、そしてみたびバットマンを演じた、というのはいろいろ感無量である。

予告をさんざん見た「インディ・ジョーンズ」最新作だけど、全然見たいと思えない。「ミッション・インポッシブル」最新作はIMAXで見た予告がすごかったので見たいと思っていたけど、第一部だと知って見る気が失せてしまった。この年になると1年後の第二部の頃にはどうなってるかわからないのだよね。

「ミッション・インポッシブル」はもう「スパイ大作戦」を背負っていないと思うけど、つか、なんでこのシリーズ1度も見てないかというと、第1作がもとのテレビを大幅改変みたいだったからなのよね。「スパイ大作戦」とは無縁のものだったら見てたと思う。へたにリアタイでテレビで見てたりするとねえ。

「インディ・ジョーンズ」は第4作がひどかった上、予告で見る年老いたハリソン・フォードが痛々しいので見ません。高齢者は昔をなつかしむとか、勝手に決めつけないでほしい。むしろ、昔にこだわりがあるから目がきびしいのよ。