2011年12月25日日曜日

クリスマス・イヴに

「アラビアのロレンス」完全版DVDを見ている私っていったい???
 まあ、仕事で見てるんですけど。
 実は、私、「アラビアのロレンス」は高校時代にリバイバルで1回見ただけなんですよね。完全版は初めてです。
 やっぱり、高校時代とはだいぶ印象が違いました。有名なシーンはだいたい覚えていましたが、後半は今の方がずっと理解度が高い。ピーター・オトゥールの狂気の演技が前半からちらちら見えているのがすごかった。
 映画の後半、ロレンスがトルコの軍人に捕らえられて拷問されるシーンですが、高校時代、女子の間で話題になったのはあのシーンでした。ロレンスはなぜか女子に人気があって、私の友人にもロレンス・マニアがいて、よく知っていましたが、彼女によると、ロレンスはあそこでトルコの軍人にレイプされたのだと(実話)。完全版はその辺を補うシーンを加えているということですが(メイキングを見ると、このシーンには追加はないようです。「スパルタカス」と混同したようだ)、昔見たヴァージョンとの違いはもはや記憶の彼方でわかりません。
 「アラビアのロレンス」は、女性の映画の傑作をいくつも撮っているデイヴィッド・リーンにしてはめずらしく(?)、女性が背景にほんの少し登場するだけの、一見、男臭い映画なのですが、実際は、オトゥールのロレンスがなんとも女性的なところがあって、やおい好きの女子をはじめ、女子に人気のある映画なんですね。高校時代、クラスの女子の間でも人気でしたが、その一方で、生徒に嫌われていた数学教師がこの映画が好きで、授業中にこの映画の話をするもんだから、女子は複雑でありました。
 ロレンスはアラブでは全然英雄ではない、と言われますが、この映画も、ロレンスは作られた英雄だということを強調していて、決してアラブ側の見方と矛盾するわけではないと思います。ひところ、なぜか、リーンの映画が評論家のバッシングの対象になっていた時期があって、「インドへの道」なんか、当時の人気映画評論家で大学の研究者がひどい評論を雑誌に書いていて、私は怒り心頭だったことがありますが、その後、別の大学の先生が英米文学を映画で紹介みたいな本を書いて、そこでやっぱり、リーンの「インドへの道」を不当にけなしているので、またまた怒り心頭でした。「インドへの道」は、E・M・フォースター原作の映画化の中では最高傑作だと私は思っていますが、「眺めのいい部屋」などのジェームズ・アイヴォリーを支持する人たちがリーンをけなしている時期もあって、ほんと、怒り、怒り、でしたが、最近はリーンへのバッシングは見なくなりましたね。やっと世間もまともになったのね。逆にアイヴォリーへの風当たりが強いみたいですが(アイヴォリーもそれなりにいい監督)。

 話変わって、アジアリーグ。札幌で日本の4チームの集結戦が行われています。土曜日はクレインズとバックスが勝ちました。クレインズの試合はFMくしろがネットで中継してくれたのでよかった。やっぱりネットラジオはいい。臨場感があります。
 また、土曜日は1月の東伏見の日韓集結戦のチケットの前売りも始まりました。午後の早い時期にアクセスしたら、ビジター側のいい席はけっこう売れていた。チケットぴあはホーム側はベンチ裏が出てこないので、今回もビジター側のベンチ裏を買いましたが、今月の日韓集結が事実上、集結ではなかったので、1月の集結に期待してチケットを買う人が増えたのかもしれません。1月は通しで2試合見られるので、本来の集結の楽しみが期待できそうです。