2013年12月8日日曜日

徹夜?

昨夜は面白いブログを見つけてしまい、いろいろ読み漁っていたら、朝になっていた。
前日は私にしては早起きだったので、24時間寝ていなかった。でも、そのあと3時間ほど寝たので、徹夜ではない(そもそも、私は徹夜というものをしたことがない)。
で、きっかけはこの記事。「博士課程修了者の多くが行方不明・死亡したというデマについて」
http://yunishio.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html
ここで批判されている「データえっせい」は私もマユツバだと思うことがよくあるが、某東大教授が無批判にツイートするので、気になっていた。
批判は上の記事を読んでもらえばわかるが、もともと博士課程修了者(単位取得満期退学者も含む)は就職できないと姿を消してしまうものなのだ。
私も博士課程単位取得満期退学者(文系は博士号をなかなか出さないので、この形で院を出る人が多い)だが、院を出てからは「行方不明」とされてもおかしくない状況にある。雑誌に書いたりしていたから知ってる人は知ってるので、完全な行方不明ではないだけのこと。
私は某大学大学院の人文科学研究科しか知らず、それもいたのはすでに30年近く前だけど、当時、大学院を出て就職先が決まらない人はだいたい「行方不明」になった。当時はその院の英文科は男性は完全就職だったが、中には落ちこぼれる男性もいて、そういう人はやはり「行方不明」になった。女性は半分くらいが就職、あとは研究者と結婚するか(この場合は行方不明にならない)、研究以外の相手と結婚するか(行方不明になりやすい)、結婚か未婚かにかかわらず非常勤講師になるか(学会とつながっていれば行方不明にならないが、つながらないと行方不明)、他の職業に就くか(この場合も行方不明かも)だった。他の職業には高校教師や公務員、非正規雇用、自由業などがある。自由業で雑誌に名前を出したり、本を出したりすれば行方不明にならないが、高校の先生だと行方不明も大いにありうる。
つまり、院を出て、学会と縁を切ると、行方不明。
もちろん、院を出る頃にはすでに30歳くらいだから、早い人は病気で死ぬこともあるし、事故死もあるし、自殺もあるだろう。大学院、特に文系の院を出ると正規の仕事に就けない人が多いから(私のように)、生活に困り、病気になって死んだり、自殺したりはあると思うが、上の記事では、3月末に院を出た人の調査を1ヵ月後にやって、ということなので、死んだ人はそれ以前から余命いくばくもない人か、事故死だろうと思う(だから、上の記事で書かれているように、ほとんどいないと思う)。
で、1ヵ月後で既に行方不明って、と思うかもしれないが、私の経験では、院生は修士論文を書くと指導教官と疎遠になる。理系は一緒に実験するから違うだろうけど、文系、特に人文系は1人で勝手に研究、指導教官は何もしない、というのが、少なくとも私の院では当然のことだった。先生は就職の紹介はいっさいしない。でも、男性は大学の名前で完全就職、という時代だったので、修士論文が最後のつきあいみたいなところがあった。女性は就職自体がむずかしく、親が大学教授だと何もしなくても就職とか、ひどい状態だったので、先生も女性の院生にはかかわりたくないというのが目に見えていた。かかわると、就職を紹介できないということで悩まなければならないからだ。先生も内心は苦しいのだろうが、かかわっても何もできないならかかわらない方がよいということになる。実際、私も他の女性院生も、指導教官から研究をあきらめろみたいなことを言われていた。
大学院によっては院生の就職を必死で後押ししているところもあったが、院生の就職自体の少なさを考えると、人文系では博士課程になるとそこですでに行方不明状態で、院を出ると完全に行方不明になるのも無理はないと思う。先生も、就職できなかった院生のことは忘れたいだろう。
今は女性の就職が昔よりはだいぶよくなっているようだが、全体に今は昔よりよいとも思えない。たとえば、私の研究分野だと、今は英米の大学で博士号を取得しないと就職できない感じだ。英米の大学で博士号取得となると、お金がかかる。いや、その前に、私の頃に比べて日本の大学・大学院の学費はべらぼうに高く、お金がないと進学自体がむずかしい。おまけに奨学金は利子付き、バイトは昔は家庭教師や塾講師が普通だったが、今は居酒屋やパチンコ屋で深夜まで働く学生もいるらしい(授業で寝てるのはそういう学生らしい)。今の時代だったら、そもそも、私はお金の問題で、大学に行くことさえできなかっただろう。

上のブログ記事では、サントリー・ウェルネスの広告のキモさについての記事が面白かった。
私もメール見るためにプロバイダのログインページにアクセスすると必ずこの広告が目に入るので、キモい、と思う人の気持ちはよくわかる。が、コメント欄を見ると、ブログ主の意見にしつこく食い下がっているのがいて、だから私はコメント欄開かないんだよね、と思う。私がよく見る他のブログもそうだが、ブログ主が書いたことが気に入らず、それを取り消すまでストーカーするぞ、と言わんばかりのストーカー・コメント者がけっこういるのだ。「吸血鬼ドラキュラ」のブラム・ストーカーならぬブログ・ストーカーですね。コメントがやたら多いので炎上してるのかと思ったら、このブログ・ストーカーがえんえんと難癖をつけ続け、それにブログ主が毎回レスしてるだけだったりする(こういうのは炎上とは言うまい)。

さて、昨夜の記事、NHKが全世帯受信料義務化を望んでいる、という話ですが、池田信夫氏が「毎日新聞の誤報だ」と書いてました。確かに毎日以外は報道してませんが、池田氏の言説もけっこうマユツバなので、にわかには信じられません。NHKも反論はしてないようです。それより、NHKがネットで番組を流せば全世界で見られるから、全世界の人から受信料を取るのか、というコメントがあって、笑えました。世界制覇にはただが一番、英語が二番。