2024年3月26日火曜日

好事魔多し

 もう3月末だというのに寒いし桜はまったく咲かないし、おまけに毎日雨でいやになる。

去年の3月20日はこんなだったのですよ。

さーべる倶楽部: 花3月20日 (sabreclub4.blogspot.com)

今週末はさくら祭りだというのに、全然咲いてない。上野公園はそれでもブルーシート敷いてお花見ならぬ枝見をしているらしい。

さて、好事魔多しという言葉がぴったりのメジャーリーガー、大谷選手。

優勝可能性の高い金持ち球団ドジャースと高額契約し、元バスケ選手と結婚。順風満帆、と思いきや、ギャンブル依存症の通訳が借金返済に大谷選手の口座から6億円以上送金したというニュース。

当初、この件は、巨額の借金を抱えた親友のために大谷選手が融通してやった、という話だったのが、どうも送金先がヤバイところらしく、このままでは大谷選手の選手生命が危ない、ということでか、通訳は大谷選手の口座から勝手に送金した、彼を裏切っていた、という話になっている。

他人の口座から勝手に送金って、にわかに信じがたいと多くの人が言っていますが、どうなんでしょ。

大谷選手が優れた選手であり、また、人間的にもいい人、というのは、私もたぶんそうだと思います。

でもね。

日本では大谷選手についてネガティヴなことを書くと非国民扱いされそうですが、このブログは読みに来る人が少ないので、こそっと言っちゃいますと、私は去年、大谷選手がドジャースと結んだ契約のことをニュースで読んだときから、なんとなく、大谷選手があまり好きでなくなったのですね。

北米の4大メジャースポーツのうち、アメフトのNFL、バスケのNBA、アイスホッケーのNHLは、金持ち球団に年俸の高い優秀な選手が集中しないように、サラリーキャップを設けています。選手の総年俸の上限を決めるというやり方。これで各チームの戦力に大きな差が出ないようにして、リーグを盛り上げる、というもの。金持ちチームか貧乏チームかはどこに本拠地があるかで決まるので、ニューヨークとかロサンゼルスとかが有利に決まってるわけで、じゃあ、中小都市にはチーム置かないってわけにもいきませんからね。

と、4大のうち3大はサラリーキャップなのですが、野球のMLBは贅沢税というのを設けている。選手の総年俸が一定額を超えたら贅沢税を払い、さらにドラフトなどでペナルティもあるようです。

となると、大谷選手のような超高年俸の選手が行くところは、年俸の高い選手=優秀な選手の数を減らす必要がある。そうなると、チームの戦力が下がり、優勝可能性が低くなる。大谷選手は優勝したいからドジャースに行ったわけなので、それは困る、ということで、年俸の大部分を後払いにしたのです。これでドジャースは贅沢税払わずにいい選手を何人もキープ。めでたしめでたし。

こういうやり方をする選手は過去にもいたようですが、大谷選手はとにかく後払いの割合が異常に高い、ということで、あちらでは問題になりました(日本では全然問題にならなかった)。

おまけに後払いだとカリフォルニア州やロサンゼルスに税金があまり払われない可能性があるので、その方面からも批判が。まあ、引退後は日本の貧しい地方に1年ごとに移り住んで、貧しい地方を助けてやってくれ。

今、アメリカでは大谷選手に対して厳しい声があるのは、これのせいもあると思うんですよね。アメリカのメジャースポーツを知ってる人からしたら、大谷選手のやり方はずるい。

ただ、私は、大谷選手がこういうやり方をしたのは、それを提案した人がいたからで、大谷選手が最初から思いついたわけではないと思いますね。提案されたときに、ちょっとそれはやりすぎでは、と思わなかったのね。いくら年俸以外で高収入があって、6億円通訳に取られても大丈夫だとしてもさ。

今回も、大谷選手のそばには提案や助言をする人がいて、その人たちの考えたシナリオで動いているんじゃないか、という気がします。悪い結果にならなきゃよいですがね。