2016年8月16日火曜日

古谷有希子に反論する。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/furuyayukiko/20160814-00061097/
この記事の最後に、「穿った見方をしすぎでしょうか」と書いてあるので、反論してあげます。

「シン・ゴジラという作品は実は壮大な「ブラックジョーク」なのではないか、ということだ。」
ブラックジョークとまでは言えないにしても、リアリティのある映画ではない、荒唐無稽なファンタジーであり、そこで現代の日本の問題を適度に象徴的に出して、その上である種のカタルシスをも与える作品に仕上がっている。登場人物のせりふをいちいち映画の主張と思うのは間違い。矛盾したことも言っている。

「今回のゴジラが生まれてしまった背景にもやはり「災難を自分で作っている」要素がある。」
そりゃ、災難の原因は自分にある、というのは、デフォですよ。で、自分で作った災難から立ち上がっちゃいけないんですか? 戦争だって日本が悪かった、じゃあ、そこから立ち直っちゃいけないんですか? 人間、間違いをせずに最後までうまくいくなんてことはない。そこから立ち直るのがだいじだと言って、どこが悪いんですか?

「石原さとみ演じる日系アメリカ人の英語が下手」
それは私も思ったというか、日系人に見えないです、まったく。
でも、「英語ができない日本人が演じている「英語ができる人の役」「アメリカ人の役」は、英語ができる人間からすると、あまりにもこっぱずかしくて、直視できない。」と言いますが、
外国映画で日本語ができる人の役、日本人の役を演じる俳優の中には日本語が下手な人が大勢いて、日本語ができる人間からすると、あまりにこっぱずかしくて直視できないです。
アメリカに住んでいると、日本語のできる人から見た外国映画の日本人がどう見えるかがわからなくなるのですね。勉強になりました。
また、このヒロインは「祖母が原爆の被害者」と言っているので、おそらく母は日本人ではないかと思います。そういうセリフはきちんと聞いて考えないのかな。

「観終わった後には、「やっぱり日本で、日本のサラリーマンと結婚すればよかった!」と不覚にも思ってしまった。」
そんなこと思うのはあなただけ。

「なんだか「こんなものに感動しちゃってるの?」と言われているような気分になったので」
あなた、感動しすぎです。あと、映画の一部しか見てない。それで感動してるから安っぽい、ばかげた感動で、それでこういう中身のない文章を発信してるのだと思う。

しかし、こういう公のところで「シン・ゴジラ」語る文化人の記事ってろくでもないものばかりなのかね。あんまり相手にしない方がいいんだろうけど。

(この記事は「シン・ゴジラの行動範囲」の記事のあとに書きました。)